カテゴリ:コーヒーのコク研究
昨日今日と少し冷え込んできました。今朝は3℃でした…去年は今頃零下になることもあったので、それに比べたらだいぶ楽です。しかし、焙煎は真冬モードに入っていってます。予熱や火力に神経使います。間が空かないようコーヒーのコク研究(7)に進みます。光や音に感じない領域があるように、味でも、実際にあるのに、人間には感じない領域があるという、目から鱗だったテーマです。
光には可視光線と見えない赤外線や紫外線があり、見えないけれども影響は受けているといったことから、味わえない美味しさに入って行きます。面白くなってきました。 ・味わえない美味しさ→見えない光、可視光線→人間には感じられないが動物は感じる味がある 人間に感じられる味だけが味の全てでは無いというお話しです。今迄、そんな視点では思ってもいませんでした。 が、云われてみれば尤もですね。 ・糖分→グルコースが3.4個結合した糖はそれなりに甘い→10個以上結合したデキストリンといったサイズになると人間には甘く感じない(デキストリンはでんぷんの1種) 人間には甘く感じないデキストリンを、ネズミは感じているようです。ネズミはデキストリンの味が好きで、砂糖と同じくらい好むようです。面白いですね。しかも、砂糖とは味を区別しているのが分かっているそうです。 ・デキストリン→発酵を抑えてコクを重視したビールに多く残っている→ビールのコクに関与している→味は感じないがコクは感じる→味醂や清酒にもデキストリンが含まれている→料理に使うとコク デキストリンの「味は感じないがコクは感じる」なんてことがあるんでしょうか。甘いとは感じないで、無意識に感じているなんて・・・。人間は紫外線を見る事はできませんが、日焼けはしますから、感じることはできていると云えるようです。 ・デキストリンの他の人間が味を感じない大きな分子→タンパク質→分解するとペプチド(無味、苦味)→完全に分解するとアミノ酸→グリシンやアラニンは甘い、グルタミン酸は旨味成分として固定される→タンパク質やペプチドは料理のコクを増す→無味のものがコクを増す 一般的に味が無いとされるタンパク質ですが、豆腐の大豆タンパク質、チーズ等の原料の牛乳に含まれるカゼインタンパク質、卵白の主成分アルブミンやグロブリン類にも特に味は無いそうです。(例外のタンパク質もあるそうですが、基本的には人間はタンパク質の味を感じないそうです) で、大きな分子が分解されたら味を感じるというのは、デンプン、デキストリン、糖質の関係と同じそうです。そして、食品の開発分野ではタンパク質やペプチドは料理のコクを増す重要な因子であることが知られているそうです。う~~ん、無味のコクですか。次回は豚骨スープに繋がります。2006.01.19 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.11 22:07:13
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