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2019.12.03
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カテゴリ:回想
「一輪車少女との交流」2019/1119開始

他人と会話を交わすことはほとんどない。
ところがひょんなことから、それも何んと相手もあろうに、小学校にかよう少女と交流することがある。

きっかけは一輪車だ。
これもかつてやや注目された頃は、何んの興味もなく、運動神経に縁がない私にはこしゃくなスポーツ玩具でしかなかった。

ある昼下がり、玄関をあけ、郵便受けをのぞいたら、小学生とおぼしき子供たちが運動会の服装ではしゃいでいる広告がみつかった。
「何んだ、一輪車か」
輪になって乗りこなしている少女たちが楽しげに見え、そこばかり見つめていた。




「おじいさん、一輪車好きなの ? 」
突然聞こえた声に振り向くと、しゃれたセンスの私服を着た少女がのぞき込むようにしていた。
「え ? 」
「それとも女の子に興味があるの ? 」
「 ! ? ・・・」

「どっちでもいいけど、そのチラシ変わってるでしょ」
ようやく答えた。
「そうだね。塾のでもないし、鷹小(鷹岡小学校)のでもないなあ」
「おじいちゃん、一輪車乗ってる子供たちと、あたしを見比べてみて」
ずけずけ言う少女だがなぜか不愉快ではない。

「あ ! この子、君だな」
「良かったぁ。見つけてもらえたね」
「あのね、君は誰 ? 」
「あたし ? あたし、男の子に見える ? 」

「そういうことじゃなくて・・」
「なれなれしいって思ってるでしょ、おじいちゃん」
心を見透かすような少女だが、何か憎めない。
「あたし、おじいちゃん、何んだか面白そう」
頭が混乱しかかったが、悪いひとときではない。
「あ、そうだ。この珍しい広告、ほかの家(うち)にも配達・・」
「してないよ。あたしがポスティングしたの」

「いや、それは悪いことしたなぁ。じいちゃんね、この家(うち)に一人暮らしなんだよ」
「バイクあるから若い人いるのかと思っちゃった」
「でも、うーん、一輪車ってのも、悪くない感じ」
「良かった。ポスティング間違ってなかった」

「いや、じいちゃんはもう年だしね」
「いいじゃない、一輪車奥があるよ」
確かに二輪をさらに進め極めようとの先には一輪があると言えなくもない。
私の生来の欠点で、少女が持ち物を携えていることに気づかなかった。

「あ、君、何んか持ってると思ったら、一輪車」
「うん。脈がないかもって思ったから、後ろ手に隠してたの」
「あの、むずかしい言葉を連発して、君は賢そうだな」
「生意気って言われるけど」
「都会的だよ。この辺の子には見えない」
「あたしのこと、好きになってくれそう ? 」

「ええ ! ? スゴいことあっさり言うね」
「好きになってくれるなら、一輪車練習してみない ? 」
「練習して乗れるようになったら彼女になってくれるの ? 」
「うーん、その時考える。ね、練習始めようよ」

「えっ ! ? 今からすぐに」
「善は急げよ。ね ! 」
恐るべきバイタリティ。しかしここは常識が不可欠。
「君がどこの子かも知らないし、こんなじいちゃんが勝手にお相手をするのは慎まなければならないんだよ」

「ああ、おじいちゃんが、あたしに変なことするとかって、気にしてるなら、大丈夫。あたしの素性、教えとくから」
「じゃ、まず名前は」
「ほら、名札見て」
「ああ、〇〇◇◇ちゃんか」
しばらく名札を確認していた。

「おじいちゃん、あたしの胸も気になるの ? 」
「あのね、言いたかないけど・・」
「おとなをからかうのもいい加減にしろっておこるんでしょ」
「うむむ。南無はちまん大菩薩よ、ご照覧あれ。願わくは、これなる童子・・真昼の妖怪変化かも・・」

「あらやだ。あたしのことお化けだと思ってんでしょ。わかった、生きてる人間の証拠に、ここでおしっこしてみせようか」
くくく。いかにすべきや。独居生活長ければ、昨今の女の子はわからぬ。それにしても、年寄りを手玉に取りそうなこんな少女がいるのか。
「心配しているようだから、ホラ ! 」

「お、カッコいいスマホ」
「可愛くはないの ? 」
「ええ ? 君はじいちゃんを誘惑してるよ。誘惑ってわかる ? 」
「おおげさね。スマホをほめてもらいたかったの」
「だからカッコいい・・」
この子、「メッ ! 」と色っぽくにらむ。ううう、じいちゃん困ったけど・・。
「や、ごめん。カラーもデザインもすっごく可愛いよ」

「ありがと。じゃお母さんに連絡しとくね。カモが一羽引っかかったって」
村松「おい待てよ。じいちゃん、無実の罪でつかまるのごめんだぞ」
春香(はるか。仮名)「ウソよ。でも一輪車始めてくれるんでしょ ? だからお母さんにお客つかんだって連絡しとくの」

村松「あの、じいちゃん飽きっぽくてね、それに一番肝心な運動神経ゼロなんだよ。少しお相手するのは構わないけど、ダメかも知れない」
春香「おじいちゃんバイク乗れるんでしょ。なら一輪車楽勝よ。ね、あたしの手柄にして、お願い ! 」
村松「とりあえずどこへ行けばいいの ? 」
春香「フフッ」

何をたくらんでるのかわからないナゾの少女だが、一回くらい言うこときこうとオーケーした。要するにこの子、人見知りせず、人懐っこい。近ごろ比類なき人懐っこさ。
私は2003年にツーリングした愛称『ユッコ』を思い出した。当時35の彼女もおしゃべりが尽きず、ひたすら楽しかった。


ユッコちゃん、久しぶりだ。無断掲載許せ。

春香「やったー。さ、車であたしんちまで送って」
村松「ええ ! 春香ちゃん、一輪車で来たんじゃないの ? 」
春香「乗せてくれないの ? んもお ! ! 」
村松「あのね、軽々しく女の子を車に乗せたりしてはいけないんだよ」
春香「おじいちゃん、あたしに変なことするっての ? それこそ運転危ないよ」

村松「違うの。もしそうなら、春香ちゃんをどこかさびしいとこへ連れてって、そこで車をとめて変なことするの」
春香「おじいちゃん、そんなこと企んでたのお ? 」
お向かい、近所の目がある。小学生もいる。妙なやり取りを見られても困る。
村松「だからね。ああー困ったなあ。だって春香ちゃん、ここまで一輪車で来たんじゃ」

春香「ないわよ。今は道路交通法がうるさいの。これ(一輪車)抱えてポスティングしてたの。でも、ダメかあ」
村松「ちょっと春香ちゃん、結論急がなくても・・」
春香「だって、おじいちゃん、ホントは余り乗り気じゃないみたい・・・」
村松「このじーちゃんね、何をやっても半端なのだよ」
春香「ほら、やっぱ気がないんだ」
村松「実はじーちゃん、頚椎(けいつい)に軽い障害があるんだ。一輪車恐い」

春香「なんだ、そうなのか。勝手に売り込んでごめん」
村松「 じゃ、お詫びに春香ちゃんの家まで送ってくよ」

春香「ええっ、ホント ! うれしい。じゃ、やって ! 出して早く」
村松「え ! ? 」
春香「車を出してって言ったの」
ううむ。チョイ危ない。オマセな少女に気遣うつもりが、翻弄されて失言するおそれあり。

春香「おじーちゃん、障害重いの ? 」
村松「普通の男の体力はないけど、スクーターは乗れるから、まあ何んとかね 」
春香「ふうん。ね、一つお願い」
村松「えッ ! ? 」
春香「車でしばらくデートしてくれない ? 」
村松「ええ ! それはやはりマズいかなぁ」

春香「あたしじゃ、物足りないんでしょ」
村松「逆だよ」
春香「え ? どうして・・」
口がすべった。しかし恐るべし。少女の誘惑は、すさまじい。
春香「ねえ、どうしてよお」

村松「ねえ、春香ちゃんの家(うち)、どのへんなの」
春香「話をそらすのね」
村松「わかった。じゃあね、答える代わりに一つクイズに答えて」
春香「クイズ ? うん、いいよ」

村松「赤とんぼって歌、知ってる ? 」
春香「うん。いつ習ったか忘れたけど知ってる」
村松「そうか。あ、でも全部は歌えないかぁ」
春香「知ってるよ。全部歌うの ? 」
村松「いや。じゃあ三番」

春香「えーと、夕焼け小焼けので、山の畑の、だから、ああ。♪十五で姉(ねえ)やは、嫁にゆき、お里の便りも絶え果てた」
きれいな声で可愛く歌う。いや富士市も捨てたものではない、こんな子が生まれ育っていたのか。
春香「おじーちゃん、どうしたのよ。歌ったよ」
村松「たいしたものだ。一輪車のイメージだったけど、ううむ」

春香「どうしたのよ。歌ったよ」
村松「ああ、ありがとう。つまりね、女の子は十五でもうお嫁にいったってこと」
春香「あたし、まだ十(とお)だよ。何が言いたいのよ」
村松「何んだかじーちゃんも頭が混乱して来た。ごめん。ところでお家(うち)どのへん。まだ ? 」

春香「んもお、ゴマカして。デートだって言ったでしょ」
村松「さては、まさか」
春香「フフ。家(うち)、とっくに過ぎたよ」
村松「んむむ。よくも年寄りを」

春香「おじーちゃん、もう小学生の女児を車に連れ込んだわよ。覚悟してね」
村松「よし、警察呼んでお灸すえてもらう」
春香「どうぞ。あたしとどっちを信用するかしら。フフフ」
村松「くくくっ。春香ちゃん、どこまで行けばいいんだよ」

春香「あの、そこを行ったところのスーパー」
村松「よし」
な、何んだ、これ来た道戻ってるだけではないか。
村松「あ、やっぱりマックス・バリュー厚原店ね。降参。君の勝ち」

降りると、さすがに腕を組んでなぞとは言わず、スタスタ歩き出したから、ようやくホッとしかかった。
春香「おじいちゃん、早くう ! 」
結局腕を組んで引きずられるように店内へ。

春香ちゃん、突然組んだ腕を振りほどいて、タッタッと駆け出した。
棚の商品の積み降ろしを、かいがいしくやっている婦人のところに着いた。私を指して何か話しているようだ。突如、ある予感と恐怖を覚えた。不審者扱いへの。だが幸いハズれた。
春香の母親「ホントにすみません、全く困ったタチの子でして」
あ、そうか、そうね、お母さんね、でも、もしやシングルか。
母親「あとでお父さんにしかってもらうよ」
あ、納得しました。夫婦で家計を支えて、春香ちゃんのためにも頑張ってるんだ。

春香「おじーちゃん、春香しかられたら、おじーちゃんのせいだから文句言いに行くね」
こら、何んてこと言うのとしかられていたが、この春香という少女の秘密は、秘密のままとする。
今、一輪車はどんな様子なのだろう。
あれから数年。コンボと親しんだ店もマックス・バリューなのか、イオンなのか未だにわからないが、わからないまま、食事の買い物に一番利用している。


「編集後記」
春香「やっぱりあたし、オマセでしょ。でも、あたしにも将来の夢があるの」
村松「そうか、夢か。春香ちゃんの夢・・・」
春香「007(ダブル・オウ・セブン)って知ってる ? あたしね、女スパイになりたいの。もっとむずかしく言うと、CIA局員みたいになりたいの。そのためには人の心を読んだり、操ったり、そんなことが出来ないといけないの」

村松「スゴい夢。だけど日本でスパイは・・・」
春香「今はね。今はないけどね、国際情勢が許さないのよ。だからあたし、クールな女になろうって、決めたわけじゃないけど、夢があるの。おじいちゃん、あたしのこと、かなり嫌いになったでしょ。気味が悪いし」
村松「ふーん。驚いたな」
春香「嫌いになったでしょ」
あああ、もう好きか嫌いかとうるさいなあ。いっそ「春香ちゃん、じいちゃん君が好きだ」とでも言おうか。
村松「好き嫌いってよりも、スゴい考えって感心した」

春香「物騒って思う ? 」
村松「いや、そうではない。けど、日本はヤワだからなあ」
春香「おじいちゃん、ちょっとタダモノじゃなさそう」
村松「そんなことないけど・・・もし日本が相変わらずぬるま湯だったら、夢は」

春香「そしたら、あたし、自衛隊入る。そのために防衛大学校行きたい。あそこ、むずかしいってお母さんたちも言ってるけど」
村松「春香ちゃん、成績良さそうだけど、おっとごめん。余計なことだね」
春香「まあそこそこだけど。小学校の成績なんてあてにならないみたい。やっぱ、高校が勝負かな」

ブログネタが向こうから飛び込んで来た。一輪車少女と女スパイの夢。
うむむ。構成がやっかいだ。春香ちゃんをメインにして、超年の差恋愛談にでもでっち上げようか。でも、とりあえず一輪車を教わってみよう。ではここで一旦アップ。

「編集最後記」
春香ちゃんの「フフッ」っていう含み笑い。つい最近TVCMで思い出したよ。
春香ちゃんのチャーム・ポイントあるいは、悩殺ポーズ。


龍角散のCMで魅惑的な笑顔を見せる安田聖愛(やすだ・せいあ)さん。


「さらに付録」
童謡「赤い靴」のメロディーで。
♪ 一輪車抱えてた、女の子、今でも時々は乗るのかな





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最終更新日  2019.12.03 01:22:11
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