カテゴリ:旅日記(中国)
名残惜しいけど、巨蟒橋(きょもうきょう)を渡って本寺域を出る。
案内図には、そう離れてないところに「鎮守社」と描いてあったので、 最後に探しに行った。 仏通寺川に沿って奥へ進むと、すぐに案内の碑があった。 ちょっと写真がないんだけど、奥の谷から細い川が流れていて、 ちと心細い橋を渡るようになっていた。 ここから聖域なんだな。 たぶん、この奥の谷にもかつては堂宇があって、 そこに雪舟さんが居候したんじゃないかと思う。 いかにも人の来なさそうな神社だよな・・・ ホント私って、こーゆーとこばっかり でも、社殿は思ってたより立派~。 おお、小早川の幕が懸かってるし 【御許(おもと)神社 当山鎮守社、応永11(1404)年、九州の一僧、豊前の国、宇佐八幡宮の 本山(もとやま。許山)に由来する八幡大菩薩の石像を持参。 開山禅師と小早川則平公 神廟を創建し、佛の権現としてこれを祀る。山中の 野鹿をもって神の使いとした。社殿を感夢殿と称す。祭日は8月15日。】 (現地解説板より) 帰ってから「大本山佛通寺誌」を読んでたら、 もう少し詳しい伝承が書かれていた。 【鎮守(御許権現) 応永11年異僧が豊前の御許山から石像を持参し開山禅師に呈して、 「この石像は八幡大菩薩陰地(因地、修業中)の時、自刻されたところの 本地弥陀の尊容で霊感により持参しました。どうぞ祀ってください」と申出て、 鎮守廟を建て御許山権現と号した。 遷宮の時に野鹿が群り鳴いたので、地方民は鹿をこの神の使いとしたという。 寺で飼っていたものを放つときは角にお経を書いたから、 猟師も決して捕らぬという。】 う~ん、縄文時代じゃあるまいし、猟ってそんな接近戦じゃないから、 果たして角にお経が書かれてるかどうかなんて、 遠くから見わけがつくものだろうか・・・ なんてツッコミをすかさず入れた後で、自分がイヤになりました いやでも、鹿で人生が狂った人もいるしさ(笑)。 (「三原編(6)」をご参照ください) 佛通寺近辺では、鹿は獲らない方が無難だよね。 中には小さな本殿がある。 まだ新しくてキレイ。 小さな本殿の中にはさらに厨子があり、 ご神体らしきものが鎮座していた。 正面からじゃ撮れないので、脇からムリムリに撮ったんだけど、 写真を見て「やっぱり撮っちゃいけないモノかもな・・・」と 思い直して、すぐ削除した。 そーゆーことって、あるでしょ? ちなみにここのは、石像というほどのものじゃなく、 なんとな~く人っぽいかな~?って感じの、ちっちゃくて素朴なもの。 素朴な造りだけに、なんだか迫力があった。 さて、これで佛通寺はおしまい。 含暉(がんき)には誰も来なかったし、本寺域でも2~3人くらいしか 見なかったな~。 ほとんど一人占め状態で、静かでとってもいい時間だった。 雲水さんはイケメンだったし(←しつこい) バス停まで戻ったら、朝閉まってた売店が開いてた。 なにか土産でも買うかな~と思って店先を覗いてたらバスが来たので、 結局何も買わずに再びバスの人となる。 朝のバスは三原駅から直行だったけど、帰りは西にある本郷駅を経由するルート。 バスのおじちゃんに 「おねーさんはどこまで行くのん?」って聞かれたので、 「三原駅です」って答えたら、 「ふ~~~~ん・・・」て反応だった。 アレ?何か変? バスは走り出して、途中「真良」(しんら)ってバス停を通り過ぎた。 真良?どっかで聞いたような・・・ ああ!古代山陽道で駅が置かれたとこだ!! (↑「三原編(6)」をご参照ください) 後から知ったんだけど、佛通寺への道も、古代山陽道だったらしい。 なら、そんなに辺鄙な土地に造られたって訳でもなかったのかな。 もしかしたら、(大内)盛見も同じ道を通って周及に会いに行ったのカモ・・・ 本郷駅では、しばらく時間合わせをした。 なんか終点っぽかったから、もしかしたらここで一回料金を 払わなきゃいけなかったのかな? いやでも、おじちゃんは私の行き先を知ってるんだし、 そんならそうと教えてくれるだろう・・・ とあれこれ考えてるうちに、三原駅へ向けて再びバスが 走り出した。 さてと・・・昨日、糸崎へ行けなかったから、 バスを乗り継いで糸崎まで行かないとな~。 バスの車内で時刻表を調べてたら、ちょうどいいバスがあった。 けど、それに乗るとご飯が食べられないし、 佛通寺線ほどじゃないけどバスの本数が少ないので、 食べてると遅くなる。 ので、とりあえずバスの中でシリアルバーだけ食べて 飢えをしのいだ。 ああ、またタコ料理が遠くなった・・・ さて。 文字数が余ったので(笑)、ちと三原駅をご紹介しましょう。 まあ、私の「ご紹介」ってのはいつもロクなもんじゃないけど・・・ ここには親切にも改札の外にトイレがあるのですが、 こんな貼り紙が・・・ えええ~っ! 今どき、紙なしィィィ~!? 三原って、治安が悪いのかな・・・と ぶつくさ言いながら個室に入ったらば、 「トイレ紙なく アンハッピー!!」 に貼り替えたい気分だった。 三原駅にはいくつか出口があるようですが、そのうち西口は、 ここを抜けると西口ロータリー、「隆景広場」です。 ロータリーの真ん中には、この広場に名義貸しをしたご本人様が いらっしゃいます。 この像の写真は何度も見たけどね、 ちょっとビジュアルが気に入らない・・・ 豊臣五大老の一人であり、慎重な隆景ちゃんが SPも付けずに一人で無防備に座ってる訳がありません。 彼の向かいには、ちゃんと櫓があるんです。 もし彼にイタズラでもしようものなら、この櫓からきっと 矢玉が飛んでくるでしょうから、ご注意あそばせ。 そして、櫓の隣の標識もクネクネしてるし・・・ 三原って、面白いものがいっぱいあるでしょう? ところで、三原にはやっさの他に、毎年11月の第2日曜日に 駅周辺で行われる「浮城祭り」というのがあるそうな(今年は11/4)。 小早川甲冑部隊の旧城下練歩きやら茶会やら神楽などが行われ、 一昨年には53,000人もの人が訪れたという。 で、この隆景広場では、法常寺の協力で隆景ちゃんの法要が営まれるんだって。 今年は415年忌にあたるんだね。 もしかしたら、法常寺の小祠でお祀りができなくなった事も 関係してるのかな~なんて、ちょっと思った。 代わりに広場での法要を始めたとかね。 でも、よほど好きじゃないとわざわざ法常寺まで足を運ぶ人は いないだろうし、駅前の人目につく場所での法要であれば、 沢山の人が参列できるし、私はいいと思うよ その他、「古地図を手に浮城を歩く」なんて企画もあるらしいので、 お近くの方は是非ご参加くださいませね。 (イベント詳細はこちら) にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年10月28日 17時39分15秒
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