テーマ:スポーツあれこれ(11026)
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場の空気を読めない人のことを『KY』という。
3年ほど前に発祥した、女子高生発の言葉だ。 初めて聞いた時、思わず“K”I“Y”OHARAを 連想したオリックスファンは1人じゃなかっただろう。 ☆☆☆ 現在、サッカー・セリエAのインテルには、 マリオ・バロテッリというFWがいる。 今年8月で20歳。 巷では“近未来のドログバ”と言われ、 イタリア代表入りも期待されているのだが……。 どうにも『KY』らしい。 去年、試合中に「くそったれローマ」と繰り返し、 「若いのに相手への敬意が足りん」と、 あの“天然”トッティを怒らせたことがあった。 しかし、問題視される理由はそれだけじゃない。 この男、インテルの選手なのに、 以前からミラニスタ(ACミランのファン)を公言。 同じミラノのライバルを応援しやがって!と、 怒られたり、いじられたりしているのだ。 例えば、ミランの応援歌を口ずさみながら 練習場に現われたことが原因で、 試合に出してもらえなかったとか……。 あるTV番組で、自分の名前が入った ミランのユニホームをプレゼントされ、 袖を通したところを隠しカメラで撮られたとか……。 ミランの試合をまたスタンド観戦していたとか……。 まァ、定期的に噂が聞こえてくる。 応援歌はつい無意識に出てしまったのかもしれないし、 ユニホームは番組にハメられただけかもしれないし、 スタジアム観戦は偵察だったのかもしれない。 でも、大人の対応をしようと思ったら、 こう何度も煙を立てるような真似はしないだろう。 ということで、おそらくバロテッリはKY。 KYというと、もう1人思い浮かんだ選手がいる。 ミネソタ・ツインズのカール・パバーノ。 マーリンズ時代の2003年は世界一に貢献し、 2004年にはオールスター初出場を果たし、 シーズンでも18勝の活躍を見せた右投手。 今回のお話は、2005~08年に所属した ヤンキースでのものだ。 当時、ヤンキースは投壊状態にあり、 パバーノに対する期待はとても大きかった。 ところが。 投げたがらないのだ。 「オレの投手生命に影響したらどうするんだ」と、 何かと理由をつけては登板指令を拒む。 当然、優勝を宿命づけられた仲間たちからは、 KYだと思われ、疎まれる。 物静かな“リーダー”ジーターでさえ、 「ねえ、次はいつ投げるの? ねえ」と揶揄し……。 ムシーナの証言によると、なんと、 チームではDL(故障者リスト)のことを 「パバーノ」と言うようになったという。 KYDL=空気が読めないパバーノ。 2007年のプレーオフ、インディアンス戦を前に、 こんなことがあった。 当時の監督、トーリ監督は選手たちの緊張を和らげようと、 親友のコメディアンにショーを頼んだのだ。 依頼を受けたのは、ビリー・クリスタル。 ヤンキースファンでもあった彼はDVDに 幾つかの芸を収録し、それを送り付けた。 選手たちは大爆笑。 やがて、ショーが終わりを迎えると、 クリスタルは神妙な顔で語りだした。 「どうかみんな、絶対に悔いの残らないように、 全力でプレーしてほしい。こうして怪我もなく 無事にポストシーズンに出場できるのは 幸せなことなんだから」 「それから、みんなで彼のために祈るんだ。 彼はきみたちみたいに丈夫な体に恵まれなかった。 いいか、忘れちゃいけないよ、もしもグラウンドで 膝をぶつけたりしたら、こう祈ろう。 神様、カール・パバーノの名にかけてお願いします!」 ――『さらばヤンキース 我が監督時代』 ジョー・トーり、トム・ベルデュッチ共著、青志社より そのシリーズ、パバーノ本人はどうしていたって? 勿論、いませんでしたよ? そして、ヤンキースもあっさり敗退した。 Please crick here !! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.05.31 05:30:58
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