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カテゴリ:いろいろメガネ
男女のどちらかに肉体的な事情があって子どもが産まれないという人はベツにして、その気になればいつでもスタンバイできるのに、子どもを産まない夫婦が増えている理由はどこにあるのだろう。 大きくは地球や日本の未来を考え、産まれても明るい未来を保証できないからと「産まない」を選択している人もあるのだろう。 しかし、動物学的に考えれば(と、大上段に言うほどのことでもないが)自分の遺伝子をこの世に残したいというのは生命体に備わった本能だと思う。しかし、現実には少子化が進んでいる。 現在の日本人女性が生涯に出産する人数は平均で1.43人だという。今の人口を維持するには 1 組の夫婦につき最低2.1人の子供が必要があり、予測では、2100年には日本の人口は6000万人程度、現在の半分以下になると言われている。 少子化の本当の原因とはなんだろう。ある地域で調査した例がある。次の回答の順位を皆さんはどのように推定するのであろうか。 A 子育ての精神的負担が大きい B 住環境が良くない C 仕事と子育ての両立が困難 D 夫婦だけの生活を大切にしたい E 自分の趣味やレジャーを大切にしたい F 結婚年齢が高くなった G 結婚しない人が増えた H 未婚で子供をもつことに抵抗感 I 子育ての経済的負担が大きい J 子育てに自信がもてない K 子供がほしくないから L その他 M わからない 調査の結果では、ICGAFJEDBKHLMという順位だった。 経済的な負担や、仕事と子育ての両立、精神的な負担が上位にあげられているが、発展途上国ほど夫婦対比の子供が多いのはなぜだろう。日本は発展途上以下ということなのだろうか。 また、日本にあっても高所得家庭だから子供が多いという統計はみたことがない。むしろ逆ではないだろうか。 “子供は社会が育てるべき”だという考え方は中国やかつての社会主義国では違った意味で活用されている。運動能力などでめぼしい子供が地方にいると、国が抜擢し手厚く公的支援をして、国の施設や選抜されたコーチのもとオリンピック選手などに育てている。 日本は、スポーツエリートを育てるためだけに国家予算をつぎ込むという考え方は必要ないと思う。ごく普通の健全な社会人を育てるためにこそ国の予算をつぎ込むことが必要だろう。 しかし、“健全な社会人”=“体制に従順な社会人”とかってに解釈し、「教育基本法改定」のように、体制の都合の良い人間をつくりたがるのは問題。 安心して子供を産み育てられる社会は、結局のところストレスのない社会ということになると思う。生物としての一種の飽和感がストレス過敏な社会をつくり、少子化に向かわせるとも思う。 前問の順位はつぎの通りであった。 1 子育ての経済的負担が大きい 2 仕事と子育ての両立が困難 3 結婚しない人が増えた 4 子育ての精神的負担が大きい 5 結婚年齢が高くなった 6 子育てに自信がもてない 7 自分の趣味やレジャーを大切にしたい 8 夫婦だけの生活を大切にしたい 9 住環境が良くない 10 子供がほしくないから 11 未婚で子供をもつことに抵抗感 これは、岡山市の『男女共同参画に関する市民意識実態調査』から写したものである。 日本の年金制度などを考えると、ほどほどに子供も生まれ若年層もいてくれないと困るのではあるが、“子供は社会の宝”として、経済的にも出産と子育てを国が支えてゆく仕組みをきちんとつくることが大事なんだろうなぁと思う。 そういうことでは、政治がしっかりしてくれないと困るのだが、若者たちが子供をつくりたがらないのもムリがない状況が進むばかりのように思う。 蝶クリックを! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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