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2009年01月12日
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カテゴリ:韓国関連
2025年8月23日 PM7時 釜山ロッチホテル・3階バンケットルーム



君島の部屋を訪れたロッチホテルの会長の用件は、ロッチホテルを2ヵ所38度線の自然公園内に作りたい、そのための準備をしたいが力になって欲しいという事であった。
「一ヶ所はカジノと併設するホテルを東海岸に作る計画だが、金剛山の登山口に近いモノレールの駅に接続してホテルと免税店を展開したい」
そして板門店以降の工事にロッチ建設グループとして入札に参加すると言う話であった。

事業団にとって悪い話ではない、しかしここでも事業展開の透明性が問題になる。
韓国の経済界はこういうところが脇が甘いので、その時は良くても必ず後から問題になる、君島は話は承ったが正規ルートでのアプローチをしていただきたい事を念を押し、ロッチホテルグループの意向に沿った開発計画は頭に入れておくと返答をした。


「ただ今より、ロッチワールド釜山10周年記念式典を開催いたします」

司会者の高らかな宣言から式典が始まった、立食式だったので君島は唯一の顔見知りのRGグループの会長の近くに立っていた。

ロッチグループ会長の挨拶が始まり、続いて釜山市長、慶尚南道知事の挨拶と続き、最後にロッチワールドの社長の挨拶が終わってバンドの生演奏による音楽が流れる中、君島は30人以上の参加者と名刺交換をしていた。

40分ほどたった時、突然壇上が騒がしくなり、先ほどの司会者がマイクを持って話し始めた。

「今日は皆様、お忙しい中ご参加頂きましてありがとうございました、今我が国が国の威信を賭けて行っている事業があります、今日はこの会場に大統領特別補佐官で事業団理事長の君島智史さんがいらっしゃいますので一言ご挨拶をいただきたいと思います」

おいおい、何も聞いていないよと君島は思ったが、大きな拍手と君島への視線に促され壇上に上がって挨拶を始めた。

「突然のご指名で少々戸惑っておりますが・・まずはロッチワールド関係者の皆さん、無事10周年を迎えられたことお祝いを申し上げます。
 皆さんもご存知のようにロッチグループは日本でも大変なじみが深い企業で、日本人でロッチのお菓子を食べた事がない子供は居ないと言っても過言ではないほど日本との関わりが深い企業でもあります。
 今韓国への観光客が減少している中、ロッチワールドさんやロッチホテルさんが安全な宿泊先の提供や遊園地の展開をしてくださっている部分が日本からの観光客の減少の歯止め効果に少なからず貢献されている事は間違いありません。
 今後もロッチグループさんのよりいっそうの発展をお祈りし、挨拶に代えさせていただきます」

君島の挨拶が終わると、再びロッチグループの会長が壇上に上がった。

「君島大統領特別補佐官、わがロッチグループへの深いご理解感謝いたします。
 わがグループは今後も韓国経済の発展に寄与できるよう全社員一丸となって前進していく所存であります。
 旧休戦ライン開発事業団とも綿密な連携をとり、その事業にもロッチグループとして最大の協力をしてゆく予定でございます。
 今日ご参加いただいた皆様も、どうかこの事業の重要度を知っていただき、開発事業団への大きなご協力をお願いしておきます。
 今日はお忙しい中のご列席ありがとうございました」

君島はなぜロッチの会長が事業団のことをこんなに話題にするのか理解できなかった。
なにか大きな難しい話を持ってこられるのではないかと思い、それは何だろうか?と考えてみるが、さっきの話だけなのだろうか・・それにしては・・・


8ラックの会長が近づいてきた。
「君島理事長、ではこちらへ・・・奥様もどうぞ」
「あなた、私は疲れたから部屋に帰っているわ、いいでしょう?」
「いいよ、では私一人で・・」
「ではカジノの貴賓室へ行きましょう」


君島たちは2階のカジノに上がり、貴賓室での話し合いが始まった。

「君島理事長、わが8ラックカジノが韓国観光公社、つまり国が経営に関わっている事はご存知ですよね」
「知っています」
「今度の東海岸の開発計画なのですが、楽園グループが主導権を握っていて、実は8ラックは2番手なのですよ」
「そうなのですか?」
「はい、しかし国としては民間営業のカジノに頑張ってもらうより、8ラックにお客が流れるようにしたいと考えているのですよ」

「しかしそれなら観光部のク・ハンテさんから話が来るのが筋では?」
「いや、観光公社の子会社であるコリアトレードは形の上では民間会社ということになっていますから、直接国が関与できないのです」
「それなら楽園グループも一緒じゃないですか、あそこも政府関係機関の資本が入っていたと思いますが・・」
「よくご存知ですね、以前はそうだったのですが今は違います、あちらは完全に利益を追求する民間会社です、私たちは観光客を増やすために出来たカジノですから、お客様への還元率も違うのですよ」

「最近でしょうか?変わったのは、昔はあまり変わりなかったような気がしますが・・」
「我が社ができたときからのコンセプトですよ」

「具体的にはどんな点を気にされているのですか?」
「カジノの大きさです、楽園グループは韓国最大面積のカジノを作るつもりなのですが、私たちは既存のカジノの3倍の面積にしたいのです、それを実現するにはソウル江南のCOEXのように二つのツインタワーのホテルの間を大きく取り、そこにカジノを造らなければならないのです」
「それはあなた方でホテルと調整すればいいのでは?」
「先ほど申しましたようにホテル側とは楽園グループが先行していまして、私たちの意見は通りにくい現状です、ですので開発計画が具体的になったときに事業団の方で指導をしていただきたいのですよ」

「分かりましたどういう状況になってく予定なのか、私どもの小村理事と話をしておきます」
「ありがとうございます、よろしくお願いいたします」

8ラックの会長が小切手帳みたいな物を出して、君島に言った。

「先ほどは社員が失礼したようですね、これは韓国内の5ヶ所にある我々のカジノで使っていただけるクーポン券です、1000万ファンのクーポンが100枚あります」
「いやこういうものは受け取れません」
「君島理事長に差し上げるわけではありません事業団に寄付します、皆さんの福利厚生に有効にお使いください」

「では帳簿に載せていいのですね」
「はい、そうしてください」
「こういう事をされると余計に私たちがあからさまに動く事はできなくなりますよ、お分かりですね?」
「あくまで趣旨に賛同して差し上げる物です、このクーポンはカジノだけではなくカジノに併設したホテルなどでも使用できますので・・・」
「わかりました、それなら受け取っておきましょう」
「ありがとうございます、君島理事長、これからどうされますか?」

「少しだけ遊ばせてもらおうかなと思っています」
「種目は?」
「バカラですね、先ほど部屋に戻った時にお金を持ってきましたから」
「では、一億ファン出していただけますか?」
「さっきの分ですか?」
「はい、さっきの分と所定の分で一億二千万ファンのチップを持ってこさせます」


久しぶりに君島は一時間ほどカジノでゲームをし部屋に戻った。


「あなたどうだったの?」
「話?」
「カジノよ、やったんでしょ?」
「うん、一億ファン出して二千ファンサービスしてもらって、一億4千万ファンになったからプラス2千万ファンかな?」
「やったじゃない、でもこれがカジノからのエサじゃなかったらいいけどね」
「そうならないようにしなきゃね」



つづく





 





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Last updated  2009年01月13日 06時40分26秒
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