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テーマ:同居は嫌ですか?(1148)
カテゴリ:国際結婚・国際同居の生活
最近、マムの物忘れがひどい。
買い物から帰ってきて、紙袋から2種類のパルメザンチーズが出てきたときにそう思った。わざとかと思ったけれど、 「あ!私バカだわね。なんで二つも買ったのかしら!」 と言ったから。 日曜日から、パームスプリングに行った。昨日(火曜日)に帰ってきた。 化学治療ナースの資格をとるためのセミナーと試験があった。セミナーは朝8時から夕方4時半まで。そして、二日目の火曜日、最後の1時間半で試験を受けるというものだった。 ナースとして働き始めてから1年たってからこのコースを受けるのが、去年までのルールだったらしいのだけれど、今年から、そうでなくても病院が学費の払い戻しをしてくれるようになったらしく、フロアーディレクターのアナに、「ちょっと早いけど、受けなさい」と、背中を押されるまま申し込み、受けた。2日間で220ページにもおよびテキストを全部終えて、オープンブックのテスト(教科書持込の試験)を2日目の終わりに行う。 Intenciveだった。とてもきつかった。もう少し待ってもよかったなぁ。と後悔。 残念なことに、不合格だった。試験は、時間が足りなくて最後の20問は本を開けて調べる時間がなく答えた。50問の4択問題だったけれど、看護学校時代の科目別の試験にものすごくよく似ていた。4択すべてが当てはまるから、「一番最適なもの」を選ばねばならない。とても疲れた。50問のうち、10問までの不正解なら合格。11問間違えた。クヤシイィ~!!! 追試は一ヵ月後。で、この追試のために来月、360キロを運転してパームスプリングに来る覚悟をしていたのだけれど、講師のキャロラインが、仕事場の病院で受けられるようにしてくれると言った。だから来月、病院で追試を受ける。 ************************* マムの物忘れの話に戻る。 このパームスプリングのセミナーに行くことは、前々からもう何度もマムに話をしていた。遠いので、日曜日の昼に出発しあちらに滞在し、セミナーは月曜日と火曜日に行われ、このセミナーは、化学療法資格を取得するためのものだということ。4回以上は話をした。そのたびに、まるではじめて聞いたかのような驚きを示し、 「そうなの!パームスプリングに行くのね。資格をとるのはいいことだわね!マリア(マムの友達)が近くにいるはずだから、夕食でも一緒に食べればいいじゃない?」 と同じコメントを何度も残していた。 「セミナー一日目は、次の日のテストに向けて勉強しないといけないから、ディナーを一緒にする時間はないと思う。」 と、その都度言った。 出発するのが日曜日だったので、マムは金曜日に2回、土曜日に2回、私たちの日曜日の予定を聞いた。そして、私は日曜日にパームスプリングに行くとその都度言い、なんのためのセミナーか、いつ帰ってくるのか聞いてきた。だから、答えた。いい加減、ムカムカしていた。 出発当日、夫がサーフィンに行きたいと言うので、朝サーフィンに行った。帰ってきてから私は、サンドイッチとおにぎりを車の中で食べようと思い作っていた。ちょうど11時半ごろ、マムとダディーが教会から帰ってきて、私たちの今日の予定を聞いてきた。 もう答えるのが嫌だったので、無視していた。夫が近くにいたので、マムと夫の会話として、私は自分をその輪から外した。そしたら夫が、わざと私に振ってきて、答えようとさせたから、すごーく手短にむっとしながら答えた。 私:「今からパームスプリングに行くの。」 マ:「何しに?」 私:「セミナー。」 マ:「何のためのセミナー?」 私:「化学療法。」 本当にヤバイのじゃないかと思った。マムの脳内の毛細血管がぶっちんぶっちん、日々切れているのじゃないかとマジで心配になった。マムをアセスメントをすることにした。 マムがほんとうに、このパームスプリング行きの計画を覚えていないのか、ただ聞いてなくて覚える気とか興味がなくて、だから忘れているだけなのか。。。 私:「マム。マムの今日の予定を教えてくれる?」 マムは今日の今後の予定をすべて、とても劉著に教えてくれた。 午後は特に用事はなく、4時から伯父さん伯母さん夫婦が来て、一緒にディナーに行くことになっていて、その後は特に用事はない。マムが今日、したいことやしなければならないことなども、すべて教えてくれた。そして、なんで私の予定が聞きたいのか、何か手伝って欲しいことでもあるのか?と私に聞いた。 私は正直に、まじめにマムに話した。 「マム、気を悪くしないでね。私がパームスプリングに行くことは先週から何度も言ってるし、昨日も一昨日も言ったんだよね。さっきまた、はじめて聞いたみたいな反応するもんだから、ほんとに心配になってね。マムが自分の予定をちゃんと覚えているのかどうか、アセスメントしたかったから聞いたの。覚えてるみたいだからよかったよ。ショートタームのメモリーが最近怪しくなってきてると思うことはある?」 マムはとても悪そうにしていたので、私はちょっと辛かったけれど、でもこれは大事なことなのだから。と、気持ちを持ち直した。 もし自分の患者さんが、昨日までとてもクリアーだったのに、今日になって何度も何度も、同じことを聞き始めたりしたら、まずはフィジカルのアセスメントとバイタルをとってから、すぐにドクターに連絡し、頭部のCTをリクエストするだろう。そのくらい深刻なことなのだ。 「今日教会にいったときにね、友達に聞かれたのよ。あなた達がどうしてるかった。でね、あなた達が今日、パームスプリングに行くこと、何しにいくのかということも、その友達に話ししたわ。そういわれてみれば。」 覚えてるんやん。 ということは、何?知ってるくせにまた同じこと何度も何度も聞いてるということ?で、はじめて聞いたみたいなリアクションするのはなぜ? 私は分からなくなった。そして思った。 あぁ、マムはもう会話の内容とかどうでもいいのかもしれないな。とにかく、自分が話して、話して、話し倒したいんだな。とりあえず、人に質問はするけれど、その質問の答えとかコメントなんて、興味も何もないんやろうな。だから覚えてない。人の話す言葉から、自分が話すトピックを探して話すことだけでいっぱいいっぱいなんやな。この人はほんとに、おしゃべり中毒なんや。 マムとの会話の90%が、マムの口だけが動いてる意味のない、魂がないもののように感じた。会話のキャッチボールなんて、ないんだこの人には。そして、とても腹が立ったけれどその反面、ほっとした。真性ボケの可能性が低いから。 自分の予定を覚えてるんならよかった。人の脳はあまりに忙しすぎたら、プライオリティーの低いものをどんどん記憶から消したりするみたいだし、マムはすごーく忙しい人だから、きっとそれで私のセミナーのことも忘れたのかもしれないね。それならいいんだ。よかったよかった。 皮肉とか嫌味の意味はまったくなかった。 私の予定=マムにとっては覚えるほど大切なことじゃない。 遠回りにそういっていた。私はそういう意味で言ったわけではないけれど、マムはまた悪そうになってしまった。でも私にはもうどうしようもできなかったので、記憶に問題がないことがわかってよかったよかった。と、そう言うしかなかった。 自分の母親がもし、マムと同じことをしたら、私は辛抱なく言うだろう。 「お母さん?何回も同じこと聞かんといてよ。もう4回目やで?ほんまに覚えてないん?」 そして、親子喧嘩が始まるのだろう。 母親が喧嘩吹っかけマシーンだから、何度も同じことを聞くのは、母が口論をしたいからだ!と、そんなめちゃくちゃな妄想にかられたりするのだろう。マムにはそんな妄想は抱かなかったけれど、でも、腹が立った。 人に同じことを何度も何度も聞くことはとても失礼だと思う。家族であっても、私は血がつながった家族ではないから、とても気が悪い。覚える気がないのなら、わざわざ質問して何度も何度も答えさせないでほしいと思う。言葉には魂があって、それは「言霊」といって、もっと言葉を大事にしなければならないのに、マムは無駄話が本当に多すぎる。現にマムは、耳が遠くなってきているから、マムのしゃべりは輪をかけてひどくなっているような気がする。 腹を立てても仕方がない。とりあえず、こうやってブログに書くことで結構な割合で発散はできているので、助かっている。 スーパー前向きに考えよう。マムのしゃべりはマムの健康のバロメーターにでも使うことにしよう。マムの口数が減るということは、それはそれは深刻な身体的な問題が起きていると思われるだろうから、そういうツールとして、マムのしゃべりは流していればいいんだ。ラジオみたいに。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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