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1

しのびよる貧困 子どもを救えるか 

2009.10.31
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 セーフティーネットクライシス  しのびよる貧困 子どもを救えるかの紹介(最終回)です。

神野直彦(関西学院教授)
 イギリスは「ゆりかごから墓場まで」といったが、北欧では「胎児から墓場まで」。
 北欧のコンシェンシャスは
 「子どもは社会の宝物」・・・子どもを育てる責任は社会全体で負う
1、経済の成長・・・新しい時代に対応していくためには教育しかない
2、雇用の確保・・・教育で全ての国民の能力が高まれば、雇用されて社会に貢献できる
3、社会的正義・・・全ての国民の教育水準を高めれば貧困も格差もなくなる

 教育こそが上記の社会目標を達成できる。これを学ばなければ・・・。理念+制度・仕組み。

山井和則 厚生労働大臣政務官
 北欧は「福祉以上に教育にお金をかけている」、「福祉立国と言うよりも教育立国」
 新政権は「子ども手当て」や大学の奨学金の充実などを検討しており方向転換をしつつある。
 財源については、ダム建設など公共事業の中止に象徴されるように、現在、転換の苦しみを味わっている。国民の皆様もこの転換を応援してほしい。

湯浅誠(反貧困ネットワーク事務局長)
 これまで日本政府は貧困の問題に向き合えていなかった。いま、どれだけの子ども(国民)が貧困状態にあるのかと言うこと(貧困率の測定)についても、いままで一度も調査がなされていない。

 その意味では、「貧困問題(解決)」のスタートラインにまだ立っていない
 OECDの調査などではなく政府としてきちんと調査し数字を出さなければならない。(対策によってこれだけ貧困が減ってきたということも出していただきたい。現にイギリスはこの間、そのような取り組みを行っている

山井和則 厚生労働大臣政務官
 民主党のマニュフェストで明記したとおり、貧困率を調査し削減目標を明示したい。

司会者
 教育にお金をかける必要性については合意が得られたと考えるが、しかし財源が必要。

神野直彦(関西学院教授)
 税収が少なくなってきた理由は、所得税と法人税の大減税を1990年代からやってきたこと。所得の再分配ができていないから、国民の生活は苦しくなる一方だった。
国民負担率.gif


湯浅誠(反貧困ネットワーク事務局長)
 消費税の話だけでなくトータルで考えていく必要がある。他国と比較して明らかに国民負担率が低い。企業に関しては社会保障料の負担も含めて企業負担をトータルで見ることが大切だ

〔国民負担率の問題と関連して、「社保庁」の運営なども含めて行政や政治に対する信頼が高まっていくようにする必要がある、という意見交換がなされる。〕

VTR
 中村さん(仮名)は去年の3月に離婚したが、保育所の申請をするのはこれで5回目。子どもを預けられないいわゆる「待機児童」の状態が5ヶ月間続いている。

中村さん「(働けないから)生活できなくなっちゃうんですけど」(市の職員へ)

 保育所の不足というセーフティーネットの不備が子どもの育つ環境をおびやかしている


 収入は、子どもを母親に預けて行っている週1回のアルバイト代と、児童扶養手当など月8万円ほど。これで生活のすべてをまかなわなければならない。お風呂やオムツを替える回数も減らさなければならない状況。

 数年後、子どもたちが小学校に上がれば教育費もかさむ。たとえ働きに出ることができたとしても、一人の収入で高校や大学に通わせることなど想像もできない。見通すことのできない子どもたちの未来。中村さんにはどうしようもない現実だ。

 「これから先、どうしていけばいいんだろう。(子どもたちが)かわいそうだなって思います・・・。いろんなことを経験させて、いろんな夢を持ってほしいと思いますね・・・。どうしようもできないけど・・・。」

新浪剛史(ローソン代表取締役社長)
 機会の平等こそが日本の経済を支える。これは絶対にやらなきゃならない。創造性の豊かな人材を育てる、という意味では大学までも視野に入れて、政策を進めていってほしい。教育への投資に対して企業もしっかりバックアップしていく必要がある。

image001.png 

神野直彦(関西学院教授)
 先ほどの「待機児童」の問題も含め、医療・ケア・教育などのサービス給付とセットで安全・安心の体系(セーフティーネット)を保障する必要がある。子どもたちは直接社会に対して声をあげることができない。そういう意味では「声なき声」の民主主義を・・・。

湯浅誠(反貧困ネットワーク事務局長)
 これまで大人たちは無責任に子どもたちに「夢を持て」と言い続けてきた。しかし夢を持つためには「夢を見ることのできる条件」がある。その条件をつくらなければ・・・。子どもの貧困と言うのは「夢を見ることについての機会不平等」だ。


  例えば今の高校2年生が来年無事に卒業できるかどうか、といった直近の問題もしっかりと視野に入れながら、対応が先送りされないように「政権交代」の効果が実感できるようにしてほしい。

山井和則 厚生労働大臣政務官
  マニュフェストにも明記したように「待機児童ゼロ作戦」を進めていく。子どもに優しい社会をつくるスタートになるような政権にしていきたい。

〔コメント〕

 ゲストが交換した意見について特に付け加える必要もなさそうです。湯浅氏が『反貧困』などで提起してきた「深刻な現実(番組ではVTR・グラフ等を資料に)」を共有していけば、「将来も見通しつつ今何を大切にすべきか」という点については(企業経営者も含めて)おのずと合意が形成できるのではないでしょうか

 番組で示されたものと別のグラフ(紙屋さんのHPより)も下に紹介しておきます。

社会保険.gif

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Last updated  2019.03.30 19:05:15
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2009.10.24
番組(『セーフティネットクライシス しのびよる貧困 子どもを救えるか』)の紹介を続けます。 

神野直彦(関西学院教授)

 本ほど教育に(公的な)お金を使っていない国は(OECD諸国では)ない。そもそもヨーロッパでは教育費(授業料)がただの国が多い。家族支援=〔教育費支援〕(グラフ赤の部分)などヨーロッパの半分以下といっていい。

image001.png

 グラフを見ればわかるように、フィンランドは公費による教育支出・家族支援が大きい。大学まで学費無料、しかも2000年はPISAの学力テストで世界一。

司会者

 フィンランドではなぜ、教育に多額の支出をしていくという国民的合意が成立したのか。

VTR

 フィンランドでは、子育ては親だけの責任ではなく社会全体の責任であるとみなされている。

 ユーリアちゃんの家はお母さんと二人の母子家庭。しかし、学び育っていく上で経済的な不安はない。

image004.jpg

 フィンランドでは義務教育にお金がかからない。子どもに平等な教育を保障する義務は親ではなく政府にあると考えられている。ノートや鉛筆をはじめ、学習に必要なものはすべて教室にそろっている。

 一クラスの生徒は20人前後。担任以外に大学院の専門課程で学んだ学習支援教員が授業に参加。学習支援教員はその教科が苦手な生徒をとなりの教室で教える。この国に学習塾はない。子どもに授業の内容を理解させるのは学校の責任。

 家庭の状況によって子どもたちの未来が閉ざされてしまうことはない。

 フィンランド国家の手厚い社会保障政策によって、生活に困ることはないのだ。

 image006.jpg

 家庭環境に関わらず、すべての子どもに平等な機会を保障するフィンランド。その背景には高い税金や社会保険料を出し合いセーフティーネットを支えようという国民の合意がある。企業の社会保険料負担 日本の2倍 消費税 基本税率 22%

 しかしながら、子どもたちに平等な成長の機会を保障するフィンランドの原則が、かつて大きな試練にさらされたことがある。90年代初め、金融危機をきっかけに発生した未曾有の大不況に直面した時期である。

 最大の貿易相手国であったソ連の崩壊も背景に失業率18%。不況は教育環境も脅かした。親が失業し、家庭が経済的に困窮する中、家庭内暴力や薬物依存などの問題が噴出したのだ。

 不況で税収が落ち込んだ政府はあらゆる予算の削減を迫られたが、教育も例外ではなかった。

 しかし、この時、教育大臣に任命された29歳のオリペッカ・ヘイノネンは予算削減に逆行する大胆な政策(高校生への支援策)を打ち出した。当事、すでにフィンランドは高校の授業料は無料だったが、不況で親の収入が減少し、生活費さえもまかなえない状況の中、学び続けることが難しくなっていたのである。

 教育大臣の計画した新たな支援策は、月額2万8千円の就学支援金、2万1千円の住宅補助、低利学生ローン。

image008.jpg

 あらゆる予算を削減した財務省。上記の案には危機感を抱いた。

 それに対し、ヘイノネン教育大臣は、子どもが学ぶ機会を奪われ仕事にもつけない場合に国が将来負担することになるコストの試算を財務省に提出。

仕事につけない場合

 国の負担 96万円(年間一人当たり) 生涯で2230万円

仕事についた場合

 税  収  76万円(年間一人当たり) 生涯で1770万円

経済界からの要請

 衰退した造船業などに代わる新しい産業(ITなどの分野で)将来を担う人材を育成してほしいと政府に求めた。

 財務省は議論の末、ヘイノネン教育大臣の主張に歩みよった。

教育大臣

 「平等と経済の活力は相反するものではなく、教育機会の平等があってこそ活力ある社会が生まれる。」

 「教育の主な目的は、若者が社会から脱落していくのを防ぐことであり、一人ひとりが社会に参加しその可能性が最大限発揮できるようにしていくことだ

 平等な機会を保障するための努力は、この国では子どもが生まれる前から始められている。出産を控えた家庭には政府から「赤ちゃんパック」という贈り物(子育てに必要な基本的なもの)が届けられる。

 この贈り物には、子どもが育つ環境を誕生の瞬間から平等に保障するという社会からのメッセージが込められている。

〔コメント〕 

 フィンランドといえば、高福祉・高負担の国として特別視してしまいがちですが、ここから何を汲み取るべきでしょうか。

 大変な経済危機の中で、教育支援に巨額の予算をつぎ込んでいった「フィンランドの決断」、「根本的な発想」にこそ多くを学ぶべきではないか、と考えるのです。

                                             続き

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Last updated  2019.03.30 19:05:51
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2009.10.17

 番組〔セーフティーネット・クライシス しのびよる貧困 子どもを救えるか〕の紹介を続けましょう。企業経営者の立場で討論に参加していた新浪氏は、次のように発言します。

新浪剛史(ローソン代表取締役社長)

 まず雇用対策だ。雇用創出のために新産業もどんどんつくっていかなければ・・・。それが最優先課題ではないか。

 企業としては、非正規の方々の給与を上げると今度は海外移転がもっと進む。また輸出産業が日本の雇用を支えてきたのも事実。

 このままでは失業者がもっと増えていくような世界の経済環境である。雇用の創出・経済成長をまず第一に考えていくことではないか。

山井和則 厚生労働大臣政務官

 最低賃金の引き上げは中小企業への支援とセットで行う。内需拡大によって景気回復をはかるためにもこのたびの子ども手当、高校の授業料の無償化等を含めて可処分所得を増やし、消費の拡大⇒景気回復⇒雇用拡大とつなげていくことが必要だ。雇用が拡大することで最低賃金も上がる

司会者

 まず景気回復⇒問題解決ということか? それは今までずっとやってきてなかなか実現してこなかったのではないか。子どもはまさに今育っているわけで、先延ばしにしていくわけには・・・。

湯浅誠(反貧困ネットワーク事務局長)

 雇用創出は重要だが、雇用の量と同時に「雇用の質」も重要だ。この間(好景気を)製造業が引っ張ってきたと言われるが、その製造業派遣の実態は去年の派遣切りでもわかるようにひどいものだった。景気対策や雇用の量だけに注目を集めて雇用の質はどんどん悪くしてきてしまったことが、このたびの大きな反省点の一つだと思う。

 生活ぎりぎりであれば消費できないわけだから、その人たちは「優良な消費者」にもなれない。雇用の量と同時に質に注目し「雇用の質を上げていくことに企業も協力すること」大切だ。

新浪剛史(ローソン代表取締役社長)

 雇用の質を高めたいのは山々だが、グローバル競争の中で日本の企業が勝ち抜けるかどうか、この急激な円高で日本は将来やっていけるのかどうか、非常に厳しい状況がある。

司会者

 そのような大きな経済の問題が、非正規労働者の拡大につながりそれがそのままVTRで示されたような子どもたちの状況(書道セットも買えない、食べるものもない)につながっている。「子ども手当」は義務教育段階で支給されるとのことだが、高校の現状はどうか。VTRで確認したい。

VTR

 関西のある学校。ここでは経済的な理由で授業料を納められない生徒が増加している。授業料(一月9,900円)の免除を受ける生徒が4割をこえる。

 新政権は「授業料の実質無償化」を打ち出している。しかし、教科書代その他の経費はこれまで通り家庭の負担

image002.jpg

 家計が苦しくなる中、機能していない子どもたちへのセイフティーネット授業料減免や奨学金制度を最大限活用しても生徒自らが働かなければならない事態が広がっている。

教諭 「残念ながら私たちの力不足で200人中14人の生徒がやめていった。経済的に非常に厳しいものを抱えている生徒がほとんどだった、という事実は非常に重たい。なんとかしてやりたいと皆思っているが、結局何もできない・・・」。

 なかには学費だけでなく家族の生活費まで払わなければならない生徒も増えている。放課後働き始めた中谷さん(仮名)。勉強との両立は楽ではない。

 「勉強していたら睡魔が襲ってきたりして・・・」

 中谷さんは看護学校への進学を希望しているがこのままでは難しいと感じ始めている。

 この学校では学費等を稼ぐためにアルバイトをしている生徒が多いが、しばしば学費を納める前に使ってしまう。教師は生徒の給料日にアルバイト先に行って「集金」までしている。 「高校中退」を防ぐための苦肉の策だ。

教諭  「これが教師の仕事か? と言われればそんなことはしたくない。だからこそ、おかしいということを色々なところで訴えていきたい。世界で第二位の経済力を誇ると言われる日本の社会で、これほどお金のない人たちがほとんどかえりみられていない。」

LHR 〈希望進路を実現するために何が必要か?〉を生徒に語る

教諭  「実際、来年の11月に(入学金や前期授業料として)80万、100万のお金を用意しようと思ったら大変なんや。去年もおととしも大学や専門学校に合格したんだけどお金が納められなくて辞退した人が何人も出てる。君らのせいではないし経済的に苦しくなったのはお父さんやお母さんのせいでもないけど現実は厳しい」。

 家庭の事情によって未来の可能性が奪われかねないという現実が高校生の前に立ちはだかっていた。

湯浅誠(反貧困ネットワーク事務局長)

 色々都合はある。財政難だとか企業のグローバル競争もあるかもしれない。そういうことのなかで、いつも対策が後回しになるから「貧困の連鎖」がやまない。結局「人材」がつぶれていく。それは社会的損失、「社会の持続可能性がなくなる」という問題につながる。

 そのような問題意識を共有して優先順位を上げていく必要があるのではないか。

 貧困とは、労働力も再生産していけないという状況であり社会の危機。だから、社会全体で取り組んでいかなければならない

 新浪剛史(ローソン代表取締役社長)

 VTRをみて、このままでは未来の成長なんてなくなるぞ、という思いになった。予算の組み替え大いに賛成だ。政府は中・長期的な展望を示してほしい国民(人材)に対する投資をもっと増やしていこう。資源のない日本にはそれしかないのだから

〔コメント〕 

 ローソンの新浪氏が冒頭に述べたような論理で多くの企業は「国際競争力を高めるために非正規雇用を増やし人件費を削減する」という方策を採ってきました。これは、労働者の生存権さえまともに保障しない「どん底への競争」だったわけですが、それがVTRで示されたような子どもたちの現実の背景にはあります。

 それが短期的に見ても長期的に見ても「けっして豊かな社会を生み出さない」こと、「社会の持続可能性を閉ざしていく」ことは、明らかではないでしょうか。

 番組は最後に、明確な意思を持って「異なる方向への選択」に踏み切ったフィンランドの事例を紹介します。                                               (続き)

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Last updated  2019.03.30 19:06:36
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2009.10.11

 去る10月4日、NHKスペシャル『セーフティーネット・クライシス しのびよる貧困 子どもを救えるか』が放映されました。

 VTRを交えながら1時間半の生放送で行う討論番組でしたが、極めて重要な問題提起を含んでいたと思います。(ネット上でも何人もの方が反応しておられます。退職校長の toshiさんなど)

 このたびは、コメントをなるべく少なめに、番組の内容を要約・再現してみます。

 〔番組内容 1〕

 日本社会に深く根付いてしまった貧困と格差、それが今、子どもたちに深刻な危機をもたらしている。小学校の保健室には熱があっても病院に行けない子どもや家で食事がとれずに空腹を訴える子どもが次々にやってくる。

 高校では親が学費を支払うことができず、中退を余儀なくされる生徒が増えている。
引用者注:仮に授業料全額免除の制度を利用したとしても、教科書代は個人負担、教材費や実習費、学校祭や修学旅行のための費用などは学校に支払わなければならない。)そのため、生徒自らがアルバイトをして学費を稼ぐよう教師がアドバイスしなければならないような厳しい状況がある。

 OECDの調査によれば日本のこどもの7人に一人が貧困の状態にあるとされ、近年その割合はさらに上昇しつつあると警鐘を鳴らしている。

 また、(・・・)親が生活に追われるあまり余裕を失い、それが子どもの心に不安を与えている例も少なくない。多くの家庭で親の力だけでは子どもを守りきれなくなっている。

image002.jpg

NHK全国小中学校アンケート(無作為抽出により3230校)

 ここ数週間満足な食事をとれていない児童。栄養のほとんどを給食だけでとっている子ども、骨折しているのに病院へ連れて行ってもらえない子ども・・・。こうした危機的な事態に対して、子どもたちの将来に強い不安を抱かざるを得ない、という声が教職員からも相次ぐ。

 子育て世代の貧困、それは、ここ10年の大きな変化が背景にある多くの人々が非正規社員として働いている。そのような家庭では企業によるセイフティーネットが充分に働いていない。親も余裕を失い「子どものしつけや心のケア」ができなくなっている。


 image004.jpg

〔事例:金沢さん(仮名)の家庭〕
 夫の仕事が激減し、退社に追い込まれた⇒日雇いの仕事へ。育ち盛りの子どもたちを抱えた生活はぎりぎり。習字道具が買えないまま、親に黙っている子ども。

 母親がもっとも悩んでいるのが子どもたちの医療費。怪我や病気のたびに支払う子どもたちの医療費は大きな負担。「どうしても連れて行かなければならないときは連れて行くが、そのぶん親は倒れるまで頑張らないけん状態だからなかなか連れて行けない」。

 司会者
 現実は子どもが子どもとして当然受けるべき「食べる、学ぶ、遊ぶ」といった保障が失われている、奪われている状態。これは世代をこえた貧困の連鎖につながり日本にとっても大きな損失になる
 私たちの世代で子どもたちの未来を閉ざしていいのか。

 山井和則 厚生労働大臣政務官
 「子どもの貧困」に関して子どもには何の責任もない。社会の責任で子どもの貧困を解決していかなければならない連立合意に基づいて生活保護の母子加算も復活、月々2万6千円の子ども手当てを中学卒業まで支給する。親の経済力で子どもの人生に差がついてはならない。

 神野直彦(関西学院大学教授)
 国際的に見ると日本における子どもの社会保障は低いほうのグループに入っている。このたびの現金給付である「子ども手当」も実は桁外れに低い。これはあくまでも第一歩に過ぎない。子どもが心身ともに健やかに育っていくためには、そうした生活費の支援だけではなく医療、教育、さまざまな分野で体系的に保障されなければならない

 湯浅誠(反貧困ネットワーク事務局長)
 VTRのような現実の背景には労働者の非正規化があるそれにつられて正規の労働者も低所得化が進んでいる。これで収入が落ちる。しかし、社会保険料の負担とかはこの間ずっと増え続けている収入は減るは支出は増えるはで、家庭の中に余裕がなくなるのは当然そのしわ寄せを子どもが受けている、そういう構造ではないか

image006.jpg

労働者の平均賃金と教育費を中心とする支出

 湯浅誠
 どうするかと言えば、現実の逆をやるしかない。最低賃金を引き上げること、労働条件を高めていって収入を上げることと子ども手当、授業料無償化もそうだが住宅・医療費なども含めて支出を下げることこの両方をセットでやらなければ「子どもが大変だ」と何百回言っても現実に子どもの育ちは応援できない。

〔コメント〕

 HNKスペシャル『ワーキングプア』の時から一貫していると思いますが「事実を通してこれらの番組が実現しようとしていること」貧困を生み出す現代日本社会の構造を浮き彫りにし、(貧困を「社会的排除」という観点でとらえ)、その解決への道を社会全体の課題として具体的に明らかにしていこう、ということだと考えます。

 私自身は、このような報道姿勢を全面的に支持するものです。引き続き次回も、番組の内容をなるべく忠実に再現してみます。

                                               (続き)
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Last updated  2019.03.30 19:07:09
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2009.10.03

 高生研全国大会に参加されたNHKのディレクターから(大会実行委員会に)メールが届きました。

 湯浅誠氏より案内のあった番組で放映は明日(10月4日)です。取り急ぎ転載いたします。ぜひ、ご覧ください。

 

NHKスペシャル
「 セーフティーネット・クライシス vol.3
    しのびよる貧困 子どもを救えるか 


<放送日時>
 10月4日(日) 夜9時00分~10時28分  NHK総合で生放送
 ※再放送 7日(水)午前0時45分~2時13分(6日深夜) NHK総合


<番組の内容>

----今、日本の子どもの7人にひとりが「貧困」に苦しんでいます。

 日本は今や、先進各国の中で最も
 「相対的貧困率」が高い国のひとつであり、
 アメリカと並ぶ”貧困大国”となっているのです。

 入浴やおむつ替えの回数を減らされる幼児。
 病院に行けない、学用品を買ってもらえない小学生。
 学費のみならず、一家の生活費まで稼がなければならない高校生。
 取材を通して、数多くのそうした子どもたちに出会いました。

 戦後、豊かさの一途を辿ってきたはずの日本で、
 なぜ、そうした事態が生まれてしまったのでしょうか。

 8月の衆議院総選挙で、
 民主党は、子どもへの支援の強化を謳い、
 未曾有の308議席を獲得しました。

 マニフェストの目玉として上げた
 「子ども手当」や「高校の授業料実質無償化」は、
 そうした子どもたちの厳しい現状を救う、
 特効薬たり得るのでしょうか。


 番組では、
 新政権から、”子ども支援”を担う山井和則・厚生労働政務官
 貧困の現場を深く知る湯浅誠・反貧困ネットワーク事務局長らを
 スタジオに迎え、90分の生放送で議論を行います。

 声を上げることのできない子どもたちの間に、
 深く静かに蔓延する貧困。

 その実情を伝えるとともに、
 海外での取り組みも紹介しながら
 子どもの育ちを守る、新たな社会保障制度のあり方を探ります


<スタジオ出演者>  ※順不同

 政府関係者  山井和則氏  (厚生労働政務官)      
 財界関係者  新浪剛史氏  (株式会社ローソン代表取締役社長)
 支援者     湯浅誠氏    (反貧困ネットワーク事務局長)
 学者       神野直彦氏  (関西学院大学教授)

 司会:町永俊雄アナウンサー

 

 番組の内容をまとめて連載しておきました。ぜひごらんください。

 

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