日本離床研究会 第6回全国研修会・学術大会に参加してきました。
キーワードなど、個人的なメモです。
<人工呼吸器関連>
◆無気肺(アプニア)では、PEEPを上げる。
◆PEEPの目安
気管切開 3~5cmH2O
経口挿管 5~8cmH2O
肺水腫・肺胞出血 10cmH2O
15cmH2O以上なら、モードの変更が必要。
◆PEEPを上げると、胸腔内圧が上昇し、血圧が低下する。
◆FiO2は、0.6以下なら安全という報告あり。
値が上がるほど、肺胞が破壊される。
値が上がると、吸収性無気肺を生じる。
◆出納バランスで、+バランスだと、肺に水が溜まる恐れがある。
◆利尿剤(ラシックス)
作用:利尿、うっ血による息切れ防止、浮腫の軽減
副作用:低カリウム血症
◆呼吸パターン
吸気しにくい時は、胸鎖乳突筋が浮き出ることがある。
気道狭窄により、呼気しにくい時は、腹筋収縮を認め、呼気が延長することがある。
◆ICU-AW(ICU関連筋力低下)では、横隔膜も薄くなっていることが考えられる。
◆通常は、座位であれば、横隔膜が下がり、一回換気量が増加する。
◆人工呼吸器の波形
異常波形(痰貯留、結露) プレッシャー波形やフロー波形で評価する。
波形がギザギザになる。
異常波形(リーク) ボリューム波形にて評価する。
呼気波形が基線に戻らない。
◆RASS 沈静スケール(+4~-5)
◆例えば、RASSが0か-1で、換気量低下、呼吸数上昇なら、病状が悪く、疲弊要素があることが考えられる。
⇒リハでは、負荷量を吟味、サポート的な介入が必要。
◆例えば、換気量多く、呼吸数上昇なら、興奮やストレス、痛みなど考えられる。
<早期離床>
◆ICU-AWの患者の8割に横隔膜の機能不全が起こっていた。
◆DVTのガイドライン(米)が出来ている。
Dダイマーが下がるまで安静は×
下腿静脈フィルターがあれば離床し、
なければ、抗凝固法の種類によって判断する。
◆離床チームの対象患者の選定に、B項目を利用することもある。
◆Bakhruによると、以下の項目が早期離床と関連している。
「早期離床のプロトコルがあること」、「リハビリスタッフの介入があること」、「鎮静プロトコルがあること」、「多職種による毎日のラウンドがあること」、「患者のゴールが書かれていること」など。
⇒ラウンドでは、患者のゴールを多職種間で共有する機会となる。
<褥瘡、栄養>
◆低栄養は在宅における「全褥瘡」、「重症褥瘡」に最も強く関連する因子。
◆血液検査の値のひとつの目安(下記の値より低いと褥瘡が重度)
アルブミン 3.0
ヘモグロビン 10
総リンパ数 1500
◆栄養介入した群では、褥瘡の創サイズの改善効果あり(特に巨大褥瘡)