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職場の近くにねこがいる。
何年も前からいるので、何年も前から相当な年寄りだと言われている。 白いねこ。 人なつっこくて近づいても逃げない。 行き帰りの道ばたにいればそのたびにひと撫でし、 遠くに見かけたときには「にゃあ」と呼びかけていた。 するとねこの方でもこちらを覚えたらしく 「にゃあ」と呼べば「にゃあ」と返してくれるところから始まり そのうち向こうから「にゃあ」と言ってくるようになった。もちろん「にゃあ」と返す。 先週は毎日だらだらぼーっと帰途についていたのだけど どこからともなく「にゃあ」と声がする。 しばらく進むとそこにそのねこがいるのだった。 向こうから呼びかけてきたくせに、近づくとあんまり興味のなさそうな風情に振る舞う。 そんなねこの近くに座り込んでひと撫で、ふた撫で。 撫でられても意に介さない感じなのに、そろそろ帰ろうと立ち上がると「ふん?」と一応見上げてくる。はいはい、と思いながら帰る。またあしたね、と。 このねこには、ほぼ毎日ごはんを与えに来る人がいる。たいてい6時半くらい。 飼い主なのかどうか知らない。 彼女と一緒にいるねこは 私が通っても知らん顔をする。 ただし、なんとなく、こちらを意識している風ではある。 ちょびっとだけ、居心地がよくなさそうにしているようにも見える。 そこで、はいはい、何にも言いませんよ、と思いながら側を通り過ぎる。 ごはんを与える彼女は、このねこが他の人に声をかけているなんて知らないんだろうなあ。 そして、彼女や私の他にも、このねこと懇意にしている人がたくさんいるんだろうなあ。 ねこめ。 全然いいけど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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