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カテゴリ:人生・経験・思う事
『不承不承ながらも... 』 不承不承(ふしょうぶしょう): 「不承不承」の意味は、いやいやながら、 または気が進まないまま承知する様子という意味。 我が家から2軒北側に在るいちご農家のご主人が亡くなって... 83歳との事でした。 長女が小学生の頃には、学校帰りに規格外ドデカとちおとめをよく貰ってました。 コク深く甘~い苺(いちご)の味を知ってからと言うもの...スーパーで買う気にはなれず。 このご主人は町内で「仁太郎さん」と名前で呼ばれるお人で、 頑固者なのに愛嬌があって優しい人だと... 私は個人的に好きな男でした。 仕事帰りに近所のパチンコ屋で何度も彼と会い ” なんだ仁太郎さんパチンコ好きなんだ...”と。 苺農家はずっと仁太郎さんと奥さんの二人三脚で営まれていましたが、 仲がいいのか悪いのか、いつも大声で怒鳴り合いながらの農作業は近所でも有名でした。 喧嘩するほど仲がいい? 「中国行くんだけど 中国の食べ物は大丈夫かい?」 ある日突然に仁太郎さんが我が家を訪ねてきて。 事情を聴いてみたらJAの【中国農家視察】で遼寧省の大連へ1週間ほど行くとの事で。 中国の北に位置する大連は比較的日本人向きな味だから大抵のものは食べられると説明し。 但し、食あたりの可能性はあるから下痢止めは持って行った方がいい事を付け加えました。 苺農家の仁太郎さんと海外駐在で殆ど日本に居ない私との接点なんて無いに等しいのですが、 それでも互いに【男】として認め合ってた感覚がとても不思議でした。 仁太郎さんは私の父と同じ年齢なのですが...。 ただ一つ気掛かりだったのが仁太郎さんの家はいずれ没落してしまうと言う事で。 仁太郎さんが生涯を掛けて築いた苺農家も数年前に幕引きをして農機具は全て眠りに着いて。 長男は若くして交通事故で亡くなり次男は家にも寄り付かず親の面倒を見ない50代独身。 学校の「せんせい」をしてるようですが... その風貌は同性が観ても【臭そう】で不衛生なイメージを持たせる男で。 この男が代々引き継がれてきた仁太郎さんの家系を没落させる張本人。 人それぞれに生きざまと死にざまを自分の判断で作るものですが、 家系を途絶えさせる責任の重大さを理解してないんだろうな...と。 その責任を死んでから取らされる恐ろしさが付いて回ると言う事も。まぁ死ねば分かります。 「子は国の宝、人は国の力」 そんな言葉がうすら寒く聞こえてしまうのが今の世なんだろうと思います。 妻の祖母に後継ぎがおらず養子夫婦を向かい入れ妻と義理の弟が生まれたのですが... 義理の弟の嫁が「子供は要らない」 あと40年も経てば妻の実家も没落し家系は途絶えます。 馬鹿なんだろうなぁ... って言うか子育てもした事のない50代初老は未だにガキで。 頭の中も一般常識も話し口調でさえ20代の頃と大して変わらなく成長してないと感じてて。 未だ工場のグループリーダーで働く30代の中国人の方がしっかりしてると思います。 人の生死は花が咲き朽ち果てるのと同じ生き物の日常と思っているのですが...。 今日は仁太郎さんの葬儀... お見送りさせていただきます。 こころより 仁太郎さんのご冥福をお祈りしたいと。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019.09.27 02:26:41
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