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テーマ:旅の写真(3459)
カテゴリ:水彩画紀行
今の浦安周辺には、広大な湿地帯が立ちふさがり、 紀州和歌山から黒潮に乗って上陸した人々が、 南より開拓したので下が上総、上が下総。 「総」や「房」は、上陸して植えた「麻」から由来。 白浜、勝浦の名も、ふるさと紀伊半島の名残り。 その上総の外房に「千倉」と言う美しい里あり。 2月ともなれば、金魚草、ストック、ひなげしが満開。 先週、スケッチに訪れたら、もう春たけなわ。 「花摘み」と言う風雅な幟りが、そこここにはためく。 訪れた人はみな、花盗人ならぬ花摘み人となって 風雅に花畑のそこここを散策している。 5、6本で200円から300円。 畑の中の好きな色、好きなのを自ら摘むことができる。 千葉には横浜のような文化の香りが少ないと言われる。 確かに、岡山、松山のような城下町の歴史の風情も、 気風にも乏しく文化振興の機運がないと嘆く人もいる。 家康が内懐からの謀反を怖れて、地方豪族を左遷し、 小さな外様大名ばかり置いたから・・・・・・ 強大な権力が持つ文化の志向性が生まれなかった。 と言うのが私の個人的な推論。 文化と言うのは、その町や国が持つ独自性が 顕著に発展するための、強い方向付けが必要なよう。 それゆえか自然は豊かで、手付かずの風情あり。 広い房総には、庶民的な匂いのする、 のびのびした、のどかな里が多い。 私の大好きなひなげしが千倉にはあまた咲いていた。 暖かい日に多様な彩りで可憐に揺れる詩情あふれた姿。 コスモスやひなげしのように風に揺れる花が好き。 今は昔に作った青春の歌 「泣くは誰 けだるき真昼の丘に吹く 風に揺れゐる ひなげしの花」 今日の一枚は 水彩画 「千倉風景」 お昼には、野島崎灯台を眺めるカフェテラスで、 タコのパスタと、オムレツをほうばった。 安いのに、意外と料理が美味しかったので、 麦酒に酔いながら気持ちよく描けた一枚。 房総はもう春ですよ! 「野島崎灯台」 気に入ったら、クリックしてくださいね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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