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カテゴリ:韓国関連
「君島さん、韓国に行くの?」
ママに聞かれた。 「うん、急な話だけど、その気になった時に行かないと、なかなか行けないから・・」 「君島さんに頼みがあるんだけど」 「なに?」 「私の友達に、渡してきて欲しい物があるのよ」 「どこの人?」 「ソウルだけど・・どこに泊まるか決めたら友達に行ってもらうわ、君島さんが泊まるホテルまで」 「いいよ、何もって行けばいいの?」 「お金よ、エンを持っていて欲しいの。今レートがいいうちにエンをファンに換えておこうと思うの」 「もうすぐ交換レートの見直しでしょ、なんかファンが上がりそうな気がするのよ、だから今のうちにね」 「お安い御用だけど、俺にお金渡して大丈夫?使っちゃうかもよ、へへへ」 「何言ってるのよ、君島さんと私は何年の付き合いだと思ってる?信用してるわよ」 「はいはい、ありがとう。ママには昔韓国のタレントの事で世話になったこともあるし、断れないよね」 「じゃあ、韓国に行く一週間くらい前にまたお店に来てね」 「オッケー、わかったよ。38度線の自然公園が一番の目的だから、泊まるホテルはソウルの恩平区か高陽市あたりだと思うよ、決まったら連絡しますね」 2025年、為替は3つの基幹通貨(ドル、ユーロ、エン)以外は、時間ごとの変動ではなく1ヵ月ごとの変動制になっていた。 投資目的での短期のやり取りを防ぐためである。 一時期、お金がお金を生むような事が多発し、機関投資家と呼ばれるグループが登場するなど為替が、ギャンブルのような様相を呈していた事があった。 特にあまり国際市場に流通の少ない通貨は、乱高下が激しいため2020年からシステムが変わったのである。 韓国は徐々にではあるが北朝鮮合併の頃の最悪の状態から経済に改善が見られ、今度の見直しで韓国の通貨「ファン」のレートがドル・ユーロ・エンに対し上がるだろうと予想されていた。 それが今回の「ムクゲ」のママが君島に、エンを持っていて行って欲しいと頼んだ理由である。 ファンが安いうちにエンをたくさん持ち込んで、自分が韓国に帰るときのために少しでも有利な条件でということらしい。 ムクゲのママもすでに60歳を過ぎている、そろそろリタイアして自分の祖国韓国に帰りたいらしい。 信用できる後継者がいないのが悩みの種のようだ。 「ジョンチョル、じゃあ韓国行き決まりね!ママにも用事頼まれたし」 「アラッソヨ~」(わかりました) 「あっ、そうそう、どうせだから何人か声かけてみよう。大人数で行った方が面白いしエアーも料金交渉できるし・・・ジョンチョル、アシアナに連絡して交渉してみようよ」 「そうだね、電話してみるよ。何人ということで話しようか?」 「今はうちの夫婦、ジョンチョルの夫婦で4人だろ・・・久しぶりにオフ会仲間でも誘ってみようか?みんな年取ったけど韓国を好きな情熱は無くしていない人ばかりだから・・」 「そうだね、韓国のチャンさんにも声を掛けてみる?彼も最近結婚したって言ってたから、お祝いしてあげようよ」 「うん、そうしよう。ジョンチョルから連絡入れといて!」 「なんか同窓会みたいになればいいね~」 「うん、楽しみになってきたよ」 つづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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