■電子の小箱

今年はよく山に登ります。
三輪山の高さは標高４６７ｍ。特に眺望のよい所はありませんが、ここに登ることは「登山」でも「山登り」でもなく「登拝」です。
週間天気予報によれば、本日は「雨」だったのです。
多少の雨でもお山に入らせていただくつもりでした。
しかし昨日参拝した「丹生川上神社下社」クラオカミノカミ様のおかげか、梅雨とは思えぬ清々しい１日となりました。
この付近には素朴な神聖さと、歴史の重みを感じるような独特の「気」が宿っています。
最近は京都方面にばかり行ってましたが、京都のそれとは全く異質のものだと思います。
入山受付時間よりも１時間ほど早い時刻ではありましたが、狭井神社で手続きをしていただきました。
三輪山参拝証である「襷」を肩にかけ、鈴の音とともに踏みしめるお山の道は、その１歩１歩が「本質」への歩みのような気がしました。
「本質」とは「神」かも知れませんし、「本当の自分」のことかも知れません。
うまく説明出来ませんが、そう感じたのです。
私を含めこのお山に登った人たちは、来たときよりも少しだけ「優しい顔」になってお山を下ります。
本来は、三輪山へのカメラの持ち込みも撮影も禁止されています。
デジカメを持つと行儀が悪くなる私ですが磐座などの撮影は控え（畏れ多くてカメラを向けることが出来ません）、「伝えたい」と感じた風景のみを撮らせていただきました。