雁ケ腹摺山から金山鉱泉―姥子山に登って宮地山は次回にー
2017年9月23日9:43 大峠出発(1560m)―10:53~11:13雁ケ腹摺山頂(1874m)―11:5白樺平(1530m)―12:26~12:55 姥子山山頂(1503m)―14:10 菅沢(1070m)―百間干場(1050m)―14:35~14:50 金山峠(1100m)―道迷いー15:35~15:45 大岱山の手前の鞍部(1150m)―17:25金山鉱泉(500m)前線が南にあって、一時は降水確率70%で天気予報はよくなかったが次第に好転したので、予定通り雁ケ腹摺山から宮地山を目指すことにした。8時31分、大月駅集合。13名はタクシー4台に分乗して大峠へ向かう。40分ほどかかって到着。タクシー代は7500円前後だった。ここは標高1560m。準備体操やブリーフィングをして、9:43、出発。トップを歩くようにと指示されて、しぶしぶトップを行く。私は 、「今日もクマさんに会えるかなあ」と口走って、ひんしゅくを買った。ガスがかかって天候はイマイチだが、ブナの巨木などが幻想的でムーディーではある。10:15、半ばで軽く一休み。カラマツダケがあった。おいしいらしい。この時間帯、雁ケ腹摺山を目指すのは私たちだけのようだった。大峠には別に3,4人のグループがいたが、小金沢の方へ行ったらしい。10:53、雁ケ腹摺山頂着(1874m)。想定通り、「500円札の富士山」は真っ白な霧の中。早めのランチを摂る人もいた。キノコが多い。11:13、20分ほど休んで金山鉱泉方向に南へ向かう。マルバタケが咲いている。登山道が意外と踏まれていない感じがする。11:37、苔の生えた庭園風な場所を通る。と、そのすぐ先で、森の中に鹿がいた、静かにふりかえるようにこちらを見ている。その先にも、もう1頭、鹿がいた。こちらも逃げるでもなく、動かず、じっと私たちを眺めていた。意外と下る。300mほど下ると、11:55、姥子山の分岐の白樺平(1530m)に出た。笹原の中でここだけ開けている。タブレットのGPSが入っていなかったのでいれる。今日はスマホにも山旅ロガーと地図ロイドを入れて、万全だ。分岐から姥子山方向に進む。さらに下ると、12:07、奈良子林道(1480m)に出た。これを横切る。少し林の中を下って岩のピークを巻いて進む。岩々した道を登ると、12:26、姥子山山頂(1503m)だった。正確には西峰。秀麗富12景1番山頂とあるが、富士山は望むべくもない。北西に見えるピークは雁ケ腹摺山だろう。ここで30分ほど休憩してランチ。私は手作りの玉ねぎの酢漬け(気取るとマリネ)をふるまったが、なぜか、「料理の上手な妹さんがいるといいわね」ということになっていた。12:55、腹いっぱいで登山道を戻る。GPSで確認すると林道から上へ戻る必要はなく、林道を少し左ヘ行くと登山道が横切っている場所があった。ここから左に再び登山道(1460m)に入る。なかなかの下りで、こんなに下ってよいかと思う。地図では沢に降りると林道のような道が沢沿いについていて、百間干場に出るらしかった。400m近く下って、14:10、沢筋の道(1070m)に降りた。沢は奈良子川支流の菅沢。以前は林道だったかもしれないが、もはや車の通行はとても無理な荒れた感じの道。沢沿いに進むと開けたところに出た。百間干場(1050m)だった。百間というには誇大広告な・・・。殺風景な感じ。ここから山麓に通じる船窪林道があった。こちらには進まず、15分ほどゆるやかに山腹を巻いて登る。14:35、金山峠(1100m)へ出た。国土地理院もGPSの地図もここからもう一つ先の鞍部を金山峠といてしているが、道標ではここが金山峠。以前、雁ケ腹摺山から北東の楢の木尾根を歩いたときは、ひたすら東へ尾根をたどればよかった。バリエーションとはいえ、大月市の肝いりで整備されたという感じのハイキングコースになっていて、歩きやすかった。天気もよく、先まで見通すことができた。それに対して今日のコースは雁ケ腹摺山から相当下って、沢に降りて、また尾根に登るというもので、地勢が複雑。おまけに天候が悪く、見通しもきかない。ここで、小雨も降ってきてゴアを着こむメンバーが多かった。昔ながらのハイキングコースと思っていたが、予想外にワイルドな感じ。時間もおしてきている。宮地山を回ると暗くなってしまいそう。イヨさんが、「もうだめという顔のメンバーもいる」と言ったように、疲労したメンバーが数名いるようだった。宮地山を目指したいメンバーもいるので、どうするか検討した。とりあえず、次の大岱山の手前の肩まで行って、そこで進むか下るか、対策を考えることにした。金山峠から東へ進もうとすると、左に巻き道があったが、まっすぐ登るルートもあって、こちらには10m位の階段がつくられていた。巻き道もしっかりしていたが、後続がまっすぐという。まっすぐ行くとすぐ送電塔があった。鉄塔の先は暗い林の中の切り開きになっていた。切り開きを進むと、道は斜面を下っている。急に踏み跡が不鮮明で分かりにくくなってきた。それに、こんなに急な下りがあるはずはないと思った。タブレットで位置を確認する。案の定、ルートでない斜面を下り始めていた。鉄塔への道は保安路だったのだ。巻き道が正規ルートだ!金山峠まで戻る。途中、右に巻き道に出られそうな尾根があって踏み跡もあったが、慎重を期して金山峠に15:13に戻った。ここから再出発。なあんだ、巻き道は結構広くて立派な道。尾根の北側を巻いてる。この道迷いは恥ずかしいことだったが、道迷いとリカバリーが勉強になったなどの声があり、怪我の功名というところか。15:35、1177mのピークは南から巻いて、緩やかに登ると大岱山の手前の肩(1150m)に出た。GPS地図では金山峠と記されている場所。大岱山(1180m)はおおぬたやまと読み、頂上にピークが複数あり、その狭間の窪地はヌタ場となっているので、大岱山と呼ぶらしい。ここで休憩。宮地山はいずれにせよタイムアウトで金山鉱泉へ降りることにする。最初から金山鉱泉を希望していたメンバーもいたので、希望に沿う形になった。国土地理院の地図ではここから1130mの間にルートが記入されていないので下見に行ったところ、杉林の中にしっかりした道が付いていた。金山峠から金山鉱泉に降りる金山沢コースは増水時は避けたほうがよく、その場合はこの「迂回コース」が使われるらしい。しばらく緩やかに大岱山の南尾根を下る。16時過ぎ、サルノコシカケや、クマが幹を荒らした痕跡などがあった。一休みしてタクシー会社に電話して18時にお迎えを依頼する。17時近く、南尾根から右へ降りる。杉林の中のスイッチバックの急な斜面をひたすら下るのみ。最後は金山沢を渡る。小沢で水量はなく、渡渉はむずかしくなかった。最初から金山鉱泉を希望していたレイコさんが、問題なく歩けたせいか、うれしそうだ。車道に上がって左に100mほど降りていくと、17:25、家屋(477m)があった。地味なので民家かと通り過ぎたら、これが有名な金山鉱泉の山口館だった。暗くなりかかっており、宮地山に行きたいと言っていたウルフさんは、「ちょうどよかったね~」と言っていた。タンクさんが歩数計を出して、「36000歩」といったホントーかしら。まあ、累積下りは1430mくらい。風呂は小さく、2,3名ずつしか入れないということで、時間も迫っていたので風呂はやめる。飲める人はビールで宴会となる。少し早めにタクシーが来た。大月駅で、18:20の快速に乗るためにホームに駆け込んだら、これは特急だったので、18:26の普通で皆で帰ることにした。気が付いたら4名ほどいなくて、京都から参加のミヤコさんが八ヶ岳山麓へ向かう時間に合わせて、4名で食事に寄ったのかもしれなかった。駅のそばに良いお店があったのだが、失礼してしまった。次の例会で、来年は宮地山をセイメイバンから登るかという話もでたのでした。