テーマ:好きなクラシック(2282)
カテゴリ:オペラ
鑑賞日:2017年8月6日(日)14:00開演 入場料:¥5,000 (1階1S列) 【主催】びわ湖ホール びわ湖ホール オペラへの招待 コミック・オペラ「ミカド」 サリヴァン作曲 (全2幕:日本語上演/日本語・英語字幕付) 指 揮 :園田隆一郎 演出・訳詞・お話:中村敬一 美 術 :増田寿子 照 明 :山本英明 衣 裳 :下斗米雪子 振 付 :佐藤ミツル 音 響 :押谷征仁(びわ湖ホール) 舞台監督:牧野 優(びわ湖ホール) 管弦楽 :日本センチュリー交響楽団 出演: びわ湖ホール声楽アンサンブル ミカド :松森 治 ナンキプー:二塚直紀 ココ :迎 肇聡 プーバー :竹内直紀 ピシュタッシュ:五島真澄 ヤムヤム :飯嶋幸子 ピッティシング:藤村江李奈 ピープボー:山際きみ佳 カティーシャ:船越亜弥 貴族・市民:平尾 悠、溝越美詩、益田早織 吉川秋穂、川野貴之、島影聖人 増田貴寛、内山建人、宮城島 康 ほか 感想: コミック・オペラ「ミカド」は伝説の大須オペラの旗揚げ公演で永六輔氏が年間1位とし一躍有名になったとのことで、ぜひ一度実演を見たいと長年願っていた所、びわ湖ホール声楽アンサンブルで公演されるとのことで台風が接近する中、大津のびわ湖ホールまで出掛けた。 入り口にはポスターの上に「完売御礼」の掲示。700席弱(オケピットあり)の中ホールは満席、夏休み中、日本語公演とのことで子供連れの方も見られた。 開演時間となり、演出の中村敬一氏登場。作曲時の時代背景から作品の内容、演出など大変わかりやい解説で話が上手いと思っていたら、音楽大学客員教授とのこと。学生に人気ありそう。 結構長い序曲のあと幕が開くと、舞台後面全体のスクリーンの左右に歌舞伎男女の写楽絵が描かれ、中央部分に場面毎の写真や絵が登場。もちろんミカドが居る日本なのだが時代設定は過去と現在が混在。新幹線、秋葉原ビル街が出てきたと思ったら次に雷門、吉祥寺、東京かと思っていたら、金閣寺や平安神宮など日本各地。外人観光客用の日本紹介パンフレットだ。 登場人物の衣装も貴族が上がネクタイスーツで下が着物で膨れ上がって相撲取りのよう。女性は上は着物で下は水玉のスカートにブーツ、色取り取りのヘアカーラーに大きなリボンをつけJKの設定。 ミカドも最初はらしい羽織袴姿から最後は・・・。見ているだけで衣装も楽しい。 海外では人種差別問題で中止になったりしているようだが、あくまで日本風の過去、現在、そしてアニメ風をごちゃ混ぜにした想像、メルヘンの世界に設定したことで違和感なし。 日本語上演だが、現在の時事ネタも盛り込んで大変面白い。政治風刺も沢山入っており、英国コミック・オペラを踏襲している。 音楽に合わせた振付も沢山あり、ミュージカルかと言えば、各出演者にアリアが用意され、異なる台詞の重唱もある。そして各幕フィナーレは全員登場で盛り上がり、オペラの形式をしっかり踏まえている。 音楽自身は、日本から軍歌行進曲の「宮さん宮さん」が盛り込まれている程度だが、全体的に明るいメロディーが多く楽しめる。メリハリのあるテンポ良い演奏は指揮者の功績もあり。 出演者はびわ湖ホール声楽アンサンブル及びそのソロ登録メンバー。飛び抜けた声は無かったものの、全体でバランスが取れており、重唱、合唱が良かった。沢山の振付やポーズも決まり、事前練習に時間が取れるホール専属合唱団の強みでしょう。 これだけお客が集まるなら大ホールの方がとも思ったが、この規模のホールの方が舞台上の熱気が直接伝わり、良かったのでは。 3時間とにかく楽しい気分に、主催のびわ湖ホールに感謝。本公演は8/26,27に新国立劇場で地域招聘オペラとして公演予定。 イタリア、ドイツの定番オペラも良いが、このような日本がアレンジした作品も公演される機会が増えてほしい!きっと海外でも人気を得るのでは。 End お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.08.08 23:16:06
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