カテゴリ:映画
2024年2月10日(土)
編み物が、次から次へと続いております。 お供は、いつものように録画していた映画やドラマ。 今回観たのは、東海テレビ制作のドキュメンタリー映画「チョコレートな人々」 2022年制作です。 今回のナレーションは、宮本信子さん。 舞台は、愛知県豊橋市とその周辺。 「久遠チョコレート」を立ち上げた社長さんと、一緒に働く障碍者たちの姿を2003年から追っています。 なんと19年!!!! 私は存じ上げなかったのですが、「久遠チョコレート」は年商10億ものれっきとした企業。 障碍者が大勢働いているからと言って、授産所ではありません。 夏目社長は、「障碍者といっても最低賃金以上を」を掲げて、障碍者が働いて稼いで生活できることを目指しています。 500人の従業員のうち、300人が障碍者だそうです。 障碍者が授産施設で働いて得られる賃金を、ご存じですか? 1か月頑張って働いて、得られるのは数千円です。 以前経理マンとして働いていた時に、地方銀行のATMにお金を預けている障碍者のグループに出会いました。 その日はお給料日らしく、授産所の先生と一緒に一人一人時間をかけてATMを操作していました。 でもその預ける金額が、4000円ほど。 これが授産所の現状なのだと、すごいショックを受けました。 久遠チョコレートの清水社長の考え方、「障碍者だって最低賃金を」にまずびっくりです。 健常者と同じようには働けない障碍者たちにそんなお給料を払っていたら、当然会社は立ち行かなくなるはず。 でもそれを継続している「久遠チョコレート」って、どんな仕組みなのかしら? 一つの場面を紹介します。 知的障害を持つ青年、チック症も併発しています。 突然自分の体が勝手に動いて、大きな声が出ます。 どんどんと床を踏み、一見暴れだしたかのような激しい動き。 チック症なので、自分の意志とは関係なく体が暴れだします。 最初は、アパートの2階の作業場でチョコレートを作る作業をしていました。 ところが1階の住人から、音がうるさいとのクレームが。 クレームが来ても当然なほどの足踏みの音ですから、これは1階の住人が悪いわけではありません。 清水社長、少しでも音が小さくなるように、彼の足元にゴムマットを敷きました。 でもそれで問題解決とはならなかったようで、1階にある作業所に彼を移動させました。 ここならどんなに大きな足踏み音がしても、クレームは出ません。 作業所の仲間は、彼がどんな大きな声を出そうとも、体が暴れようとも、誰も気にしないのです。 障碍者の障害の種類や程度は、百人百用。 それぞれのできることをしてもらって、おいしいチョコレートを作って売る。 その売り上げで給与を払う。 一人一人の適性を見極め、根気よく教えて仕事を覚えてもらう。 その根気の良さと、途中であきらめない・投げ出さない社長の姿勢に驚いちゃいます。 そのチョコレートは、有名パティシェなどが出店するデパートのチョコレート催事にも常連で出店できるほどのおいしさだそうです。 最近は、シングルマザーや不登校経験者・セクシャルマイノリティの人も働いています。 そして清水社長の、「チョコレートは失敗したらまた温めて溶かせばいい」の考え方が、何度も紹介されます。 失敗しても大丈夫。 また火にかけて溶かせば、おいしいチョコレートになる。 すごい考え方です。 「久遠チョコレート」のホームページです。 おいしそうなチョコレートが並んでいますよ。 ぜひのぞいてみてください。 Magic of Chocolate|QUONチョコレートプロジェクト (quon-choco.com) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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