テーマ:好きなクラシック(2282)
カテゴリ:オペラ
鑑賞日:2013年4月7日(日)15:00開演 入場料:¥6,000 D席4階L3列 【主催】東京・春・音楽祭実行委員会 東京春祭ワーグナー・シリーズ vol.4 ワーグナー作曲 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 (全3幕/ドイツ語上演・字幕映像付/演奏会形式) 会場:東京文化会館大ホール 指揮:セバスティアン・ヴァイグレ 管弦楽:NHK交響楽団 合唱:東京オペラシンガーズ 合唱指揮:トーマス・ラング、宮松重紀 音楽コーチ:イェンドリック・シュプリンガー 出演: ハンス・ザックス:アラン・ヘルド ポークナー:ギュンター・グロイスベック フォーゲルゲザング:木下紀章 ナハティガル:山下浩司 ベックメッサー:アドリアン・エレート コートナー:甲斐栄次郎 ツォルン:大槻孝志 アイスリンガー:土崎 譲 モーザー:片寄純也 オルテル:大井哲也 シュヴァルツ:畠山 茂 フォルツ:狩野賢一 ヴァルター:クラウス・フロリアン・フォークト ダフィト:ヨルグ・シュナイダー エファ:アンナ・ガブラー マグダレーネ:ステラ・グリゴリアン 感 想: 春恒例の上野公園界隈の音楽施設や博物館、美術館で行われる「東京・春・音楽祭」のメイン公演である「ニュルンベルクのマイスタージンガー」をフォークトの歌声楽しみに強風の中、上野まで出掛けた。 今回からWebで申し込んだチケットが「チケットレスQ」サービスとなり、プリンタ印刷または携帯へ転送した2次元バーコードを持って行くと、入り口のリーダーで読み込み座席券が印刷される仕組で、コンビニへ行っての発券を省略、手数料も安くなりそれなりに便利。 ホールに入ると演奏会形式のため、舞台中央にオケ、前部にソリスト、後部の山台に合唱の配置。舞台後面がスクリーンとなっており、場面に合わせた鉛筆書きのデッサンの様な絵が映され、字幕もそこへ表示される。 強風による交通機関の遅れの影響で10分押しでオケメンバーが登場、指揮者が登場し、前奏曲が始まる。比較的ゆったりとしたテンポで、全体的に押さえ気味で最後にFFで盛り上がる演奏。金管は大変そう。前奏曲が終わると直ぐに合唱のアカペラの裏歌となり、そこへ楽器のソロが加わり緊張感のある音楽。茂木さんのオーボエは流石。 「マイスタージンガー」はワーグナー作品で唯一ハッピーエンドとなるオペラで、ヴァルターの歌が飛び抜けて上手くないと全く物語が成立しない。今回のヴァルター役フォークトは、新国立劇場の前シーズン「ローエングリーン」で話題となっていたが、けして力で押すのではなく頭声の美しく響く高音で最後まで歌いきり、そのブロンド長髪の容姿含め役にピッタリ。特に3幕の「夢解きの歌」、「朝はバラ色に輝いて」は、オペラの中の群衆と同じく他人の歌より素晴らしいと納得させられる。 その指導者的立場のザックス役アラン・ヘルドも深みがあり表現豊かなバリトンの声で、丸坊主で彫りが深い顔からもいかにもマイスタージンガーの師匠と思えてしまう。 ベックメッサー役アドリアン・エレー、ポークナー役ギュンター・グロイスベックも役に合っている歌声。エファ役アンナ・ガブラーは代役のためか5重唱や終曲で声量が少し足らず年齢的にも役に合わない印象で、元役のガル・ジェイムズだったらどうだったか気になる所。 一番良かったのは東京オペラシンガーズの合唱で、冒頭の裏歌は美しいハーモニーのアカペラで始まり、終曲の音量は迫力満点で驚くばかり。 30分2回の休憩が入って5時間30分の長時間の演奏会形式の演奏にも関わらず、最後まで楽しめたのは、総じて音楽レベル高く、またワーグナーの楽曲の良さのためでしょう。 演奏が終わり指揮者が退場するやいなや(周囲席の方への迷惑は承知の上で)出口に向かい、どうにか最終近い新幹線に飛び乗り名古屋へたどり着けた。 次回は、演奏時間を考慮し、開演時間を早めて欲しい。 来年からはリング4部作を毎年1作ずつ公演するとのことで、東京オペラシンガーズの歌声が聴けないのが残念。ぜひ音楽祭の中で別な演奏機会を設けて欲しい。 End お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.04.11 20:26:18
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