『恋する天才科学者』仮想インタビュー/ガロア編
天才で早熟で激情家。良家の生まれ育ちながら、政敵に陥れられた父の自殺、革命への加担、二度にわたる論文の紛失と、運命に翻弄され続けた末、最後は女絡みの決闘で若くして命を落とした数学者。その早すぎた理論は死後ようやく認められ、現代数学の枠組みとなったのみならず、理論物理学からコンピュータまで、今やあらゆるジャンルに応用されている。……と書くとかっこよさげだが。「はたちで亡くなったんだから、『ボク』でいいよね?」小鬼に尋ねられ、いいよと頷いたが、オイラのイメージとしては「オレさま」だなあ。覗いてみれば、「キミのパソコンにも、ボクの理論が使われてるんだよ。すごいだろう?」と自慢していて、これはなかなかガロアっぽい。小鬼、そのあと質問に窮している。なんだか過激な人生だったけど、それをうまく導く質問が思いつかないらしい。仕方なく、「『波乱万丈の人生だったそうですが』って振ればよ?」と入れ知恵する。小鬼の文章、何も聞かされずに読めばけっこううまく書けてるけど、結局はオイラが、次の文章へのツナギを用意して書きやすくしているからこそ形になってるわけで、まだまだひとりで完成させるのは難しい。このへんを順序だてて書くフォーマットを教えてやったほうがいいんだろうな。この本が終わったら、次の課題はそれかしらん。ちなみに小鬼の感想は、「ぼくから見れば、少しばかばかしい死に方だと思います」でした。そんなはっきり言わなくても(小泣)。