「カーリー　～黄金の尖塔の国とあひると小公女～」　高殿円

2006/04/09

「カーリー　～黄金の尖塔の国とあひると小公女～」　高殿円

カテゴリ：ライトな本

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ヴィクトリア王朝時代の面影薫る英国領・インドで、14歳のヒロインシャーロットが、祖国イギリスを離れ、"国王の王冠にはめられた最大の宝石"と謳われた東洋の地で、オニキスの瞳に神秘的な雰囲気をあわせもつ一人の少女カーリーと出会う。
激動の時代に、イギリスとインドのはざまで揺れる運命の恋を描いた、珠玉のガール・ミーツ・ガールの第１巻。

なんて言うか、第一印象が小公女セーラなんですよね。
とにかく、意地悪な縦ロール・ヴェロニカとその取巻きのエコー姉妹の執拗なイジメ、厳しい先生と規則に耐えながらも、カーリーだけでなく、パパがＨＧなミチル、ＸＸがペットなんて根暗で陰険に違いないメガネ、ヘンリエッタと言う友達も作り、憧れの夜中のお茶会をやってみたりと、なんて言うか、寄宿舎物の定番チック名展開にウキウキさせられてしまいました。

その上、シャーロットとカーリーのＬＯＶＥ！？

特に、カーリーの(読者にはバレバレな)秘密をひたむきに隠しながら、アヒルに嫉妬したり、喧嘩したり、慰めたりと言うそのしぐさの一つ一つが、こっ恥ずかしくて見てらんない・・・。
もうそんな可愛いしぐさに、ニヤニヤさせられて、電車の中でまたやばい表情して周りから変な目で見られてないか心配になりましたよ。

とにかくそんなラブラブな展開が一転して、ハードな内容になる後半は、逆にノリが悪くなってしまうんですよね。とにかく二人のこんなささやかな幸せも、ちょび髭オヤジとかその他諸々の思惑の中で、徐々に怪しい雲行きになってくる訳で、うーんこの二人はこれからどうなっていくのかと言う事がとにかく気になってしまったりします。

ヴィクトリア王朝時代の面影薫る架空の都市で、不思議な魅力を持った少女に出会い、戦争と言う時代の流れに翻弄されていく、珠玉のガール・ミーツ・ガール。
その上にイラストは、フリルマスター椋本夏夜さんって、なんかどっかの作品に似てるよなぁ・・・？

ヴィクトリア王朝時代の面影薫る架空の都市・・・架空の国ソヴュール？
不思議な少女・・・パイプ持ってたり、しわがれた声をしてたり・・・？
第二次世界大戦という時代の流れに翻弄されたり・・・？

【フリルマスター】椋本夏夜・・・・【フリルゴッド】武田日向？

って、「ＧＯＳＩＣＫ」かよ！？

つまり、「カーリー」は、ファミ通文庫が放った、富士見ミステリー文庫への刺客なんだよ！？

【フリルマスター】椋本夏夜ＶＳ【フリルゴッド】武田日向、勝つのはどっちか実に楽しみであります。