寝るつもりではなかったのに
ちょっとだけ、休もうと思っただけなのに
いつの間にか、眠りに堕ちていた昨夜。
今日は、休みにした。
目は醒めたが、ベッドの中でしばし「揺蕩(たゆた)う」。
身体を休める、というよりも
傷を負った狼?が、隠れ家の洞窟で
基礎体力の回復を待つような
そんな静かな日曜日だ。
そして、伝道の書を開く。
「知恵の満ちあふれるところには
いら立ちが満ちあふれる。」
「したがって、知識を増し加える者は
痛みを増し加えるのである。」
すべては、風を追うようなもの
と書は語るが
風は嫌いではない、虚しくとも
その行き先を、追わずにはいられない。
「曲がっているものは
まっすぐにすることはできない。」
「欠けているものは
到底数えることはできない。」
確かに、曲がってしまったモノを
真っ直ぐにするのは容易ではない。
仮に、真っ直ぐに出来ても
形状記憶合金のように
瞬時に元の曲がった姿に戻る。
だからといって、手をこまねいているのは
主義に反する。
曲がっていたら、カーブに使えばいい。
少し、窓を開け、風の匂いを嗅いでみる。
なんとなく、冬の香りがした。