カテゴリ:シチュエーション・アナリシス
野田佳彦首相が8月8日の民自公3党首会談で、「近いうちに国民に信を問う(衆議院解散総選挙をする)」と言明してから、きょうで2か月が経過した。
この重い言質に基づいて、政局は11月中旬に衆議院解散、11月27日公示、12月9日(日)の大安吉日に総選挙投開票を行う日程を軸に動いている。 このタイムテーブルに多少の前後はあり得るだろうが、12月中旬からは政府の来年度予算編成作業が本格化し、12月2日は仏滅で、やはり避けるのが常道であり、また戦いがすでに水面下で始まっていることもあり、大きく動かすことはもはや考えられない情勢だ。 政局の動向次第では、解散が来年1月の通常国会冒頭までずれこむ可能性も指摘されているが、これはまあ国民としてもぎりぎり許容限度内かと思われる。 ・・・真冬の選挙なんて嫌だけれども、しょうがないかな。 ただし、もうそれ以上は寸分も待てないのが実感である。 「その日」が民主党政権最期の日となることは言うを俟たない。民主党の当選者は3桁の大台を割り込み、壊滅的な惨敗をするとの予測が玄人筋の大勢を占めており、野田政権はすでにレイムダック(死に体)の草刈り場となっている。 ■ 週刊文春・総選挙当落予測 「自民236、民主89、維新58、鳩山元・菅前首相も赤信号」 【花田紀凱の週刊誌ウォッチング(産経ニュース 9月1日付)】 現状では、民主党からの離党者または造反者があと8人出れば、過半数割れで内閣不信任案成立の可能性が高くなる。可決すれば、憲法の規定により解散(最後の一戦に打って出て、城を枕に討ち死に)、または内閣総辞職・首相退陣(大将切腹で首級を差し出し恭順)となるため、これはいわば堂々たる憲政の王道であり、いにしえより伝わりし武士・騎士の一分ともいえる。 野党側は、プロのあらゆる手練手管を駆使した切り崩し工作に全力を挙げている。 かたや、民主党の野田代表(首相)や輿石幹事長ら執行部は、あの手この手でなし崩し的な「解散の日延べ・先送り」に血道を上げている。 予算執行に必須の特例公債(赤字国債発行)法案や、権利の平等にからむ重大な憲法マターである一票の格差是正を審議すべき臨時国会を開かないなどという笑止千万な暴論まで飛び出す始末で、野ダヌキ泥舟はまさに断末魔というほかはない。 まあ確かに、国会が開かれれば田中慶秋法務大臣の政治資金規正法違反問題や、田中真紀子文部科学大臣の資質問題など攻めどころは満載であり、民主党がビビる大木なのもいささか無理からぬところではある。 特に、真紀子大臣からは早晩必ず重大失言が飛び出すと見て、野党側は手ぐすね引いて待っている。自民党幹部からは、「臨時国会では真紀子氏を狙い撃ちする」との声も出ているという(読売新聞 7日付)。 ただ、国会開会や解散を延ばせば延ばすほど、首相の「近いうちに解散する」という自らの「汗のごとき綸言」に背く結果となり、ますます「民主党は嘘つきだ」という国民の確信を強固にするばかりだ。進むも退くも蟻地獄だが、賢明な人物とそれなりに私は評価している野田首相は、腹を括るべき秋(とき)が近づいている。 そんなこんなで、いずれにしてもそう遠くない時期の政権交代は避けられず、安倍総裁の自民党と公明党を中心とする政権がまもなく復帰する。 大多数の国民は、穏やかな心で来年の正月を迎えることができるだろう。もう少しの辛抱である。 ・・・人間、辛抱だ(先々代二子山親方)。 民主党「入れ入れ詐欺フェスト」政権の体たらくを目にし、一部マスコミによるネガティブ・キャンペーンの恐ろしさを、高い授業料を払って学習した国民の幻滅と不信、怨嗟と嫌悪は強烈で、その反作用も相俟って、来たるべき次期政権は相当長くなりそうだ。 自民党を中心とする政権が、ほぼ半永久政権になる可能性もあると思われる。 健全な保守の時代が当分日本を支配することとなろう。 その一方で、橋下「維新の会」は、ここへ来て内紛と失速が伝えられ、早くも終了しつつあるとか、大方の失笑を買っている。 どうやら、ただのオッチョコチョイの勘違いシロウト関西新喜劇の旗揚げ公演だった模様。 ・・・おあとがよろしいようで お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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