ギターな毎日!
むか~し、むか~し。私が中学生だった頃・・・。 NHKの番組で、ギター演奏を放送していました。当時は、ギターに興味なんて無かっ たのですが、「なんて良い音色なんだろう!」とクラシックギターの心地よい音に魅了 されてしまいました。 頭の中を、聴いた曲が巡り、「ギターを弾いてみたい!」「ギターを弾けるようになりた い!」と強く強く思うようになりました。 数日後、ギターの難しさなどは、全然考えず、父親にギターをねだり、何とか買って もらいました。(結構、父親にワガママを言って、ごり押ししました。 (笑)) 憧れのギターを手に入れ、気持ち的には、もう半分ぐらい弾けるようになった かのような錯覚を覚えました。(本当に錯覚だったんですけどね。) ギターを買った時に一緒にギターの教則本を買い、早速にらめっこしながら、ギター の調弦を・・・。まあ、ここまではいい感じ! さて、「弾くぞー!」と気合いを込め、教則本の基礎練習に・・・。 なんだこれ? む、むずかしい! ピアノを少々かじっていたので、ちょっと練習すれば・・・。ぐらいに思っていたら、 指の動かし方がまるで違う。私ってば、ピアノの時は、もっと指が動いてたよねぇ。 「おいっ!私の指!しっかりしろ!」とばかりに、練習するも、どんどん指や腕や肩 が辛くなってきます。 「つら~いっ!」 「痛~い!」 「まずい、気力が萎えるぅ~!」 私のギターの第一歩は、本当に一歩で終わってしまい、その後、マイギターは、 しばらく眠りにつくのでした。 それから数年後、大学生の頃、高校からの友人が、大学のギターサークルに 入部しました。初心者だったので、「ギター買わなくちゃ!」と、一言。 それを聞いた私は、我が家にある、とても不幸なギターのことを思い出し、 「うちに、使ってないギターがあるから、使ってくれない?」と友人に伝えました。 友人はとても喜び、私のギターは、2日後、その友人の元へレンタルされて いきました。 それから、さらに数十年・・・。 私のマイギターが里帰りしてきました。 4歳になった息子にギターのレッスンを受けさせようと考え、ついでに自分も・・・と、 再チャレンジを誓ったのです。 友人に連絡すると、「実家においてあるから、ちゃんと綺麗にして返すから・・・。」 とのこと。ご厚意に甘えてしばし待つことに・・・。 そして久しぶりのご対面! 「私のギターってこんなギターだったんだ。しばらく見てないと覚えてないもんだな ぁ・・・。」と、挫折した中学生の頃が懐かしく思い出されました。 それからは、息子に負けたくない気持ちも手伝ってか、まずまず順調にレベルアッ プしてきたような気がします。 腕前は、きっと小学生のうちに息子に抜かれてしまうかも知れませんが、私の 人生の楽しみとして、ギターは続けていこうと考えています。 最後に・・・、ひとつ不思議なことが・・・。 私が父親に買ってもらったのは「YAMAHA]のギターだったと、ずっと思っていたの ですが、手元に戻ってきたギターは別なメーカーのもの。しかも、私の買ってもらった ギターより、確実にグレードが数段高い品物。 あの時、父に買ってもらったのは、3万円程度のギターだったことをはっきり覚えて います。(本当は、もっと高いギターが欲しかったから、よく覚えている!(笑)) もしかしてずっと借りっぱなしになっていたことを気にし、私に気を遣って、友人が 高い物を買って持ってきたのかと、友人に強く確かめたのですが、「絶対にそんなこ とはなく、借りていたギターだ!」というのです。確かにギターも新品ではなく、それな りに使っていた痕が感じられる物でした。 友人がいろいろ考えて、わざわざ中古品を買ってきたとも思えませんし、友人の話に も真実味があり、トボケているとも思えないのです。 このギターって誰の? ギターサークルの他の誰かのギターだったのでは・・・?と今は思っています。 まあ、縁があって我が家に来たのね。と考え、これからずっと大事にしようと思います。 どこかで、私のギターも可愛がって弾いてもらっているといいのですが・・・。