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フライブルク日記

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2008/11/28
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カテゴリ:フライブルク
今日の新聞(バーデン新聞)のスポーツ欄を開いて(ふつうは開かないのに、偶然)びっくり。
見たことのある顔の写真の下に、「日本人はフィンケを求めている」といいう見出し。

フィンケとはフォルカー・フィンケSCフライブルク元監督のこと。
SCフライブルクとは当市のサッカーチーム。
かつては無名で、ブンデスリーガの第二部にいられるのがせいぜいのチームでしたが、1991年にフィンケ氏が監督に就任するや、めきめきと腕をあげ、しばらくは第一リーグにのしあがり、しかも最高で三位にまでなったこともありました。
けれども、数年前からまたもや第二部に落下。
そのため、フィンケ氏への批判が強まり、ついに、チーム育ての親ともいえる彼は、昨年解任されました。
解任をめぐっては、市民は二つに分かれ、「われわれはフィンケだ」という標語を使って、彼を支援するキャンペーンもありました。

フィンケ氏はふつうのサッカー監督のイメージからはちがっています。
元々ギムナジウム(高校)の教師で、インテリ。スポーツむきむきとは一線を画し、サッカー以外のさまざまな分野に関心・知識が深く、環境運動にも積極的に支援をおしみませんでした。

ミーハーの私は、サッカーやサッカー選手にはほとんど無関心だったのですが、フィンケ氏は大好きになりました。そもそも、お顔が知的でクールでかっこいいしね。
この方、わが家の近くに住んでいるらしくて、先日も近くの郵便局に自転車でやってきたお姿を見かけました。映画館の前で並んでいたときに、すぐ私の前に立っていらしたことも(そっと触ろうと思ったけれど、やめておいた)。

というわけで、フィンケ氏がSCフライブルクを解任されてからは、地元チームへの関心はすっかり冷めてしまいました。
そこに来て、浦和レッズ監督候補のニュース。
今日現在、フィンケさんはまだ日本に「様子見に」いらしているのだとか。
紳士的な彼らしく、「エンゲルス現監督のことがはっきりしないうちは、この件についてはコメントしたくない」と記者に答えたのだそうです。
この記事では、浦和レッズが大きな観客数をかかえ、青少年サッカー育成にも積極的と賛辞されています。

フィンケ氏はSCフライブルク時代に、無名の選手を優秀な選手に育てあげたことで有名でした。というのも、SCフライブルクはバイエルン・ミュンヘンのように大企業をスポンサーに持っているのではなくて、地元の企業がスポンサーなので、予算のレベルがちがったのです。ですから、高い選手を買い上げることもできず、リーズナブルな選手を高い選手に育成するほかないのです。

もしフィンケ氏が浦和の監督になったら、浦和にとっては、喜ばしいことですが、私にはちょっと寂しいですなあ。フライブルクからいなくなっちゃうなんて。

Badenovaスタジアムの太陽光発電装置と太陽熱温水装置
Badenovaスタジアムの太陽光発電装置と太陽熱温水装置 posted by (C)solar08
フィンケ氏のついでにSCフライブルクのスタジアムについてちょっと紹介させてください。
フィンケ氏在任中には、数々の環境対策が実行に移されました。
今ではバーデノヴァスタジアムという名をもつホームグラウンドは、ドイツで最初の「ソーラー・サッカースタジアム」。屋根には市民が出資してつくられた「分譲・太陽光電池パネル」が備えられています。売電で得られたお金はそれぞれの出資者に配当金として支払われます。
写真の背景は「黒い森」のほんの一部、その手前、中央に見えるのは、選手の練習用のグラウンド。その左に見えるのは、選手のシャワー用温水を供給する太陽熱温水装置。
そのほか、ヒートポンプで地下の熱を利用したり、などの工夫もされています。
SCフライブルクのロゴ入りリユースカップ
SCフライブルクのロゴ入りリユースカップ posted by (C)solar08
でも、きわめつきは、ブンデスリーガのスタジアムとしては最初に(1994年)「リユースカップ(コップ)」を導入したこと。それまでの使い捨ての薄いプラスチックコップに代って、何度も洗って使えるポリプロピレン製のリユースコップでビールやジュースが売られることになったのです。
コップにはチームのロゴマークがプリントされています。客はコップの預かり金(デポジット)を払って飲み物を買い、コップを返すとデポジットが戻る仕組み。
これでサッカースタジアムのゴミは激減し、今ではほかのスタジアムでもリユースコップが使われる場合が多くなりました。
導入当時、SCフライブルクのマーケティングにいた方が、このコップをリースする会社を隣の町に設立しました。その後、サッカーだけではなく、野外コンサートなどでもリユースコップが普及したおかげで、この会社は大きく成長したそうです。

このニュースを当時、日本の環境雑誌に書いたところ、大きな反響をいただきました。
その後、日本でもリユース食器を使う運動がとても活発になって、日本の一部のスタジアムでも導入されたといううれしいニュースを聞きます。
一度使っただけで捨てられてしまうぺこぺこコップよりも、しっかりしたコップを何度も使った方がいいのは誰が見ても当然のはずなのですが、それが採算がとれなかったり、面倒だという理由で、実行できないのは、おかしな話ですよね。
もったいない話、世の中には多いですね。
フィンケ監督が浦和レッドダイアモンドに就任したら、そこのスタジアムも変わるかしらん?

話がずいぶんそれてすみません。
それたついでにもう一つ話すと、ドイツのサッカーナショナルチームのヨアヒム・レーヴェ監督もフライブルクの、わが家と同じ地区にお住まいです。
レーヴェ監督とフィンケ監督は仲がよくて、フィンケさんがSCフライブルク監督だった頃はよくレーヴェさんが試合を観戦しにいらしたそうです。
一度、フライブルク中央駅でコーヒーを注文しようとイタリアン・カフェで客の列に並んでいたら、どこかで聞いた声が。ふと見上げると、目の前でエスプレソを注文しているのは、これも美男のレーヴェさん。思わず「ハロー」と声をかけてしまいました。彼もいちおう、「ハロー」と答えてくれましたが、きっとウンザリした思いだったでしょう。コーヒーもって、さっさと人から見えないテーブルに行ってしまいましたから。




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Last updated  2008/11/28 09:16:52 PM
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