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利回り vs 環境
自宅件収益物件を探していて、あることに気が付きました。低層住居専用地域の方が環境がいいのに、利回りは、環境の悪い住居地域や準工業地域の方がいいんです。自分が住んでみたい所は投資に不向きで、住みたくない所は投資にいい。資産価値と利回りの葛藤と同じようなことが、環境と利回りにも感じました。 いくつもいくつも見ていくうちに、それも当然のことなんだと、理解できました。こうやって、大人になっていくんだなー、じゃなくて、不動産投資の初心者も勉強していくんだなーと。 その原因は、おおざっぱに言ってしまえば、法規制が緩いことです。建ぺい率、容積率、各種の高さ制限等は、低層住居の方が厳しく、住居地域、商業地域、準工業地域などの方が緩いんです。それらの規制が緩いと、敷地目一杯にボリュームが大きく建てることができ、高価な土地に対して安価な建物の割合が高くなり、部屋数も多くなり、利回りは上がるはずです。敷地に対して、目一杯、ぎゅーぎゅーに建てた方が、採光、通風の環境は悪くはなるけど、人さえ入れば(ここが問題ですが)利回りは高くなります。 ただ不動産が一筋縄ではいかないと思うのは、駅近で建ぺい率、容積率共に目一杯のマンションでも、環境が悪いと、入居率が悪いものがあることです。その辺は利回りとの相談になるのかもしれません。 というわけで、「利回り vs 環境」は、「利回り vs 資産価値」と同じほど、ボクにとって深刻な問題になりました(笑)。ここでも、利回りを多少犠牲にせざる得ないなーと、発想の大転換を迫られることになった次第です。 [ミニ知識] 建ぺい率、容積率などをご存知ない方は、建築基準法の本で勉強して下さい。。。なんて冷たいことは言わずに、ちょっと解説しておきます。 *建ぺい率 (建築面積)÷(敷地面積)。敷地の上に、建物がどれぐらい建っているかの割合。パーセントで示したり、役所では10分の○で表したりしますが、意味は同じです。上から光を当てて、どれくらい地面に影が落ちるか、その影の占める割合が建ぺい率です。建築面積の最大値を計算する場合は、建ぺい率×敷地面積を計算すればいいわけです。 角地(特定行政庁が指定したという条件は付きますが、ほとんどの角地は該当します。)では、指定された(都市計画地図に載っている)建ぺい率に10%プラスしてよいという緩和規定があります。角地というだけで、10%、余計に建物が建てられます!また、容積率が80%の特定の用途地域外で、かつ防火地域でかつ耐火建築物の場合も、10%の緩和が受けられます。さらに、容積率が80%の特定の用途地域内で、かつ防火地域でかつ耐火建築物の場合は、100%建てられます。敷地すべて、建物で埋めてもいいとなってます。50センチ隣地から離せとは、民法の規定ですから、役所は何も言ってきません。 建築面積を計算する場合、1メートル以上突き出たひさしや外廊下などは、先端から1メーターバックした所で計算してよいという緩和があります。また、地上から1メートル以下の地下室も、無いものとして、地面と見なしてよいことに、建築面積に入れなくてもよいことになってます。 *容積率 (各階の床面積の合計)÷(敷地面積)。敷地の上に、どれくらいの床の広さがあるかの割合。1階の床面積+2階の床面積…と足していったのが延べ面積です。その延べ面積を敷地面積で割ったのが容積率です。延べ面積の最大値を計算する場合は、容積率×敷地面積を計算すれば出てきます。 容積率で注意すべきは、道路の幅員(幅のこと)によっても規制されることです。広い道路なら問題ないですが、狭いと、それが引っ掛かってくることがあります。狭い前面道路の物件は、この理由だけでも資産価値は落ちます(ついでに道路斜線が厳しいという条件も加わってきます。)。 計算の仕方は、住居系の用途地域では道路幅のメートルの数値に4/10を掛け、その他の用途地域では6/10を掛けます。例えば住居系以外の用途地域で5メートルの前面道路の場合、5×6/10=30/10となり、道路から求められる容積率(道路容積率)は300%になります。もし、都市計画で定められた容積率(指定容積率、都市計画地図に載っているもの)が400%ならば、厳しい方の300%で計算しなければならなくなります。 *用途地域 建物の用途を、一定のエリアごとに限定して、環境を良くしようとしたもの。大規模な工場地帯のど真ん中に、一戸建ての住宅があるなんて、おかしいですから。住居系7種、商業系2種、工業系3種の計12種の用途地域が定められています。その用途地域ごとに、建ぺい率、容積率もいくつか事前に決められていて、都市計画でここの地域はこの建ぺい率とかとその中から選んで定めます。その定めた用途地域、建ぺい率、容積率は、都市計画地図に色分けされて載っています。役所にいけば、500円くらいで都市計画地図を買うことができます。ターゲットのエリアの都市計画地図は、ぜひとも買って研究するようにしましょう。都市計画道路も点線で書かれていて、これからどこに広い道路ができるかも分かります。 住居系 第1種低層住居専用地域 第2種低層住居専用地域 第1種中高層住居専用地域 第2種中高層住居専用地域 第1種住居地域 第2種住居地域 準住居地域 商業系 近隣商業地域 商業地域 工業系 準工業地域 工業地域 工業専用地域 [不動産の資産価値を上げる方法 4] 土地の形を整形にする。 これはお金がかかるし、交渉も必要ですが、やってみるだけの価値はあります。三角形の土地は安いですが、長方形の土地は高い。三角形を長方形にもしできるなら、資産倍増です(笑)。そんなうまい話はないと思われるかもしれませんが、そのミニチュア版にボクは挑戦しようと思ってます。 今回買った土地は、6メーター道路どうしの角地。土地の形は長方形でいいのですが、角とは反対側に同じような隅切りがあって、お隣の敷地への導入路があります(道路からだいぶ入った奥に、住宅が建ってます)。問題の隅切りは、斜辺が約2メートルの直角二等辺三角形。その導入路が道路だったら隅切りは仕方のないことですが、単に敷地の一部。道路指定はされてません。それがなくなると接道条件がクリアできないということでもない。 その三角形の土地をなんとか買い取れないものか、これから交渉しようと思ってます。その隅切りがなくなり直角になれば、車がもう1台入るのです(笑)。車1台で7千円、屋根付きで8千円、ゲート付きで9千円(?)は取れる所なので、それだけで利回りアップします。1台空いていた車庫に募集をかけたら、すぐに埋まった場所です。三角形が買い取れない場合でも、それと同じ面積の土地と交換して敷地境界を10センチほどずらすことで、隅切りを取って長方形にすることができます。ゲートも作りやすいし、車庫一台増える。あの土地、売ってくれないかなー(笑)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.08.16 17:24:24
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