|
テーマ:映画レビュー(894)
カテゴリ:イギリス映画
≪イギリスの結婚式とおしゃれでウィットの効いた台詞が楽しい≫
今や『ラブ・アクチュアリー』や『ノッティング・ヒルの恋人』『ブリジット・ジョーンズの日記』などイギリスのラブコメと言えばリチャード・カーティスの脚本、そしてそのヒーローと言えばヒュー・グラントですね。その二人の共演。もう10年以上も前の作品になります。イギリスのいろんな結婚式の形があって面白いから是非観て、とイギリス人から薦められて観たのが最初でした。 チャールズはハンサムで教養もあり女性にもモテるのに、結婚には踏み込めない独身男性。周りにもちょっと変わり者の独身者が多い。ある友人の結婚式で出会ったアメリカ女性に一目ぼれしたチャールズ。アタックしようかどうしようか迷っていると向こうから声をかけてきてその夜ベッドを共に。でも翌朝彼女はアメリカに帰ってしまう。落ち込むチャールズだったが、それからしばらくして又友人の結婚式でキャリーと再会し大喜びするチャールズ。しかし、彼女からスコットランドの大金持ちのフィアンセを紹介されたチャールズは不幸のどん底に… ここに出てくる結婚式は教会できちんと挙げられる伝統的な式、スコットランドの伝統的な式と、見ていておもしろいです。披露宴では花婿の付添い人がまず挨拶をしたり(日本の仲人のようなものでしょう)、すぐにダンスを始めたりと日本との違いや、参列者の服装などを見ているだけでも楽しめます。乾杯前のスピーチが長くないのがいいな、と思います。 ヒューは相変わらず優柔不断のいつもの感じの役ですが、これはまだこんな役が割りと最初の頃でしたからね、最初にこれ観たときはすごく良くて魅力的でした。今観るといつもと同じ、と思ってしまいますが。 脇の役者さんたちが個性豊かでいいですね。カーティスの映画に出てくる人たちはみんな魅力的で素適で、そういうところも好き。 ただキャリーにはあまり共感できませんでした。こういう女性は女性からは好かれませんからね。チャールズの気持ちわかってて、結婚式に招待したりウェディングドレス選ばせたりするのって、その辺の感覚は日本人とは違うのか、それともこの女性が特別か?それにアンディ・マクドウェルはこの役どうなんだろう…? でもこれはなんといっても台詞、ジョークや小ネタがさすがイギリスだと思わせるウィットにとんだものがたくさん出てきて楽しいんです。お葬式のシーンでマシューの言葉は素適でした。 そしてローワン・ワトキンソンの司祭が爆笑です。英語のニュアンスを日本語にって難しいところでしょうが、あのシーンはいつもビデオ(これはビデオを所有)を巻き戻して何度も見てしまうくらい好き。ローワンはビーンのように全編でなく、こんな風にちょこっと出てきてそこで爆笑させてくれるのがいいなあ。 キャリーには共感できないんだけど、イギリスの結婚式の風景やこじゃれた台詞を楽しむのに最高の映画です。 4つの結婚式と1つの葬式という原題ですので、それらを通してチャールズの考えがしっかりまとまって成長していったってところでしょうか。でもあなたの幸せの陰にはたくさんの不幸な人たちがいたと言う事を忘れずに。 FOUR WEDDINGS AND A FUNERAL 1994年 イギリス 監督:マイク・ニューウェル 脚本:リチャード・カーティス 出演:ヒュー・グラント、アンディ・マクドウェル、クリスティン・スコット・トーマス、ジャイムズ・フリート、サイモン・カラウ、ジョン・ハンナ、ローワン・アトキンソン お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[イギリス映画] カテゴリの最新記事
|
|