テーマ:山登りは楽しい(12033)
カテゴリ:日本アルプス登山記
27日は3時半に起きてまだ暗い4時過ぎに小屋を出た。晴れている。南岳で日の出を迎えた。少し写真を撮る。進む方向に槍ヶ岳。とりあえずは、槍。ここから槍までが危険な道だ。その後はなんとでもなる、考えないでおこう。足下をしっかり、面倒でも、ピッケルは確実に使う。そう、自分に言い聞かせる。よしっ!あの槍を目指して出発!
まだ暗いうちに南岳小屋を出発。ヘンな寝癖がついてるな… 槍を目指して進む。 朝陽を浴びる笠ヶ岳。 朝陽の出る方角に、常念岳。 幸い、天候はおだやかで、かなりいいペースで進むことができた。前日下ったロープの急斜面を登って中岳到着、6時過ぎ、大喰岳に7時半に着いた。もう槍ヶ岳はすぐ先だ。飛騨乗越へ下りていきながら、ふと、一つの考えが浮かんだ。左に下りてみようか?右側の槍沢でなく、左側の飛騨沢のことである。飛騨沢はシリセードにピッタリの気持ちのいい斜面が続いていた。槍沢でもシリセードは楽しめるだろうが、メインルートのため、人がいて危ないかも知れない。ただ、飛騨沢を下りると上高地ではなく、新穂高温泉に着いてしまう。車は沢渡に停めてあるので、槍沢から上高地に下りた方がいいのだが、歩行時間は飛騨沢の方が短い。新穂高からのバスの時間もわからんし、また予定変更ってのもなあ…タバコを吸って暫し思案、水を飲んでペットボトルを置いた、その時。風が吹いてそのペットボトルは飛騨沢へと転がり落ちてしまった。 中岳より振り返る。南岳の奥に穂高連峰。その向こうには乗鞍岳。 笠ヶ岳。 槍ヶ岳は目前。大喰岳より。 決まった。飛騨沢から新穂高や。まず、ペットボトルの所まで下りていき、それを拾う。ゴミは絶対、イカン。あとは存分にシリセード。うほう!爽快、気持ちいい!ちょっとやりすぎてシリが熱い。眼前には笠ヶ岳の秀峰。振り返ると、わずかに槍の穂が覗いていた。無性に、胸がいっぱいになった。槍さん、ありがとう!最後の一番しんどい日に、こんないい天気。感謝の気持ちでいっぱいだった。オレは高揚した気分そのまま、うおう、と吼えつつ一気に雪の斜面を駆け下りていった。 思案中? 飛騨沢を駆け下りる。 振り返ると、槍の穂が少しだけ覗いていた。いい天気に感謝! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年06月03日 23時44分13秒
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