テーマ:猫のいる生活(136027)
カテゴリ:猫と病院
実に3週間の入院であった。
ニンゲンに換算すれば約5ヶ月の入院に、昼夜の無い狭い酸素室の中での日々は、いつ出られるかも知れないと言う思いも失せさせるほど長く感じられたに違いない。 昨夜、仮出所・・・ではなく仮退院した。 今朝には水分補給と家での状態を伝えるため、通院を余儀なくされたものの経過は良く、帰宅後は食べ、飲み、甘えて、久々の我が家を満喫している。 気になる点も幾つか残るが、体質の為か、或は体の不調から来るものかが分からぬので折りを見て一度、血液検査をしたいと言われたが、見れば四肢の全てに、毛の一部を刈り取られ、浮き出た筋と血管が見てとれる。 一体、幾度、繰り返し採血と、点滴と、闘っていたことだろう。 痛々しく、ふくの頑張った軌跡に目頭が熱くなった。 年を寄せたので昨年辺りから眠る時間も幾分増えたように思う。 亡き琴乃が体調が悪くなった際、逝くまでの数ヶ月は私にベッタリとくっついて居た事が思い出される。 抱っこされたくない子で、布団にも来なかったのに、最期は手枕で寝るようになった。 ふくも最近はベッタリくっつきたがり膝の上に乗るのが常となった。 先もそう長くないのかもしれぬ。 生を受けた日より、生きとし生けるもの全てに定められた死。 自然の摂理と言えばそれまでであるが、愛しいものの死に直面しなければならぬ事ほど苦しいものがあるだろうか。 急に肌寒くなり、ホットカーペットを出した。 そのカーペットの上で、右に、左に、コロコロと愛くるしく寝返りを打つ彼女を、後どのくらいの時間、見ていられるのだろう。 そんな事を思いつつも、今、生きているこの瞬間を輝かせてやりたいと奮起する黄昏時である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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