カテゴリ:エセ軍事マニアの呟き
![]() 春の自衛隊広報行事シーズンもそろそろ終盤。本日6日は山口県防府市にて航空自衛隊防府北基地の航空祭が開催され、管理人も出動予定・・・・・・でしたが、香川県高松市で同日に行われる別のイベントの方が気になってしまい、どちらに行こうか土壇場で迷うハメになりました。 香川県では先月22日~今月13日まで『船の祭典2010』が開催されており、去る5月22・23日には(独)航海訓練所の帆船『日本丸』が高松港のサンポート高松に来港しましたが、さらに同イベントの一環として本日6日に(独)海洋研究開発機構(JAMSTEC)の有人潜水調査船『しんかい6500』および支援母船『よこすか』(4,439総トン)の一般公開が行われるのです。 しばし迷った結果、今後一般公開に遭遇できるかどうかわからない『しんかい6500』の方がイベント的には希少価値があると判断、防府北は来年行けることを祈ることにして(笑)高松に出かけることにした次第です。 『しんかい6500』は1990年に建造された深海探査用の有人潜水調査船で、名前の通り深度6,500mまで潜航可能な世界で最も深く潜れる有人調査船です。建造を担当したのは海自潜水艦の故郷の一つ、三菱重工業神戸造船所で、潜水船艇という点では潜水艦やDSRV(深海救難艇)の兄弟ともいえます。支援母船『よこすか』に搭載されて運用され、海底プレート活動や深海生物・海底資源・海底熱水系の調査等に従事しています。 高速道をかっ飛ばして0940頃にサンポート高松に到着した管理人は、『よこすか』が停泊する2万t級バースへ直行。船尾を陸側に向けて接岸しているため、船全体が撮りにくくてしょうがありません(笑) ちなみに、現地の『船の祭典2010』総合案内所ではイベント期間中の土日にJAF会員限定優待企画としてお土産うどんの特典プレゼントが行われているのですが、JAF会員証の提示とJAF会誌掲載のクーポンが必要で、会員証しか持っていない管理人はゲットし損ねました・・・くそぅ、そうと知ってりゃ会誌捨てなかったのにぃ(苦笑) ひとまず気を取り直して、しばし行列に並んだ後いよいよ『よこすか』を見学です。流石に民間の船舶なので船内には自衛艦のようなマッシヴさはなく、木製部品を多用した落ち着いた造りです。会議室では毛布を折って作った菊水や孔雀等のオブジェも展示されていました。ちなみに、乗船時にもらった『よこすか』の紹介パンフレットは掌サイズながら『よこすか』のピンバッジが付属というちょっと豪華な仕様でした(笑) そして、お目当ての『しんかい6500』は後部格納庫内で展示。映像ではかっちりした構造のように見えますが、実際に写真パネルと実物を見てみると、基本的にはチタン製耐圧殻を備えたフレームの中にバッテリーや各種機器と浮力材ブロックを詰め込んでボルト留めの外装を被せた構造になっており、何というか意外にチャチな構造という印象を感じました(笑)展示では船体の外装の一部を透明パネルに変えて内部構造を見られるようになっており、一見すると機器の隙間に浮力材をぎっしり詰め込んだような感じですが、乗員曰く潜航・浮上時の重量バランスを考慮した取り付けになっているそうです。 完成から今年で20年を迎えた『しんかい6500』ですが、個人的には少々気が早いですが後継船がどうなるか気になってたりします。乗員によれば一部老朽化が見られるものの逐次機材の更新や改良を行っているそうで、後10年以上は余裕で現役を張れそうです。いずれは新たな潜水調査船の開発が必要になってくるのでしょうが、次は地球の最深部であるマリアナ海溝へ潜航可能な深度11,000mレベルへの潜航性能が欲しいところです。 というわけで、一見地味ながらも色々と興味深かった『しんかい6500』の見学となりました。 なお、香川の『船の祭典2010』では続く6月12日に同じくサンポート高松2万t級バースで海上保安庁第8管区海上保安本部所属の3,000t型PL型巡視船『みうら』(PL22)の来港および一般公開が予定されており、こちらも公休日と合うので出動予定です。これで第6管区所属の『こじま』(PL21)と共に海保の練習巡視船2隻をコンプできます(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.06.06 17:33:35
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