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カテゴリ:古典文学
さて女房が申しますには、 「一本の木の下で宿をとり、同じ川の水をすくって飲む......そんなちょっとしたことも、すべて前世からの縁と申します。ましてやはるかな波路を、はるばるとお送りくださいました事は、ひとえにご縁としか思えません。私と夫婦となってくださいましても、何の差しさわりがございましょう。どうか私と一緒に暮らしてくださいませんか」 と、こまごまと語りかけるのでした。 浦嶋太郎は、 「ともかくも、おっしゃる通りにいたしましょう」 といいました。 さて二人は夫婦として「天にあらば比翼の鳥、地にあらば連理の枝とならん」と、死ぬまで仲良く連れ添うという堅い約束を交わして、暮らすことになりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
March 9, 2017 12:28:49 AM
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