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文春新書『英語学習の極意』著者サイト

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世界を見る切り口

Dec 9, 2008
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カテゴリ:世界を見る切り口
「海賊」 といえば、ディズニーランドのアトラクションでも映画でも、マストでぷらりぷらりと首吊りにしてやるのが相場だ。

ところが驚いたことに現代世界では法律が精緻なものになりすぎて、海賊を取り締る法的根拠がザル状態らしい。

ことしソマリア沖で海賊に攻撃を仕掛けられた船は90隻。
うち35隻がその手に落ちた。先月11月25日現在で、なおも17隻が海賊どもの高笑いの中にある。
人質となっている船員は約280名だ。

11月25日の 『ウォールストリート・ジャーナル』 紙、Bret Stephens 氏のコラムによれば、記者によれば、米国法では 「海賊行為を働いて捕まった外国人は終身刑が適用される」 ことになっている。

だったら米国の海軍力で片っ端から捕まえて牢屋にぶち込んでやればいい……と思うのだが、なんとこの罰則が適用されるのは 「米国船籍の船を襲った海賊」 に対してのみだ。

世界の海は、節税のためにリベリア船籍やパナマ船籍の船がほとんどだから、それらの船を襲う海賊どもに世界最強の米国海軍も手出しができない。

国連の海洋法条約の110条は、海賊船の疑惑ありというだけでは発砲もしてはならず、本当に海賊かどうかをまず疑惑船に上船して調べなければならないと定めている。

これでは海賊は 「逃げるが勝ち」 だ。
疑惑船を追いかけても、ソマリア領海に逃げ込まれたら、ソマリア政府の承認なしには追跡続行は許されない……。


そしてせっかく苦労して海賊を捕まえても、進歩しすぎた今日の国際社会には、海賊を裁く機関が存在しない。

英国外務省が英国海軍に通知した見解書が泣ける。

とにかく海賊を捕まえるのは止めてくれ。
英国への亡命申請をされたら面倒だろ。

英国では裁けないからと他国に身柄を引き渡して過酷な取扱いが危惧される場合、英国の人権法に違反することになりかねないぞ。

いやはや、文明とはつらいもので、人権を立てると常識が滅ぶ。

コラムニスト Bret Stephens 氏の結語がいい。

≪社会が過去に野蛮をいかにして克服してきたかを忘却するなら、必然的にそもそも文明とは何を意味するのかも見えなくなり、文明を保持し続ける手段も失ってしまう。≫

<< A society that erases the memory of how it overcame barbarism in the past inevitably loses sight of the meaning of civilization, and the means of sustaining it. >>


* *

これを読んでいたので、11月27日の産経新聞国際面の記事にピピッと反応してしまった。

≪海賊 「自国で裁く」
英、摘発に実効性確保へ≫


背景知識がなければ、4段抜きのこの見出しを見ても何のことか分からず素通りしていたろう。

ロンドンの木村正人記者の記事。すこし引用させていただく。

≪アフリカ・ソマリア周辺海域で横行する海賊を取り締まるため、英政府は、英軍艦が公海上でも警察権を行使できるよう海運法を改正する手続きを進めている。

これは英海事筋が26日明らかにしたもので、海賊を逮捕して自国などの法廷で裁きにかけるのが狙い。

欧州ではフランスを除き国内法が未整備で、海賊を野放しにする一因になっていた。

海運法改正案は12月3日の女王演説で発表される。≫


事前知識のない読者がこれを読んでもなかなかピンと来ないだろう。
悪事を働いた海賊を捕まえても裁けないなんて変な世の中になっているとは、なかなか信じられないからだ。

記事をもう少し読もう。

≪国連海洋法条約は締結国に対し海賊の取り締まりを認めているが、警察権を持たない軍艦が公海上で海賊を逮捕しても、どの国で裁判を受けさせるのかについて国内法が未整備の国が多かった。

軍艦に警察権を認めているフランスを除くと、海賊船を取り締まっても、武器を海に捨てさせた後、海賊をソマリア海岸まで送り届けて解放するケースが目立っていた。≫


これほど取り締りが甘くては、性懲(しょうこ)りもなく海賊行為を繰り返すだけだろう。

悔い改めるべき人を悔い改めさせられない法というのは、じつはこれまた 「非人間的」 「人道に反する」 と形容できるのではなかろうか。

≪英政府は、軍艦が公海上で海賊を逮捕して自国などで裁判にかけられるよう海運法を改正する。

英国人や英国の船舶が被害にあった場合は英国の法廷で、それ以外では、ソマリア暫定政府があるケニアと犯罪人引き渡し条約を結び、海賊を引き渡す方向で調整を進めている。≫


こうやって法の整備をしないと、先にふれた英国外務省の見解書のような情けないことになるわけだ。

≪国際商業会議所で海賊対策を担う国際海事局 (IMB) のハウレット局次長は産経新聞に対し、

「軍艦は攻撃を受けた場合に反撃できるが、海賊を積極的に取り締まる法の後ろ盾がなかった。

海賊の活動範囲を広げている母船を封じ込めるには、各国の海軍が海賊を摘発できるよう国内法の整備を進めることが必要だ」

と話している。≫


水前寺清子さんの 「三百六十五歩のマーチ」 では確か
♪ 3歩進んで、2歩下がる
だった。

海賊対策は18世紀の 「即、死刑」 が絶大な効果を発揮したのだが、
それ以降、
♪ 10歩下がって、2歩進む
みたいなことになっている気がする。

18世紀に 「即、死刑」 だったのは、海賊を船上で生かしておいてこれに船員が内通して叛乱を起こしたら元も子もなくなるから。

いまどき 「即、死刑」 はないにせよ、悪人に2度とやるものかと思わせる待遇、「即、死刑」 から3歩下がったあたりに持っていきたい。

各国軍の智慧を駆使して海賊根絶戦を繰り広げてもらいたいものです。

海運国日本の軍も貢献できるよう、必要な法改正はぜひ行ってほしい。

実際に処罰まで踏み込むかは運用の問題として、少なくとも法的には日本法で処罰できる海賊の範囲を特例として出来るだけ広く規定できないだろうか。






最終更新日  Dec 11, 2008 06:59:28 PM
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Nov 29, 2008
カテゴリ:世界を見る切り口
杉原幸子(すぎはら・ゆきこ)さんが10月8日に94歳で亡くなられた。
リトアニア領事代理、杉原千畝(すぎはら・ちうね)氏の奥様であられた。

ナチス・ドイツの迫害からの逃避行途上のユダヤ人6千人に、
「敦賀上陸、 滞在拾日限 (10日かぎり)
の通過ビザを発給した、あの千畝氏を支えた方だ。

≪小雨が降る11月9日、東京の青山葬儀所には多くのユダヤ人が集まり、遺影に頭を下げ続けた。

テンプル大学日本校のマイケル・リーズ教授は
「自分の家族はリトアニアにいたが日本領事館のことは知らなかった。
知っていれば今ごろ いとこが たくさん いたはず」
とポツリとつぶやいた。≫


11月28日の日経夕刊5面の 「追想録」 から。
先を続けよう。

≪68年前の夏、やはり杉原夫妻のもとに多くのユダヤ人が集まった。

第2次世界大戦中のリトアニア。
ナチス・ドイツの迫害から逃れるため、彼らは必死に出国査証 (ビザ) を求めていた。

どの国の大使館も門前払いする中、最後の望みが日本領事館。
杉原千畝領事代理は本国の命令に背いてビザ発給を決断した。

悩む夫に
「あなたの行動は正しい」
と激励し続けたのが幸子さんだった。≫


ことし4月に上演されたミュージカル 「SEMPO ―日本のシンドラー 杉原千畝物語―」 に、思い乱れる夫・千畝のクライマックスシーンのひとつだ。

千畝
恐らく、百人が百人、本省には逆らうまいね。
大臣の回訓どおりに何もせずに……振り切って、この国を出てしまえばそれでいい、それだけのことだ……。

幸子
そうですね、そうすれば何もなかったことになりますものね。
今まで通りに私たちは暮らしていけます、何も知らず、何も見なかったことにすれば。
だけど、それは、……あなたには出来ないでしょう?
これだけの人を置いて、私たちだけ逃げるなんて、そんなこと。
……
後のことは、後から考えましょう。今は、あなたの思う通りに。

≪千畝氏は夜を徹してビザを書き、退去命令を受けても汽車に乗り込むまで駅で書き続けた。

ユダヤ人はビザをもらえなければ収容所での死が待っている。
「命のビザ」 を巡る駅の緊迫したシーンを幸子さんは戦後の講演で再現した。≫


ミュージカル 「SEMPO」 でも、ソ連兵によって引き立てられるようにして駅に着いた千畝がなおも、彼にすがるユダヤ人のパスポートにペンを走らせ続けるシーンが感動的だ。

≪終戦後に帰国した千畝氏は外務省を追われた。

いっぽう、ビザを得たリトアニアのユダヤ人らはソ連を経由して福井県敦賀港に上陸し、その後、米国などへ向かった。

救われた人は6千人といわれる。

 青山の葬儀では映画監督スティーブン・スピルバーグさんからの弔電が読み上げられた。

「幸子さんは夫と共に人間によるテロに立ち向かった勇気ある人だった」≫


スピルバーグさんもユダヤ人である。

*  *

杉原千畝氏が救った相手が中国人や朝鮮人6千人だったとして、今ごろ中国人や朝鮮人がその勇断を顕彰してくれていたであろうか。

ほぼ間違いなく、 「日本帝国の手先の恩着せがましい偽善行為」 と切って捨てられているであろう。

そしてそれにならって、日本のメディア主流や歴史学界主流からも冷遇されていよう。

日本の朝鮮・満洲統治の明の部分がなかなか顧みられず、負の部分だけ強調されるが如くに。

だからなおさら、杉原夫妻を忘れずに思慕してくれるユダヤ人たちへ、親愛の気持ちが深まる。






最終更新日  Nov 29, 2008 04:20:51 PM
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Nov 22, 2008
カテゴリ:世界を見る切り口
勤務先の企業の株価が金融危機前の3分の1になってしまった。
でも、ぼくは1株も持っていないから何の感慨もない。

恥に属するからあまり言いたくないのだけど、現在の株価のさらに半値の頃、つまりここ30年来の底値の頃だけど、そのとき転職を決意して持ち株を全部売ってしまった。

給料が半分以下になる代わりに、すべての持ち時間が輝くように思われた或る仕事の公募を見て、これだと思ったのだ、当時。
転職に 「成功」 していたら、いまの演劇三昧はありえなかった……。

『中国人に会う前に読もう』 を出す前のことだ。
本がいかに売れないか、講演会にいかに人が集まらないか、知らなかったからできた冒険だった。

それはさておき。

勤務先の企業の株価が下がったと言っても、この間(かん)の円高とユーロ安のおかげで、ユーロ換算で考えれば 「3分の1」 ではなく 「2分の1」 というところ。

書いても今さら叱る人もいまいから書くが、金融危機前の資源バブルが産んだ当期純利益の金額には目の玉が飛び出た。
商社株の高騰はこの世のものと思われなかった。

さすがに今の相場はちょっと下がりすぎと思うが、身の程に戻ってほっとした気分だ。
身の程とかけ離れた業績は、業態を誤らせかねない。

この10年間というもの、何もしなかったわけではない。
歯を食いしばって不良債権を処理し、ほんとに必死の思いで、きれいな財務体質へ改善の努力をしてきたのだ。

これは、どこの総合商社も同じだと思う。

1億円、2億円と利益を上げるのは汗のにおい立つ地道な苦労の結晶だが、あるとき100億円単位でどこかの部門がポーンと損失を出す。

まことに、利益を出すのは山を登るが如く、損失は堤防の決壊の如し。
ビジネスに本気でたずさわっている人なら、皆が思っていることだろう。

金融危機で買い控えがきく商品はまっ先に影響が出る。
自動車がそうだし、工作機械などにもずしりと響いてきている。

しかしそれでも、わたしはこの10年間の日本企業の役職員のたゆみない努力の成果を信じている。
表面の錆びを洗い去り、底力をもろに見せてやれ!

ラクをしてきた米国の自動車産業は一旦破綻するだろうが、彼らも次の時代のための技術開発は怠りなくやってきた。
きっと 「吹っ切れる」 瞬間を過ぎれば、不死鳥として華麗に羽ばたくだろう。

最近、宮崎正弘さんが 「金融危機」 関連で文章を頻繁に書いておられる。

宮崎さんの中国関係の論評は、それぞれに時機を得てみごとだと思うが、金融危機関連のものはいささか嘲笑味がすぎていただけない。

ひとごとと思っておられる様子が、如実に出る。
それはそれで、お立場である。


11月18日の日経17面のコラム 「大機小機」 が、今回の金融危機と1930年代の違いを分かりやすく腑分けしていたので載録したい。

題して 「 <30年代> にはならない理由」。


≪1933年の6月12日、ロンドンのサウスケンジントン地質博物館に自治領も含む67カ国の代表が集まり、世界経済会議の開会式があった。

議題は世界不況からいかに脱するか。

大恐慌の発端となった1929年10月のウォール街の株大暴落から3年8カ月後だった。

 米リーマン・ブラザーズの破綻からちょうと2カ月の先週末、ワシントンの建築博物館で世界の20カ国・地域(G20)首脳による金融サミットが開かれた。

ジェット機の時代と、汽船の時代の差があるとはいえ、2つの博物館会議の開催に至るスピードの違いは注目されてよい。

 1929年のクラッシュ時の大統領は、その年に就任したフーバーだが、なすすべを知らず、不況の深化を傍観して任期を終えた。1933年にフランクリン・ルーズベルトが大統領に就任してやっと 「ニューディール政策」 が動き出す。

 レイムダックのブッシュ大統領だが、来年1月のオバマ新大統領へのバトンタッチを待たずに、公的資金の注入や金融サミットの主催など、することはしている。

オバマ氏も満を持しているだろう。

 ルーズベルトは国内対策であれこれ手を打ったが、国際協調に熱心ではなかった。

通貨政策や第1次大戦時に米国が欧州諸国に貸した 「戦債」 の扱いなどで米国と欧州の意見がまとまらず、ロンドン会議は収穫なしで休会になり、2度と再開しなかった。

 今の世界経済の9割近くを占めるG20の首脳たちは国際協調の大切さをわきまえている。

来年4月末までに首脳たちの再会合が約束された。

彼らはまた、銀行への資本注入や、十分な流動性の供給、需要喚起の財政出動、保護主義の排除、途上国への目配りなど、すべきこと、すべきでないことを知っている。

 フーバーは健全財政こそが最良の策だとずっと信じ込んでいた。

大恐慌への経済学の処方箋 (ケインズ 『雇用・利子・貨幣の一般理論』 ) が出たのは1936年になってだが、既に日本やドイツは戦時体制へと走り始めていた。

 「百年に一度の金融ツナミ」と聞いて、誰しも恐れるのが「30年代」の再来だが、そうはならないだろう。

大恐慌とのアナロジーにあまり拘泥すべきではないかもしれない。

ただ、ルーズベルトが就任演説で語った次の言葉は今も当てはまる。
「われわれが恐れるべき唯一のことは、恐怖それ自体だ」   

                  (手毬)≫






最終更新日  Nov 22, 2008 11:15:34 PM
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Nov 12, 2008
カテゴリ:世界を見る切り口
名前はいちいち挙げないが、今回の世界金融危機で
「すわ、米ドル基軸の時代はこれで終わりだ」
と小躍りする論者がいて、現場の感覚とずいぶん違うなぁと思っていた。

金融危機でまとまった米ドル融資を調達するのがラクでなくなったのは事実。

困った事態だけど、要すれば市場が米ドル貨に熱いラヴコールを送り続けているのだ。

米ドルに取って替わる存在かと一時言われたユーロ (こちらは高くなりすぎていたが) のほうがずんずん下がっていく。

サブプライムローンの債権を金融商品化して世界中にばら撒くビジネスモデルで世界中にご迷惑をかけたのが米国金融界であったのは事実で、歴史的 「責任」 はあるだろうが (はやりの 「米国の罠」 ですかな……)

けっきょくそうやって

米国国内にはしっかり住宅資産が積みあがり (しかも中国のバブリーな未来永劫だれも住まない投機用マンションではなく、確実に使える物件だ)

その費用の少なからぬ部分を負担したのは、ヨーロッパ諸国をはじめ金融商品で儲けようとした国民だった、という構図だ。

帳簿上の損失は米国にもしっかり残ったが、資産もばっちり積みあがった。

米国外の人々は、ひたすら損をしただけ。

だから、あんがい米国が傷ついていないというのは、じつにロジカルなのだ。

なぜ 「米ドル」 がいま一層頼られるのか、わたしはうまく説明ができないが、11月8日の日経にわかりやすいコラムがあった。

記録も兼ねて全文引用させていただく。


『日本経済新聞』 11月8日、17面 「大機小機」:


≪むしろ再確認された基軸通貨ドル


 米国発の金融危機が深刻になるなか、ドルへの信認低下が声高にいわれている。

今回の大規模な信用収縮は、双子の赤字を抱えて過剰借金・消費体質の米国にとってダメージが大きいというのだ。

 米国では国内総生産 (GDP) の約7割を占める個人消費が低迷し、住宅価格は下げ止まりの兆しも見えない。

企業の景況感も悪化し、雇用情勢も失業率が6%台に乗るなど予断を許さない。

こうした米国経済の不振は米国が絶大な信用力によって世界中から引き寄せてきた資金の流れを阻むと懸念されている。

 しかし今回大きく為替相場が揺れているのは、サブプライム問題により巨額の損失を被った大手金融機関やヘッジファンドが資金回収の動きを強めた結果であり、基軸通貨ドルの信認低下が起きているわけではない。

為替の動きを見ると、ドルは対円では減価しているが、ユーロやポンド、豪ドルなどに対しては大幅に増価している。

世界経済が回復への道を歩き出せば、基軸通貨ドルへの需要は高まる。

 米国は世界の中央銀行として成長通貨を供給する義務があり、そのために一定の経常収支の赤字を続ける必要がある。

もし米国が経常収支の黒字国になると、世界経済は強烈なドル不足による金融引き締め状態になり、世界デフレになりかねないのである。

 今回の金融危機において、ユーロは基軸通貨としての機能が不十分であることが明確になった。

それは欧州中央銀行 (ECB) の中央銀としての権限が平時のものしか与えられていないという事実である。

ECBは通貨の供給や金利政策などの機能を持つが、危機時の金融機関の監理監督権限、すなわち金融機関の破綻の是非、預金の保護、銀行間 (インターバンク) 市場の保証、公的資本の注入などの権限はあくまで各国の主権に属するため、その調整と管理が極めて困難なことである。

 基軸通貨になれば、グローバル経済の拡大に応じてユーロ圏域外に対して成長通貨を毎年経常収支の赤字として供給しなければならない。

だがユーロの通貨同盟は加盟各国に財政や国際収支の節度ある運営を求めており、どこの国がどれだけの赤字を負うかなどを決定するのは難しい。

 ユーロは基軸通貨としての役割を果たす準備ができていない。

ドル以外に世界経済を支える通貨はない。

ドルは基軸通貨として今後も長く君臨し続けるだろう。(枯山水)≫






最終更新日  Nov 12, 2008 08:14:53 AM
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Sep 7, 2008
カテゴリ:世界を見る切り口
ぼくの本業が「発電所づくり」だからか、この BBC報道 にはビビッと来てしまった。

3千名ちかくの英国軍に、米国・豪州・デンマーク・カナダのNATO軍 約千名が加わり、それをさらに千名のアフガニスタン国軍が警護する。

アフガニスタン南部のカンダハル (Kandahar) 基地まで空輸された水力発電所用の水車 (water turbine) を180キロ離れた カジャキ (Kajaki) ダム まで、先月8月末に100台の車輌で5日間かけて運んだ。

Convoy.jpg

この水車を据え付ければ、カジャキ水力発電所の発電容量は3.3万キロワットから5.1万キロワットにアップする。

(↓ カジャキ水力発電所の既存の発電ユニットのようす)

Kajaki_Power_Plant.jpg

アフガニスタンの生活レベルだと、1.8万キロワットの新たな電力で190万人に恩恵が及ぶ。

*     *     *

まずここまでを日本の新聞の論説委員や政治家諸氏に読んでいただき、この水力発電所増設大作戦に賛成かどうか決をとってみたいものだ。

「平和」の極みの水力発電所だ。
カジャキ・ダムの水量は豊富で、最終的には15万キロワットまで発電所を拡張できる余裕もある。

民生安定は平和の基(もとい) 。電力は民生の要(かなめ)である。

さあ、どうだろう、この大作戦に賛成だろうか?

(↓ カジャキ・ダムのようす)

Kajaki_Dam.jpg

わが自衛隊が輸送作戦に参加することについては、どうか。

米英のイラク侵攻に反対したカナダも軍隊を派遣しているぞ。
アフガニスタンの国軍も支援しているのだが。

さあ、どうだろう、この大作戦への自衛隊参加に賛成できるか?

*     *     *

先遣隊が調査してタリバン勢の攻撃を受けにくい迂回ルートを見つけ、英・米・仏・蘭の軍用機が24時間体制で空からも掩護した今回の輸送作戦。

じつは、タリバン勢が執拗に撃ちかかってきたので、英軍の推計では 200 名以上を殺害することとなった。

報道によると、少なくとも英軍には死傷者はでなかった。

さあ、自衛隊が輸送作戦に参加していたとしたら、非道なゲリラ攻撃に友軍が反撃して叛徒がひとり死んだだけでも、「悪いのは自衛隊であり日本政府だ」みたいなことまで述べ立てられるだろう。

むかし、自衛隊が 「国際救助隊サンダーバード」 の役割を果たすことを夢想する本があって、そのキレイごと志向への批判を書いたことがある( 「サンダーバードの国家論」 )。

実際のところサンダーバードがアフガニスタンで活動を展開しようとすると、こんなふうにタリバン勢との銃撃戦も避けられないということだ。

*     *     *

中国製の水車を7つのコンテナーに解体梱包し、自国軍にいのちをかけて運搬させた英国。

かつてアフガニスタンを占領統治しようとして果たせず、今日に繋がる不幸の発端をつくった責任を償おうとしているとも言える。

その英国を掩護し協同した国々は、外交ポイントを稼いだ。

運搬の対象が中国製の物資であってみれば、中国共産党の軍隊も運搬作戦に象徴的に加わることもできたはず。

だがそうさせなかったのはやはり、ここで中国に加わらせると今後の中央アジア争奪戦において中国がどんな権益を求めてくるか分からぬという懸念があるからだろう。


先進諸国がそれぞれに悩みながら展開するイスラム極論主義テロとの戦い。

銃撃戦リスクが極小で、中東原油の輸入国として安全な輸送路を確保するためという (国内政治的にも) 大義名分が立つのが、印度洋での給油活動だ。

せめてこれだけは日本国として続けねばならない。

国内政治的な経済政策の懸案は多いけれど、国家としての喫緊の課題は今年もまた印度洋の給油活動継続の一件だ。






最終更新日  Sep 8, 2008 08:23:54 AM
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Aug 12, 2008
カテゴリ:世界を見る切り口
金沢の 『北國新聞』 はスジの通った論説が強みで、いわゆる「道州制」にも反対の立場。

わたしも道州制には反対だ。
都道府県の合併で高度な地方自治の受け皿を作るのが本筋だと思っている。

いまの 「道州制」 案では区割りが大きすぎて、中央政府の出先機関(たとえば 「九州経済産業局」 「九州厚生局」 「九州運輸局」 のような)が 「道州政府」 の母体となるだろう。

道州制の美名のもと、 「九州」 という単位で ひとかたまりになるなら、これまで福岡市で 「全国均一政治の実現」 を目指して九州全域への睨みをきかせてきた中央政府の出先機関が主人公となる。

「地方色ゆたかな自治」の母体であった県庁は廃止され、その職員たちは 「中央政府の出先機関」 のそのまた出先の職員になり下がる。

なんのことはない、道州制の正体は、中央政府の出先機関が「地方自治」なるものを行うという自己撞着に塗りつぶされた 「霞が関政治の全国津々浦々化」 である。

(そうならぬよう、わたしの案では九州は「福岡府」(山口県を併合)、「長崎県」(佐賀県を併合)、「熊本県」(大分県を併合)、「鹿児島県」(宮崎県を併合)、「沖縄府」の2府3県になる。
拙著 『日本の本領(そこぢから)』 に詳述してある。)


さてさて、中央政府の出先機関の再編すなわち道州制実現である、というホンネが、だんだん表面化してきたらしい。

『北國新聞』が8月11日の社説でそういう考え違いを諫めている。

 
≪   国出先機関の見直し 道州制と絡めるのは論外

政府の地方分権改革推進委員会がまとめた国の出先機関見直しに関する中間報告を受け、福田康夫首相が 「分権改革は内閣の最重要課題」 と改造内閣でも重要な旗印に掲げたのは当然としても、気がかりなのは出先機関の見直し論議の具体化とともに道州制が分権先送りの理由に使われ始めたことだ。

分権推進委の丹羽宇一郎委員長が 「浮ついた道州制の議論に意味はない」 と苦言を呈したように、出先機関改革を道州制と絡めるのは論外である。

 これまでの道州制論議は端的に言えば、府県合併と国の出先機関の統合を合わせた形で論じられる傾向があり、出先機関の統廃合は、その受け皿となる広域行政体としての道州制と結びつきやすい。

 だが、国出先機関の見直し論議は現行の都道府県制度を前提に進められており、分権推進委が描く改革が実現すれば道州制はいらないことになる。

実際、今回の中間報告の中でも、都道府県を超えた広域的な行政需要については選択肢の一つとして 「広域連合」 などが明示され、道州制には触れられていない。

 道州制ビジョン懇談会は 2018 年までの道州制実現を打ち出し、自民党の道州制推進本部も2015~2017年の移行を提唱した。

目標時期が明示されて分権反対派から出てきたのが 「道州制導入時に一気に分権を進めればいい」 との先送り論である。

 国の出先機関は国家公務員33万人のうち21万人を抱え、地方整備局だけで年間8兆円の予算を執行している。

二重行政や予算の無駄遣い、官製談合などの問題が次々と明らかになり、統廃合を含めた出先機関の見直しは避けられないだろう。

それは国と地方の在り方を抜本的に変える大仕事となる。

 第二期地方分権改革のまさに 「本丸」 ともいえる見直しがこれから本格化しようとする時に、現行制度の枠を超えた 「受け皿」 論が一人歩きすれば分権論議は混乱するだけである。

ましてや道州制の導入で地方分権を推し進めようなどとする考え方は本末転倒と言わざるを得ない。≫






最終更新日  Aug 12, 2008 11:30:46 PM
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Aug 7, 2008
カテゴリ:世界を見る切り口
フィリピンでは大型の発電所プロジェクトを2件担当したことがあり、それぞれ思い出深いのだけど、当然、というか、いずれもマニラのあるルソン島の案件だ。

ミンダナオ島にも小さめの案件があったが、誰もはなからフォローしなかった。

昔々昭和47年に始まったイスラム・ゲリラの叛乱で治安が悪化してなかなか改善が見えず、出張もままならないところだったから。
(けっきょく中国勢が受注した。)

今頃になって知ったのだが、
叛乱が起こったのは、フィリピン政府の後押しのもと、昭和20年代からルソン島やヴィサヤ諸島のカトリックの農民がミンダナオ島へ入植して、イスラム教徒がもっていた土地を体よく召し上げてしまったことに根本の原因があった。

和解プロセスの一環で、さる8月5日、フィリピン政府と「モロ・イスラム解放戦線 (Moro Islamic Liberation Front, MILF)」が自治権拡大の覚書に調印しようとしていた。

ところが直前の8月4日にフィリピン最高裁判所が「違憲の疑いあり」と言い出して自治権拡大の覚書調印を差し止め、8月15日に公聴会を開催することになった。

土地所有権の剥奪を恐れるカトリックの地主や政治家が最高裁を動かしたのだ。

ここはアロヨ政権に踏ん張ってもらいたいものだ。

MILFは、米国もテロリスト集団には指定せず、一人前の政治勢力として扱っている。

昭和20年代以来の利害のドロドロをどうかうまく解きほぐして、ミンダナオ島をふつうの南洋の島に戻してほしい。

昭和10年代にはミンダナオ島のダヴァオに日本人の大コミュニティができていた。
そういう平和な島だったのだから。






最終更新日  Aug 7, 2008 08:54:49 AM
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Aug 6, 2008
カテゴリ:世界を見る切り口
大東亜戦争の激戦の地、ガダルカナル (Guadalcanal) 島に日本軍、つまり自衛隊が平和上陸できるかどうか、8月19日の 太平洋諸島フォーラム 総会で決まる。

事務局はフィジーにある。英文名は Pacific Islands Forum で、オーストラリアを含む16ヶ国が加盟している。

ガダルカナル島のある独立国「ソロモン諸島」は人口50万人あまりの独立国だが、平成14年に政府が崩壊したため、秩序維持のためにオーストラリア軍が駐屯している。

これに自衛隊も加わろうという話だ。

南太平洋の島々は、日本からのODAの金額が減る一方、中国が台湾の外交攻勢を阻止すべくカネをばらまいている地域だ。

日本が自由主義国の一員として、こうして一段レベルを上げた国際協力をして存在感を示すことは大きな意義がある。

ガダルカナル島で落命した2万人の日本人将兵への、何にもかえがたい供養になると思う。






最終更新日  Aug 6, 2008 08:17:56 AM
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Jul 18, 2008
カテゴリ:世界を見る切り口
直接に教えをうけたことはないが、「大野 晋氏」「大野 晋さん」などとはとても呼べない。

7月14日に亡くなられた大野 晋(おおの・すすむ)先生は、ぼくにとっては名著『岩波古語辞典』の編纂者として輝きつづけている。

ぼくが中学生のころ、34年前の昭和49年刊行。

盛り込まれた語源解説も新鮮だったし、中世・近世語が充実していたのも当時としては一大特徴だった。

巻末付録の助詞・助動詞解説を読みふけった。小さい文字も苦にならなかったころだ。

十数年前に古本屋で机上版を見つけて、またじっくり読ませていただこうと購入した。

が、最近は全ての用例に現代語訳をつけた古語辞典がいろいろ出ていてこれが使いやすく、岩波古語辞典は縁遠くなってしまった。

かつて岩波書店は、斬新な編集方針の辞典を多く出していたものだ。
『岩波古語辞典』や『岩波日中辞典』(昭和58年刊)が、岩波の最後の光芒(こうぼう)だった。


■ 物議? 学説? ■


古代日本語の仮名遣いの研究者として安穏な一生を送れたはずの大野 晋先生が、あえて自ら火中に栗を煎り、南印度のタミル語と古代日本語の関係を語り始められたのには、参った。

7月15日『産経新聞』の死亡記事には
≪日本語とタミル語の関係を指摘して物議をかもした。≫
とある。

「物議をかもした」は、ひどいなぁ。

7月15日の『日本経済新聞』は
≪南インドのタミル語が古代日本語の起源に深いかかわりを持つとの学説を打ち立てた。≫

「学説を打ち立てた」とまで、言えたろうか。

大野先生の新説が発表されたころ、週刊誌の写真特集で、タミル語を話す農村の光景が紹介されていた。

注連縄(しめなわ)や餅つきの習慣が、なるほど日本と似ているかな……と思わせた。

地理的にも話者の人種的にもあまりにかけ離れたタミール語と日本語が「直接に関連する」という説だったから、世間は受け入れなかった。

大野 晋先生が、雲南省あたりに「ミッシング・リンク(失われた連環)」を想定していたら、状況は変わったのではないか。


■ 雲南省に「祖語」の存在を想定していたら ■


英語とサンスクリットが「直接に関連する」と言ったら狂人扱いされたろうが、その間に失われた印欧祖語を想定することで立派な学説となった。

「雲南省に、失われた祖語があったはずだ」
という学説だったら、どんなにかロマンをかきたて、雲南の地の諸民族に日本人が斉しく思いをはせるよすがになったと思うが。

雲南省の諸民族の立ち居振る舞いや町並みの風景は、テレビで見ていても実に親近感を感じる。

「日本語の失われた祖語のひとつは雲南省にあり、タミル語もその祖語を起源としている」
という料理であれば、世間に受け入れられたのではなかったか。






最終更新日  Jul 18, 2008 08:58:55 PM
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Jul 13, 2008
カテゴリ:世界を見る切り口
今回の洞爺湖サミットで印象に残った偽善は、7月8日付の英国各紙が付和雷同して歓迎夕食会を偽善的と皮肉った 「偽善的報道」 だ。

日本人なら物理的に食べきれない分量の食事を日頃から食卓に出す英国人ふぜいに
「豪華ディナーを食べながら食料危機を語るとは」
などと言われたくないものだ。

地元産の食材を使うことでエコロジカルなおもてなしをした心を読めぬ英紙の二流記者ども。

まさか北海道の食材がこんなにすばらしいものとは想像していなかったか。

ジャーナリズムは 「賤業」 だと思うのは、こういうときである。


G8+14ヶ国の22名の首脳に、世銀総裁、EU委員長、アフリカ連合の委員長、連合国組織の事務局長も加わり、膨大な人数の事務方が支え報道陣が取り巻いた行事。

大きな騒乱なく運営し終えた警察をはじめとする関係者の皆さんに深甚なる感謝をしたい。

報道のネタになることを起こさせないのが仕事という地味な役回りこそ、聖職である。
お疲れさまでした。


◆ 率先すればいいというものではない ◆


7月10日付の日経2面に、サミット閉幕後の野党からの批判が出ていた。

相変わらず民主党のコメントが 「あさって」 状態。

「いずれの課題も抽象的な表現に終始した。
議長国の日本が率先して具体的な目標と行動を提示し得なかったことが大きく起因している」
と民主党の鳩山由紀夫幹事長の発言が引用されている。

「起因する」 という動詞の使い方が文法的に間違っているが、それは措(お)くとして、

「何もやらない」 ことが唯一の取り柄である福田康夫首相にとって、今回のサミットはむしろ格好の場であったと、コラム子は積極的に評価しているのである。

気候変動の問題は、原因が科学的には十分解明されていない。
(CO2悪玉説をわたしは未だ信じない。)

平野が少なく山がちで、海水面が多少上昇しても影響の少ない日本国が 「率先して具体的な目標と行動を提示」 するなど、愚の骨頂である。

サミットで環境問題を中心に据えて「やっているフリ」をしつつ、実際には損をせぬように立ち回る。
CO2悪玉説の是非にかかわらず 「エネルギー浪費を避ける生活文化」 は積極的に推進する。

これこそが日本の正しい道であり、今回のサミットはそれに沿っていた。


◆ 米・印の原子力協力 ◆


日経・産経では報じられたふうではなかったが、米紙を読んでいたら今回のサミットの場の成果として2点あげられていた。

1つ目が、原子力分野での協力に合意した米印会談。

ブッシュ大統領が印度のシン首相と会談して、米国企業から印度の原子力発電に投資・技術供与ができるよう政策を転換すると応じた。

7月10日の 『クリスチャン・サイエンス・モニター』 紙で Howard LaFranchi 記者が評して
「ブッシュ政権における最も意義ある地政学的イニシアティブのひとつだ」
と言っている。

平たく言えば、中国への対抗勢力として印度をしっかり盛り立てることにしたのを、ほめている。

もっとも、米国が大統領選に突入するまでに国際原子力機関(IAEA)の承認を得て米国議会両院の賛同を得るのは、望み薄だという。

同じ7月10日の 『ウォールストリート・ジャーナル』 紙は、ワシントン特別市にある核不拡散政策教育センター Henry Sokolski 代表の論評を載せているが、これが意外に辛口だった。

「G8サミットの最も注目すべき出来事のひとつ」
と論評しつつ、
「印度が今以上に核軍備を大きく増強せぬことに合意するか、ないしは米国として印度の核軍備増強は容認すると明確な方針を立てない限り、この決定を実行に移すのは早計だ」
と言っている。

米印合意ができても、印度に売れるのはロシア製・フランス製の原子力機器かもしれない。

米印合意でウラン燃料の輸入が可能になったら、印度は民用原子炉では輸入ウランを使い、限られた国産ウランは軍用炉に回して高濃度のプルトニウム生産に使う、ということもありうるから。


◆ EUのアフリカ支援 ◆


サミットの場の2つ目の成果が、不要となった域内農業補助金から10億ユーロをアフリカ諸国支援に回すとしたという、ヨーロッパ委員会からの発表だ。

「サミットの場では食糧危機に対する明るい話題もあった」
と7月10日の 『クリスチャン・サイエンス・モニター』 紙が報じていた。

EUの予算の4割が域内の農民のための補助金だというから驚きだが、昨今の食糧価格上昇のおかげで補助金が不要になってきた。

そこで、余ったカネをアフリカ支援に回すことにしたというのだ。

これにより、ブリュッセルの官僚諸氏の予算利権も引き続き維持されるわけで、まことに悦ばしい!


なァんだ、サミットの場の 「2つの成果」 に日本は関係ないじゃないか、などと卑下してはいけない。

そういう外交の舞台を日本が提供するというのは、大事なことなのだ。

当事者になろうとすると、余分なカネがかかる。
やることはやっているというフリをするのが一番である。


====


あらためて7月8日の日経を見たら、

≪日本はサミット直前に5千万ドルの食料援助を発表。

欧州連合(EU)のバローゾ欧州委員長は農業支援に新たに10億ユーロを拠出する計画を表明した。≫


すみません。わたしの見落としでした。


英紙が「やっかみ報道」した夕食会は、日経によれば

≪メニューは地元の北海道産の食材を使った料理が中心。

スープにはオホーツク産の毛ガニを丸ごと使ったカプチーノスープが登場。

メーンの魚料理は網走産のきんきの塩焼き、肉料理は釧路市の隣町の白糠(しらぬか)町で育った子羊のローストが振る舞われた。

出席者は地元の上質な素材に満足げな表情で舌鼓を打った。≫


このていどの食事会を皮肉るとは、ロンドンのレストランのレベルは上がっても、英国人のメンタルな「食」は依然として貧しいようである。






最終更新日  Jul 13, 2008 03:28:52 PM
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