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私訳・源氏物語

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November 23, 2008
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カテゴリ:好きな物
  お香の材料に芳香性のあるものを使うのは当然のことですが、それが古典好きの私の職業である「漢方薬」であることに、何か運命的なものを感じた時期もありました。

 「漢方薬」という呼称は、中国から日本に伝わった「薬物」という、日本側の呼び名で、現代の中国では「中薬」といいます。余談ですが、中国語での「くすり・やく」は「薬」ではなく、くさかんむりに「約」の簡体字を書きます。

 お香で用いる香りの強い中薬には、どういった効果があるのでしょうか。

 一番身近にあるのは丁子です。これは「今治水」の成分でもあります。また、ポトフなどに玉ねぎを入れるとき、表面にいくつか刺して香辛料としても使います。丁子の味は辛、性質は温で、お腹を暖め吐き気やげっぷ、しゃっくりのように、口に上がってくるものを降ろす効果があります。麝香は今では手に入らなくなりましたが、やはり味は辛、性質は温、お腹のほかに心や肝をあたため、血液の流れを改善し、痛みを止めます。最大の効果は「開竅(かいきょう)」といって、意識不明など精神の混濁を解きます。牛黄も開竅薬ですが、こちらは清熱開竅薬であり、麝香は辛温の開竅薬となります。

 白檀や沈香は《名医別録》という6世紀半ばの中国の古い医学書に記載があり、いずれも味は辛で性質は温、胃腸や肺の経絡に入り、理気、行気など気の働きを改善する効果を持ちます。

 「気」というと、何か神秘的なエネルギーや訳のわからないものと捉えがちですが、中医学では身体の生命活動を維持するための精微な物質や生理機能と定義しています。






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最終更新日  March 21, 2017 05:08:32 PM
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