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戦国ジジイ・りりのブログ

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2012年10月05日
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カテゴリ:旅日記(中国)
妙正寺の前の坂を下る。
ここまで来ると三原駅もだいぶ近いので、
坂の途中からは天守台も見えた。


      三原・妙正寺からの道-2


元々妙正寺は、今よりもっと東の方にあった。

 【ところが、当時の山陽道から墓が下に見えるという理由により、
  わずか20年ばかりで現在の本町の地に移されました。
  現在この地は、当時敵が占拠した場合戦略上不利になると反対があったほど
  城と城下を眼下におさめられる要所で、筆影山・佐木島・小佐木島などの
  島々から遠く四国連山まで見える眺望絶景の地です。】
  (三原観光協会「海・山・空 夢ひらくまち」より)

今はビルとかがあるから、展望は限られちゃってるけどね。
けど、その昔は

 【歴代城主は、晴れた日には四国の山まで見える高台からの景色を
  こよなく愛し、眺望を描いた絵を家臣に持たせて京都や大坂などの
  文人・学者に見せては、詩を書かせた。

  寺からの眺めは次第に評判となり、柴野栗山や菅茶山、尾藤二洲ら
  多くの文人が詩を詠んだ。これらの詩は、現存する眺望の絵「妙正寺登覧画図」
  (市重要文化財)とともに、寺に収められたという。】
  (「備後 古寺を訪ねて」読売新聞より)

ってくらい良かったらしい。

隆景時代には、ここはどんな風になってたんだろう?
すぐお隣の山に宗光寺はあるけど、
南西に向いてるから(三原城は南東)、
立地としてはこちらの方がいいような気もするんだけど。



お次はこちら、成就寺(場所はこちら)。


      三原・成就寺


うおおお~ッ、西町エリア最後だぜ!
とうとうここまで歩いてきちゃったぜ!!きらきら


 【成就寺

  この寺は、小早川隆景の内室(問田御料人慈光院殿)の実父である15代
  小早川正平の菩提所であり、本尊は小早川隆景の持念仏であった千手観音を
  安置しています。そして備後西国三十三ヵ所巡拝の10番目の寺にあたります。】
  (現地解説板より。漢数字は戦国ジジイが変換)


沼田小早川のお殿様の菩提所ですから、もちろん高山城下にありました。
て事で、こちらも移転組です。
移転の年は、天正19年(1591)。

15代正平の菩提所ではあるけど、8代貞平の菩提所でもあったみたい。
創建年代は書いてないけど、貞平は永和元年(1375)没だから、
14世紀中頃にはすでにあったって事かな。

現在は臨済宗。
おそらく改宗はなく、ずっと臨済のままだったんだろうな。


沼田家が瀬戸内海に目を向け始めたのは貞平のジイちゃん、
6代朝平の頃からといわれる。

歴代みんながって訳じゃないけど、医療の発達してないこの時代に、
貞平のパパ・7代宣平以降、結構子だくさんでね(笑)。

庶家を沢山創設し、南北朝の混乱期に乗じて
次第に海へ進出していったそうな。

隆景の沼田本家相続に多大な貢献をした沼田家の重臣・乃美宗勝、
あの人はホントは浦家に養子に行ってるから浦宗勝なんだけど、
その浦家も貞平の弟を祖として作られている。


ただ、庶家が沢山ある場合、うまくいってる時はいいんだけど、
コントロールがきかなくなると厄介なものになる。

折しも、貞平の時代は鎌倉幕府の滅亡から南北朝の分裂で大変な時期。

不屈の後醍醐天皇による鎌倉倒幕運動・元弘の乱では、
竹原家は足利高氏についたが、沼田の貞平は鎌倉方についた。
すでに惣領家による庶家の統制がきかなくなっていた事が窺われる。

足利高氏・佐々木道誉・赤松則村などにより京の六波羅が落とされると、
探題・北条仲時以下、六波羅勢約400人は東国へ落ち延びようとするが、
途中の近江番場蓮華寺で自刃。

貞平も番場まで一緒だった。
だったけど、その場から逃げ出して沼田へ帰った。
わ~お、だいた~ん・・・(笑)。

まさに土壇場で逃げたとはいえ、最後の最後まで鎌倉方だったことは確か。
この動かせない事実が、沼田家の立場を非常に苦しいものとする。
苦しいというより、相当ヤバかった。

新政権によって沼田領は没収、竹原家へ与えられることが
決まっちゃったから。
ま、当然さね。

これよりもう少し後の時代の沼田家の危機を「三原編(15)」に書いたけど、
竹原の弘平が本家を救ったように、この時も竹原の2代目・景宗が
赦免を嘆願したので、沼田家はギリ助かった。
以後は竹原家とともに足利家へ仕えるようになる。


「竹原さんち、いい人じゃ~ん」

ってちょっと言いたくなるけど、これを機に竹原家はより
独自性を強めるようになっていく。

他の庶家でも、南北朝の時にはそれぞれが思い思いに
南朝・北朝に分かれて戦うようになるし。


さて、元弘の乱でカリスマ性の低下した沼田本家は、
なんとか挽回しようと今度は室町幕府への接近を図る。

しかし、時代が下ると今度はその方針が災いして、
大内義興さんの上洛戦の時にはまた苦しい立場に追い込まれる・・・(笑)。

助けたり勝手きまましたり、まあ時代が時代だから、
どこの家も似たようなもんだとは思うけどね。
ただ、普通だったらここぞとばかりに本家の乗っ取りを図るかな、
って気がするけど、2度のチャンスを竹原家が見送ったのは
やっぱりレアなケースかな。

こんな感じの小早川一族が再び結束するには、
又四郎様の出現まで待たねばならない。


これら小早川の歴史とともに歩んできた成就寺は、
三原城からかなり近い位置にある。

問田の大方様の父上のゆかりだから、
隆景ちゃんは城に近いこの場所を選んだのかな。
もしかしたら、問田の大方様もここに来られたことがあったのかも・・・



こちらが庫裏。

 
       三原・成就寺3



建物自体は最近のものみたいだけど、蟇股はこんなのだった。

 
       三原・成就寺5


この辺だけ、ちょっと古そう。
前の庫裏の虹梁と蟇股を転用したのかな?
鉄筋コンクリートの本堂の向かいには、お堂がある。
ワ~イ、小早川紋だあ~上向き矢印

 
       三原・成就寺7


       三原・成就寺8



 【女性の守り神 淡島神社

  淡島明神は女神です。成就寺の鎮守神であり、女性の病気や悩みに御利益が
  あるので昔から近所の方は勿論、遠方からも参拝客が多く訪れています。

  淡島神社の祭礼は、三原の夏祭の初開きとして旧暦の6月2日の夜より行われ、
  夜店がこの日より開かれるならわしになっていました。淡島様の日には、
  スモモを売る店がたくさん出て、健康食の梅ぼし作りの人でにぎわいました。
  又この日初めて浴衣を着て淡島様へ参ると昔の恋人に逢えるといわれています。】
  (現地解説板より。漢数字は戦国ジジイが変換。)


6月2日・・・信長様と三村元親の命日じゃん。

昔の恋人に逢って、どうするんだ?
お互い老けちゃって、相手がわからなかったりして・・・(笑)。

いや、そんなツッコミ入れてる場合じゃない。
昔から婦人科にお世話になることが多い身なので、
きちんとお参りしておかねば雫

この脇に、赤いのぼりが数本立ってたので行ってみたら、
お授け地蔵なるものがあった。

いや、このお地蔵様ってたぶんアレをモチーフにしてるよな・・・
お授けだし。

撮るか撮らないか迷ったあげく、撮った。
けど、どうもイヤな感じがしたので、結局すぐ削除した。

このお地蔵様は腰に赤いエプロンをしてたんだけど、
それをめくった方の話によると、エプロンの下には
なんだかすごいモノがあるらしい。

興味のある方は、是非ご自分の目で確かめてみてください(笑)。


これで西町エリアは制覇したちょき
この日は23,895歩。
体調良くなかったのに、あり得ないくらい頑張っちゃったよな~、ワシ。

しかし、頑張りもさる事ながら、あの細い道をあちこち歩いて
今日は一度も迷わなかった。

もちろん、地図をちゃんと用意してったのもあるとは思うけど、
場所によっては体内の磁場が狂うっていうか、
地図があってもどうも方向感覚がおかしくなる所もある。

けど、今日は全っ然そんなことはなかったので、
これはやはり又四郎大明神様が守って下さったのに違いない。

又四郎様、ありがとうハート(手書き)


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最終更新日  2013年02月24日 22時09分02秒
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