カテゴリ:現代短歌の曠野
紀野恵(きの・めぐみ) 晩冬の東海道は薄明りして海に添ひをらむ かへらな 第一歌集『さやと戦げる玉の緒の』(昭和59年・1984) 冬の終わりの東海道は ほのかに薄明かりして海に寄り添っているのだろう。 帰ろう。 註 第一歌集の劈頭を飾って、そのまま作者の代表作となった名歌。 (かへら)な:「~しよう」。活用語(この場合は動詞「帰る」)の未然形に接続して、話者の意志を示す上古語終助詞。万葉集に頻出する。おそらく、奈良時代当時の口語だったのだろう。 東海道 富士山付近 ウィキメディア・コモンズ パブリック・ドメイン *画像クリックで拡大。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年03月15日 16時34分33秒
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