1950年代にフィルター付き低タールたばこが導入された時期に一致して、肺癌(がん)のうちの腺癌が増え始めたことが判明し、韓国ソウルで開催された第12回世界肺癌学会で発表された。
この研究は、米タフツ-ニューイングランドメディカルセンター(Tufts-NEMC、ボストン)のGray M. Strauss博士らが、1975~2003年の米国立癌研究所(NCI)によるSEER(Surveillance Epidemiology and End Results)プログラムのデータを分析したもの。30万7,000人の黒人および白人の肺癌患者(75%が診断時60歳以上)を対象に、1975~79年、80~84年、85~89年、90~94年、95~99年、2000~03年の6期間について、腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌(この3つはまとめて「非小細胞肺癌」と分類され、米国では肺癌の85%を占める)および小細胞肺癌の4つの主な肺癌の比率を調べた。