怖くて話せない新型インフルエンザ
新型インフルエンザは従来のインフルエンザと大幅に違います。 従来のインフルエンザはヒトの場合は気道粘膜で増殖します。トリの場合は腸管です。この違いはインフルエンザウイルスが結合する粘膜を構成するシアル酸がヒトがガラクトースとα2,6結合したシアル酸、トリがα2,3結合のシアル酸のためです。そのためヒトにはトリインフルエンザが感染しないといわれている理由です。 ところが中国や東南アジアではヒトが感染しています。ということはすでにトリインフルエンザウイルスはヒトに感染可能な変異を起こしています。すなわちヒトシアル酸と結合できるインフルエンザに変異しているわけです。 この理由でさえ恐ろしいわけですが、とどめをさすような変異が予想されています。ウイルスが粘膜細胞に入り込むだけならば感染細胞内からウイルスが出てゆくのを防ぐ作用のあるタミフルが効果的です。このタミフルはウイルスと結合し粘膜にあるノイラミニダーゼという酵素と結合させない仕組みです。このタミフルに耐性ウイルスができています。日本のタミフルの乱用のためです。 ウイルスが感染細胞内で増殖するためにはヒトやトリはトリプシンに似た作用を起こすたんぱく質分解酵素(トリプシン様酵素)が必要です。これは粘膜だけにある酵素です。ところが新型インフルエンザは全身中のどこの細胞にもあるゴルジ体に存在するフシンというたんぱく質分解酵素で増殖します。従来のインフルエンザは気道粘膜やトリは腸管で繁殖しましたが、新型は全身中の細胞に感染し増殖します。そして多臓器が感染し患者は多臓器不全で死亡します。国内でも発生した高病原性トリインフルエンザウイルスはこのフシンという酵素に感受性があるウイルスです。この高病原性トリインフルエンザが高病原性ヒトインフルエンザに変異すればパンデミックが発生します。 インフルエンザの潜伏期間は1日から3日です。しかし新型は発症まで数時間という可能性があります。口はもちろん眼からも感染します。マスクなどのこて先対策では予防は不可能です。核爆弾投下と同じくらい恐ろしいウイルスです。 では、どのようにすれば防げるのでしょうか。答えは不可能です。一番現実的なことは赤道の高湿度の熱帯雨林帯に逃げ込むか家からでないことが必要です。家自体が核シェルターです。 日本人の美感覚を捨てまずは外出しないことが何よりもの予防です。そのためには食糧を30日から60日間は備蓄する必要があります。なお、水道水の残留塩素が0.5mg/L以上あれば安全です。インフルエンザウイルスはエンベロープ(HA,NA,Mのスパイク)を持っています。エンベロープを持っているウイルスは環境中で不活性化し感染力を失います。これは紫外線や水中の土壌性細菌のフロッグに吸着されるためです。人間と接しないことが大切です。一見、健康的な人間でもすでに感染し潜伏期間かもしれません。 日本人特有の美的センスは倒れても仕事するあるいは登校することです。このような日本人特有の美意識を捨てないと日本人滅亡という悲劇を引き起こします。日本人は勤勉といわれますが、熱が下がれば病気が治ったという感覚は捨てなくてはなりません。また、そのような風習がある限りは新型インフルエンザを克服できません。