渡辺一馬君、来訪
今年もバイクの全日本ロードレースST600クラスで活躍している渡辺一馬君が塾に来てくれた。7月末に行われた鈴鹿8時間耐久レースと、つい先日の26日にスポーツランドSUGOで行われた全日本ロード第6戦の結果報告のためである。鈴鹿耐久の方は7位というなかなかの結果だった。それでも、最後の1時間だけ使うヘッドライトがすぐに切れてしまい、その交換のためのタイムロスで1つ順位を落としたのを残念がっていた。ただ、鈴鹿の耐久は、自分の能力をHONDAや大きなスポンサーたちにアピールする大切な場ではあるものの、彼の本業ではない。言ってみれば重要なアルバイトである。対して、SUGOでの第6戦はまさしく彼の本業と言える。第6戦といっても、年間9ラウンドのうちST600クラスが開催されるのは6ラウンドしか無いので、それだけ1戦1戦の持つ意味が大きい。その本業の方は、残念ながら転倒により序盤でリタイアすることになってしまった。ケガが無かったのは不幸中の幸いだが、これで今年のランキングチャンピオンへの道は完全に消えてしまった。昨年ランキング3位の実績を持つ彼は今年はガチでチャンプを狙っていたので、ショックも大きかったようである。しかしながら、なぜ転んだのかの原因究明もかなり細かくやっていたし、逆に、転ぶほど積極的に攻められたことをチームがむしろ好感してくれたという話も聞けた。短い時間で終わってしまったSUGOの決勝でも、やはり得るものはあったようだ。これでまさしく、「失うものは何も無い」状況になった。あとは残り2戦、ひたすら今季の初勝利を目指して走るだけである。開き直った一馬君がこれからどれだけの強さを見せてくれるのか、大いに期待したいところだ。