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テーマ:小学生の勉強(1303)
カテゴリ:語句の知識
前回のことわざの答えです。ドリそふさんがコメント欄を使って上下で見られるドリルにして下さったので私は解答の必要がないのかも知れませんが、解説を加えておきます。
1その道の名人でも失敗することがある。 猿も木から落ちる 河童(かっぱ)の川流れ 弘法(こうぼう)も筆の誤り(あやまり) 猿は木登りの名人でも木から落ちることがある、河童は泳ぎの名人であっても川に流されることもある。最後の弘法は「弘法大師」(こうぼうたいし)「空海」という人のことです。お習字の名人でもありました。高野山金剛峯寺を建てたことでも有名なお坊さんですね。今でもミイラが残っているそうですよ。(ホント?)弘法大師のような習字の名人でも筆を持って間違えることがあるということです。「弘法、筆を選ばず」なんてほぼ逆の意味の「名人は道具を選ばない」ということわざもあります。 2 手ごたえのないこと 暖簾(のれん)に腕押し 糠(ぬか)に釘 豆腐(とうふ)にかすがい *「かすがい」とは釘の一種 暖簾(のれん)も口では説明しにくいですね。「出入り口につるしてある布」と言っておきましょう。糠(ぬか)も分からない子が多いです。これも説明しづらい。「お米などを精米したときに出る粉」です。糠漬け(ぬかづけ)の糠床(ぬかどこ)が分かる子だったらOKですけど。お母さんやおばあちゃんが、何か茶色っぽい粘土みたいなのに野菜を漬けてお漬物にするでしょうといって分かる子の方が少ないです。「かすがい」が釘の一種(かけがね、両端の曲がった釘で柱と梁(横木)を固定したりするのに使います。)と分かれば、豆腐に打ち込んだら手ごたえのないのは当たり前。 3 価値の分からない人に価値のあるものを与えても無駄だという意味。 猫(ねこ)に小判 豚(ぶた)に真珠 4 つりあいがとれないもののたとえ ちょうちん(提灯)に釣鐘(つりがね) 月とすっぽん 月もすっぽん(亀の一種)も丸いには違いないがまるでつりあいの取れない全く別のものだという意味。(なぜ月とすっぽんを比べたのか私ではわかりません。) ちょうちん(提灯)と釣鐘(つりがね)を比べて別物だという方が私には納得が行きます。 5 自分のことには案外気がまわらないことのたとえ 紺屋(こうや)の白袴(しろばかま) 医者(いしゃ)の不養生 紺屋(こうや)は藍(あい)という染料を使う染物屋さん。その染物屋さんが汚れてしまうような白い袴(はかま)を着て仕事をするのは、自分に不注意でしょうということ。お医者さんもそうです。ただ、今は細菌・ウイルスによる感染症があるのでお医者さんもよほど気をつけておられるとか。 6 不幸な出来事に 偶然不幸な出来事が重なること 泣きっ面に蜂(はち) 弱り目にたたり目 たたり目は「祟り目」と書き、「呪われる」ということです。おお、こわっ。 7 小さいときに身につけた習慣は年をとっても変わらない。 三つ子の魂(たましい)百まで 雀(すずめ)百まで踊り忘れず 動物学では臨界期、人間や高等哺乳類では敏感期と言ったりして、小さいうちに学習したことは一生忘れないということです。三つ子は双子より多い3人ということではなくて数え年で、3歳の子どもです。これも誤解している人が多いかも。 8 反対の意味になるようにして下さい。 急がばまわれ 急(せ)いてはことを仕損(しそん)じる ことわざの世界って正反対の意味をもつものの組み合わせが結構あります。極端なことを嫌う常識が働いているのです。何でもほどほどがいいということです。難しい言葉で言うと、ほどほどのことを「中庸(ちゅうよう)」と言います。 9 よく似た言い方ですが、意味は全く違います。 知らぬが仏(ほとけ)世の中には知らないままの方がよいこともある 言わぬが花(はな) 類語「沈黙は金、雄弁は銀」 「言わぬが花」は、べらべらしゃべるのではなくて、しゃべらないほうが奥ゆかしくて値打ちがあるということなのですが、言わないと分からないこともあります。あと「雄弁」は「能弁」とともに覚えて欲しい言葉です。言葉が巧(たく)みで話すのがじょうずだという意味です。 【注】旺文社国語辞典では「言わぬが花」は「花」を使っていました。『ことわざわーるど』も「花」でしたから、こちらにしておきました。 【今日の問題】 今日は辞書で意味調べをしてもらいます。 1 情けは人のためならず 2 まごにも衣裳(いしょう)の「まご」って何? 3 とりつく( )もない →( )に言葉を入れて意味を調べて見てください。 4 二階から目薬 5 たで食う虫も好きずき の「たで」って何? 今日はここまで。 【まあふつうかなと思われる方はクリックお願いします。】 → と お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/06/24 02:20:21 AM
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