テーマ:好きなクラシック(2283)
カテゴリ:オペラ
鑑賞日:2013年3月23日(土)14:00開演 入場料:¥3,000 D席3階14列 【主催】神奈川県民ホール、びわ湖ホール、東京二期会 神奈川フィルハーモニー管弦楽団、京都市交響楽団 神奈川県民ホール、びわ湖ホール他共同制作公演 ヴェルディ作曲 歌劇「椿姫」 (全3幕/イタリア語上演・日本語字幕付) 会場:神奈川県民ホール 大ホール 指揮:沼尻竜典 演出:アルフォンソ・アントニオッツィ 装置:パオロ・ジャッケーロ 衣裳:クラウディア・ペルニゴッティ 照明:アンドレア・オリーヴァ 合唱指揮:佐藤 宏 舞台監督:幸泉浩司 合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル、二期会合唱団 管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団 出演: ヴィオレッタ:砂川涼子 アルフレード:福井 敬 ジェルモン:黒田 博 フローラ:小野和歌子 ガストン子爵:与儀 巧 ドゥフォール男爵:北川辰彦 ドビニー侯爵:斉木健詞 医師グランヴィル:鹿野由之 アンニーナ:与田朝子 ジュゼッペ:村上公太 感 想: 春恒例のびわ湖ホールと神奈川県民ホールの共同制作によるオペラ公演、今年はヴェルディ生誕200年記念として「椿姫」の演目で、満開の桜を横目に神奈川フィルの美音を楽しみに山下公園沿いの神奈川県民ホールへ出掛けた。 今回演出はボローニャ歌劇場公演をそのまま使用しており、フェデリコ・フェリーニの映画「甘い生活」を意識し1960年代の設定で、場面毎に合わせた舞台装置が組まれ、判りやすい演出。 2幕のフローラ邸の晩餐では、下手側をパーティー会場、上手側は何も無い設定とし、アルフレードを見つけ思わず逃げ出したくなり、その上手側で内情を歌うことで、現実と内面を区別していた。 3幕では、同じ衣装、出で立ちの女性二人が中央に寝そべっており、その一人が立ち上がり歌い、もう一人は寝たまま動かない。病で寝ているのがヴィオレッタ自身で、立ち上がり歌っているのはヴィオレッタの心の中を表している設定であり、そのため歌った後に突然死が訪れる所も違和感なく聞くことが出来た。 オケは幕が開く前の序曲で少し楽器のテンポのズレを感じたが、場面が進むに従って落ち着いていき、特に3幕は神奈川フィルらしい、美しい弦楽を聞くことが出来た。歌手とのバランスも良く、この当たりは指揮者沼尻ドラゴンの功績でしょう。 本公演の一番は何と言ってもタイトルロールの砂川涼子。以前藤原のボエームのミミ役を聞いたときは、高音の綺麗なリリコの役にピッタリと思えたが、今回のヴィオレッタではドラマティコに歌えており、「そはかの人か~花から花へ」のコロラトゥーラは圧巻。日本人でこれだけ歌え容姿も揃ったソプラノは希少でこれまでの鍛錬の成果でしょう。 アルフレード役の福井敬は高音まで正確に歌えており流石ですが、声がアルフレードとしては重たく年齢的に致し方ないか。 他役も皆さん歌えており、合唱も良かった。主体がホール共同公演のため、東京二期会だけでなく、良い歌手を選べるメリットでしょう。 いよいよ今年12月から神奈川県民ホールの耐震工事が始まる関係で、次回は今年9月に早まりワーグナー「ワルキューレ」が既に決まっており、日本人歌手がどこまで歌えるか楽しみに待つことに。 End お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.03.26 10:04:15
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