カテゴリ:コーヒーのコク研究
せっかくの3連休なのに、発達した低気圧がきて荒れ模様なようですね。今朝はゆっくり起きて、試作中のブレンド飲んで、だいぶ通常ペースになってきました。焙煎機や煙突の掃除を予定していましたが、この天気ではできるかどうか?最近ヘビーローテーションで聴いているピアノとオルガンの「デュオ・イン・パリ」で事務仕事ですね。ピアノとオルガンだけなのに、素晴らしいグルーブ、僕の好みど真ん中。ひたすら音に揺さぶられ、引きづりまわされる感じがたまりません。ソロも良いし、お互いソロとっている時のバッキングが絶妙で…変なはなし、こういうのからブレンドのヒント浮かんだりします。バランスというかアンサンブルといいますか、何が魅力につながるか、面白いです。
では、またまた間が空きましたが、地道に続けるコーヒーのコク研究です。 コーヒーのコク研究(6)2006.01.03 コーヒーのコク研究の(6)に進んでみます。味覚の「空間的な拡がり」から「時間的な拡がり」まで来ていました、今日はそのまとめです。 ・味細胞の組織構造の違い→色々な部位で味を感じることが味覚の空間的・時間的な拡がりを生む と、あります。これは何となく分かります、 ・舌の前半部分→茸状乳頭(味蕾が数個集まってキノコのような形、味蕾は味細胞が集まったタマネギのような形の固まり) ・舌の奥の方→渡り鳥の編隊飛行のように10個に満たないつぶつぶが整列している→有郭乳頭→数百の味蕾がくっついている ・舌の奥の左右の端→鮫のエラのような横縞→葉状乳頭 ・舌の先と奥で異なった神経系につながっている→味の感じ方も部位によって同じではない ・舌の前半、茸状乳頭の味蕾→鼓索神経、主に甘い味塩味が速やかに伝えられる ・奥の有郭乳頭、葉状乳頭の味細胞は舌咽神経、うま味油のおいしさを敏感に感じる→「美味しい味は舌の奥で味わうものだ」フランスの言い伝え→舌の奥は舌咽神経の領域→コクのあるスープや油のおいしさ なるほど!!昔から舌先で味をみてはいけないと自分に言い聞かせていました。 ・舌の部位である程度敏感な味の違いはあるが→実験では、舌の各部分が味覚を完全に分担しているわけでは無いと分かっている→味覚地図は少々単純化しすぎでしょう そうですよね、よく本で見る味覚地図は分かるような、納得できないような感じでした。 ・味を感じるのは舌だけでは無い→軟口蓋(口の中の天井の部分)も甘い味を感じる、食感にも敏感→口と鼻の穴の合流点やのどの奥の方にも味や食感を感じる→非常に幅広い空間で味わいは感じられる ・風味→口の中に入れた食物から出た香りが鼻に抜ける際に感じる匂い→口に近い鼻腔領域で感じる風味は食物の美味しさに大きく関係している ・甘みの受容体は1種類だが、嗅覚の受容体は数百で脳に直接的に信号が届くので記憶が確か ・味と思っているものが実は風味であることはよくある→これら多くの部位が一斉に味や匂いを感じる→そして、嗅覚や食感までもが次々にあじわいに参加する→空間的時間的な拡がりの正体→口の中のオーケストラ 味覚、味わいを届けることの不思議さ、難しさを実感します。それだけに、僕の届けたい魅力とお客さんの感じた魅力が通じ合うととっても嬉しいです。同じ魅力を感じていても、表現する言葉が違うこともありますので、お客さんからの声をしっかりと受け止めるように心がけています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.06 10:29:25
コメント(0) | コメントを書く
[コーヒーのコク研究] カテゴリの最新記事
|
|