「ちりとてちん」を思い出しながら見てました。
師匠と弟子、兄弟弟子、いいですねぇ。
立川談志師匠とその弟子の立川一門を中心に、
いろんな人が出てくるんですけど、
出てくる人が全員、実名というのもよかったです。
本人そのままの出演もあって、昇太さんや小朝さんの他、
先代勘九郎役で今の勘九郎さん、
先代圓楽役で圓楽さんも出てきて、なんとも豪華なゲスト陣ですよ
談志師匠というと、自由奔放、豪放磊落、傍若無人なイメージで、
いつも怒ってて、過激なことを言う人と思ってたんですが、
このドラマを見て、不器用で口下手で、優しい人なんだなぁと思いました。
同時に、弟子に「殺される」と思われるほどの激しさもあってｗ
そんな談志師匠をビートたけしさんが演じてるのが、またイメージぴったり
ダンカンが談志師匠から、ビートたけしに師匠替えする話に笑いましたｗ
だって、実際は受け取り側が、ドラマでは送り出し側になるんですもん
原作者の談春さんは、下町ロケットで経理係役だったんですが、
あの談春さん役が二宮くんというギャップ
いや、談春さんが弟子入りしたのは１７歳だから、
きっと入門当時は二宮くんみたいなピチピチの男子だったんでしょう。
その兄弟子立川関西が宮川大輔
あかーん！とか言ってるだけじゃないんです
談々に北村有起哉さん
酒が好きで、借金取りに追われてて、とっても情けない兄弟子
ぱっとしない感じが、何とも有起哉さんです（褒めてます）
弟弟子の志らくが濱田岳さん
表情の乏しい優等生の演技が、auの金ちゃんと同一人物とは思えない
役者さんって凄いなーーー
何より、みんなみんな、ちゃんと落語をしてたんだもの（感動）
他にもビートたけしに師匠替えしたダンカンが柄本時生
辞めたダンボールが新井浩文さんと、
談志師匠と真っ向からぶつかる批評家・林修一先生も
腹が立つほど正論を吐く嫌みな人で、
豪快な談志師匠と反りが合わないのがよくわかる
二ツ目の志の輔さんに、香川照之さんですが
ぶっきらぼうながら必要な時に必要なことを言って、
談志師匠を支えたり、ちょっと諌めたり、
弟弟子たちを励ましたり、面倒見のいい兄さんっぷりでした
さてストーリーとしては、談春さんの成長を通して、
落語好きの素人が、一人前になっていくまでなんですが、
弟子入りした最初は覚えもよく、師匠の覚えも目出度かったのに、
師匠に風邪をうつしたらいけないための気遣いが裏目に出て、
師匠の命令で築地で働かされてしまう談春
師匠の言うことは絶対だもんね
談春さんは焼売屋で、一年間修行して、
最初はふてくされてたのが、だんだん喋りが上手くなって、
周りを見て動けるようになって、板についてきたところで修行終了
周りからこのまま焼売屋になれって言われても、
弟子を続けるための修行だったし、築地で働く人から落語の動作を学んだし、
焼売屋にはなれないですよ。
この修行の意図を、師匠は言わないもんだから、
築地勤務は落語家を諦めさせるためなのか、とヤキモキしましたよ。
築地修行を真っ向から断った志らくｗ
濱田岳さんのつるっとした顔で無表情に断るところがｗｗｗ
落語の覚えも早く、放送作家高田文夫先生の推薦もあって、
周りから妬まれまくりなくせに、事実を淡々と言う嫌みなキャラですが、
応援してくれているお祖母ちゃんに、落語を聞かせたいから
早く二ツ目にならないといけない決意だったって、
言わなきゃわかんないよ！！！
談春さんと志らくさんは今でも仲良しみたいですが、
二ツ目になる前に、師匠に勉強会をしたいと直訴して、
許可されて嬉しかったからって、スナックの前の道路で背中合わせに正座して、
噺を始めちゃった二人の先走りっぷりが、もー可愛くって、可愛くって。
初めての客前の高座が終わって、
ほっとしてる談春と一人反省会＆稽古してる志らくの対比がよかったです。
みんないろいろな思いを抱えながら、
噺家として一人前と認められる二ツ目の昇進試験の日に、
談春は寝坊するし、
覚えた落語５０個書いた紙を忘れるし、
数合わせで書いた寿限無を当てられて、まったく話せないし、
ほんと、ヒヤヒヤしました
談春だけでなく、談々も関西もスレスレ合格
四人そろってのお披露目での、談志師匠が格好良かった
いや、恰好いいのはビートたけしさんか？
「稼げよ！」って、本当はそれが主目的じゃないのにｗｗｗ
コマネチもしちゃってｗｗｗ
変に恋愛ドラマにしなかったのがよかったです
焼売屋の娘さんとそんな感じの雰囲気が漂った気もしたけど、
談春が夢中になってたのは落語だもんね
思わず、ドラマの流れで志らくさんの
「悟桐書院のweb限定連載・立川志らく」を読みふけってしまいました
主に第十六席・十七席の「朝寝坊のらく（談々さん）」と
第十八席・十九席・二十席の「立川談春」を読むと、
皆さんの修行時代の仲の良さが目に浮かぶようでした。
