こーひーは5杯未満が有益?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘コーヒーは5杯未満が有益?’という報告です。 これまでのコホート研究で、コ―ヒー摂取によるがん、心疾患、呼吸器疾患などへの良い影響が示唆されている。今回、国立がん研究センターによる「科学的根拠に基づくがんリスク評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究」で、コーヒー摂取による日本人の全死因および死因別死亡リスクへの影響について、日本の8つの研究のプール解析を行った。その結果、コーヒー1日5杯未満の摂取で全死因死亡や主な死因による死亡リスクが低下する可能性が示唆された。 本解析には、日本の8つの研究における男性14万4,750人、女性16万8,631人のデータを用いた。17年間の平均追跡期間中に5万2,943人が死亡し、うち、がん1万9,495人、心疾患7,321人、脳血管疾患6,387人、呼吸器疾患3,490人、傷害・事故3,382人であった。ランダム効果モデルを用いて、危険率を算出した。 主な結果は以下のとおり。・男女共に、コーヒー5杯/日未満の摂取が全死因死亡に予防的であり、コーヒー摂取量が最も高いカテゴリー(5杯/日以上)で関連が減弱した。・男性では、がん以外の主な死因による死亡で同様の負の関連が観察された。・女性では、1~2杯/日のカテゴリーでは、コーヒー摂取により心臓病による死亡リスクが減少したが、5杯/日以上のカテゴリーではリスクが増加した。・男女共に、がんはコーヒー摂取とは関連がみられなかった。・男性の現在喫煙者と女性の未喫煙者で結果が類似していた。 近年、コーヒーの健康に寄与するデータが多く報告されて来ています。ただ、今回の報告ではやはり飲み過ぎには注意が必要ということが示されたのかも?知れません。精々、1日に3-4杯程度が良いのかも知れませんね。