カテゴリ:近代短歌の沃野
与謝野晶子(よさの・あきこ)
春みじかし何に不滅の命ぞとちからある乳を手にさぐらせぬ 第一歌集『みだれ髪』(明治34年・1901) 春も青春も短いのよ。 いったい何に永遠の生命が宿るのでしょうかと このわたしの力の満ちあふれた乳房を あなたの手のひらにまさぐらせたのよ。 註 短歌の音数の制限もあって非常に圧縮・捨象された表現だが、紙背を読み解いて敷衍すれば、おおむね拙訳のような意味だろうか。 明治の老若男女を瞠目させた秀歌の一つ。 この歌集の名義は、旧姓の「鳳晶子」。 「乳を手にさぐらせ」た相手は、のちに夫となる与謝野寛(鉄幹)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年05月02日 07時58分15秒
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