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テーマ:旅の写真(3459)
カテゴリ:水彩画紀行
高遠の囲炉裏の山荘で、この歌を思い出していた。
寂しさに耐えたる人のまたもあれな庵並べん冬の山里 西行 伊那人は長野でものんびりした人が多く住みやすいとか。 花冷えの囲炉裏を愛でる友のあれな庵ならべん春の山里 俊介 翌朝、訪れた駒ヶ根美術館の隣に思いがけず、 またまた枝垂れ桜で有名な光前寺があった。 そびえたつ巨きな枝垂れ桜の古木があまた。 桜に負けじと、艶を競う紅梅。 濃い紅色で、けなげに挑戦するも甲斐なし。 鐘楼の甍よりも高くそびえる桜の古木には、 長い年月が生み出した、野武士のような風格。 この巨木の先の青空に咲く、桜の花の小枝は、 まるで、頑強で強健な老人の肩に支えられた、 かわいい可憐な孫娘のような風情である。 桜の情趣は、この無骨な幹と花との対比にもある。 いらかの上にそびえる桜の古木の 老骨の品格に似た風情もまた良し。 高遠のコヒガンサクラの群がる様とやや趣が違って、 うす桃色の青空を透かした枝々にすがすがしい風趣あり。 駒ヶ根から諏訪へ味気ない高速を走るのが惜しくて、 川向こうの、川沿いの伊那谷の細い古道を走った。 土手沿いの道は、予測どおり、桜また桜の回廊。 そして、圧巻は、このそびえるこぶしの巨木との出会い! 青い空を背景に気品あるこぶしの雄姿がすばらしかった。 この、すがすがしい、こぶしの木にも出会えたことで、 2週間の大和の休暇は満ち足りて終焉しました。 クレヨン画 「花野」 at 甲府 桃の里 デザイン・アート部門のプログランキング参加中。 クリックして応援してくださいね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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