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黄金ガール、不動産とアンティークコインが好き!

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2011.10.07
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カテゴリ:カテゴリ未分類


たくさんの方が書いておられると思いますが、
彼の意外な生い立ちを このスピーチで知りました。



スピーチは、こう始まります。



「世界有数の最高学府を卒業される皆様と、
本日こうして、晴れの門出に同席できて 大変光栄です。
実を言うと私は大学を出ていないので、これが今までで
最も大学卒業に近い経験ということになります。」





その後 彼は人生から得たストーリーを いくつか
紹介しました。
その中ので、ワタクシが興味深く また嬉しく感じた話を
今日は書きたいと思います。
それは、点と点を繋ぐというお話です。




彼はリード大学を半年で退学しました。
ですが、本当に辞めてしまうまで18ヶ月ほどは、
まだ大学に居残って授業を聴講していました。



では、なぜ辞めたのか? ということになりますが、
それは彼の生い立ちに遡ります。



彼の生みの母親は若い未婚の院生で、彼は生まれてすぐに
養子に出されました。



ある弁護士の夫婦が、彼を養子として引き取る事になって
いたのですが、その夫婦は急に女の子が欲しいと言い出して、
彼は他の養子縁組待ちのリストに名前が載っていた今の両親の
所へ引き取られました。



ところが、これは生みの母親も後で知ったことなんですが、
生みの母は、「育ての親は大卒」の親をと希望していたのに
養子縁組をした夫婦は、大学を出ておらず、父親に至っては
高校もろくに出ていなかったのです。



そうと知った生みの母親は養子縁組の最終書類にサインを
拒みました。
そうして何ヶ月かが経って今の親が、将来彼を必ず大学に
行かせると約束したので、生みの母親も態度を和らげました。



こうして彼の人生はスタートしたのです。
やがて17年後、彼は大学に入学しましたが、労働者階級の親の
稼ぎはすべて大学の学費に消えていきました。
そうして6ヶ月も過ぎた頃には、彼は そこに何の価値も見出せなく
なっていました。



その頃の彼には、自分が人生で何がやりたいのか全く分からな
かった、なのに自分はここで、親の金を残らず使い果たしている。
だから退学を決めた。
全てのことはうまく行くと信じて。



そして退学した瞬間から もう興味のない必修科目を
採る必要は無いので、もっと面白そうなクラスを聴講してみた。



もう寮にも 自分の持ち部屋がないので 夜は友人の部屋に
寝泊りさせてもらい、コーラの瓶を店に返すと5セント玉が
貰えるデポジットで、小銭を貯めて食費に充てたり、
日曜の夜はいつも11キロ程歩いてハーレクリシュナ寺院での
炊き出しの食事にありつく、そんな生活をしていた。




しかし、こうして興味と直感の赴くまま当時身につけたことの
多くが、のちに値札がつけられない価値のあるものでした。

 

ひとつの具体的な話です。
リード大学は、当時としてはおそらく 国内最高水準の
カリグラフィ教育を提供する大学でした。



カリグラフィとは、西洋風の書道のようなモノと
ワタクシは認識しています。
日本でも、結婚式のカードやクリスマスカードで
見かけますね。



ワタクシは、一時これに はまってしまい いろいろと
書きましたが、熱しやすく冷めやすい性格で、もう 
すっかり忘れておりました。
ところが、なんとスティーブ・ジョブス氏と思わぬ共通点?
だったなんて、引き出しを ゴソゴソ探したら
コレだけ出てきました。笑
むかし書いたカードです。
インクは固まって もう使い物にならない。(^^ゞ

カリグラフィ
カリグラフィ posted by (C)黄金



リード大学では、キャンパスのそれこそ至るところに、
ポスター1枚から 戸棚のひとつひとつに貼るラベルの1枚1枚まで、
美しい手書きのカリグラフィが施されていたそうです。



彼は、もう普通のクラスには出なくていいので、カリグラフィの
クラスを採って勉強してみることに決めました。
サンセリフの書体もやって、あとは活字の組み合わせに応じて
字間を調整する手法を学んだり、素晴らしいフォントを実現する
には何が必要かを学んだり。



それは美しくて 歴史があり、科学では判別できない
微妙なアートの要素を持つ世界で、いざ始めてみると
彼はすっかり夢中になってしまったんですね。



こういったことは、生きていく上で何ら 役に立ちそうのない
ものばかりです。
けれど、それから10年後 最初のマッキントッシュ・コンピュータを
設計する段になって、この時の経験が丸ごと蘇って来て
その全てをマックの設計に組み込んだ。



同じくカリグラフィに のめり込んだのに
凡人は趣味で終わり、天才は世界の宝を創った!



こうして完成したのは、美しいフォント機能を備えた世界初の
コンピュータでした。
もし彼が、大学であのコースひとつ寄り道していなかったら、
マックには複数書体も字間調整フォントも入っていなかった。
パソコン全体で見回してもそうした機能を備えたパソコンは地上に
1台として存在しなかったことになります。



彼は言います。


「もし私がドロップアウト(退学)していなかったら、
あのカリグラフィのクラスにはドロップイン(寄り道)
していなかった。

そして、パソコンには今あるような素晴らしいフォントは、
搭載されていなかった。

もちろん大学にいた頃の私には、まだそんな先々のことまで
読んで、点と点を繋げてみるなんて考えてもいませんでしたよ。

だけど10年後振り返ってみると、これほどまたハッキリ見える事も
ないわけで、そこなんだよね、もう一度言います、

未来に先回りして点と点を繋げて見ることはできない。
君たちにできるのは過去を振り返って繋げることだけなんだ。
だからこそ、バラバラの点であっても将来それが何らかの形で
必ず繋がっていくと信じなくてはならない。

自分の根性、運命、人生、カルマ…何でもいい、とにかく
信じること、点と点が自分の歩んでいく道の途上のどこかで
必ずひとつに繋がっていく。

そう信じることで君たちは確信を持って己の心の赴くままに
生きていくことができる。
結果、人と違う道を行くことになってもそれは同じ。
信じることで全てのことは、間違いなく変わるんです。」




56歳、早過ぎますね
ご冥福をお祈り申し上げます  合掌




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Last updated  2011.10.07 12:44:32
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