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くれーじーくえいる ぶろぐ

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2013.10.09
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<↑今回初の試み、YouTubeの陸自公式チャンネルで配信中の機動戦闘車の動画と時事通信社の報道動画をペタリ。陸自の公式動画は当初アスペクト比がおかしかったんですが修正されました(笑)>
(注:Web上の広報・報道動画のため時間経過により変更・削除される可能性があります)

 ・・・・・・じつりきってアイマスの亜美真美じゃあるまいし(笑)

 まぁそんな与太話はともかく(爆)、陸上自衛隊の新型装甲戦闘車両として2008年から開発中の機動戦闘車の試作車両が、神奈川県相模原市の防衛省技術研究本部陸上装備研究所にて本日初めて報道陣に公開されました。今後2年間の運用試験等を経て2016年度から配備予定です。

 大型の8輪式装輪装甲車両に戦車砲を備えた砲塔を載せた、いわゆる"装輪戦車"と呼ばれるカテゴリーの戦闘車両で、装甲性能や不整地での戦術機動性では主力戦車には劣るものの、舗装路においては戦車よりも高速で移動でき、また比較的軽量なため大型輸送機での空輸にも対応するなど戦略機動性に優れることから、緊急展開を求められる状況で主力戦車より先に展開して歩兵の支援や戦車以外の敵装甲車両の排除等に従事するのが主な想定任務となっています。海外植民地や海外への緊急展開部隊を擁するヨーロッパのいくつかの国々がこの種の戦闘車両の整備に力を入れています。
 陸自では昨今の安全保障情勢の変化によって主力戦車の数的増強が見込めないこともあってか、島嶼部防衛や重要施設等の防護といった任務において普通科部隊の支援火力として即応可能な装備として機動戦闘車を導入する模様です。

 というわけで、ようやく実車が日の目を見ることになった陸自の機動戦闘車ですが、公開された試作車の画像・動画や情報等から色々考察してみましょう。陸自公式flickrによれば、機動戦闘車の寸法は全長:8.45m・全幅:2.98m・全高:2.87m・全備重量:約26tとなっており、この種の"装輪戦車"の代表格の一つであるイタリアのB1チェンタウロ戦闘偵察車が全長8.55m・全幅3.05m・全高2.735mなので、機動戦闘車のサイズはチェンタウロとほぼ同等になります。ただし、チェンタウロの後期型は車体の弾薬スペースに兵員4名の乗車が可能ですが、機動戦闘車は車体形状を見る限りでは標準乗員以外の乗車は想定されていないようです。重量もチェンタウロと同じく約26tで、航空自衛隊のC-2輸送機による空輸に対応可能です。全幅が道路交通法の制限を超えるため、平時の公道走行には多少の制約がかかると思われますが、この辺は105mm砲搭載の砲塔を載せてその射撃反動に耐える必要上やむを得なかったのでしょう。
 車両の外観等ですが、10式戦車試作車の時もそうでしたが過去に公表されたポンチ画からはガラリと変わって10式戦車に似たマッシヴな雰囲気になっています。開発にあたっては将来装輪戦闘車両の研究氏作や10式戦車の開発技術・成果を活用するとされており、10式と同様に着脱式モジュール化されていると思われる砲塔外装および車体前面と両側面の形状や、NBC偵察車に似た雰囲気の車体のヘッドライト周り等にそれらが窺えます。なお、砲塔に備えられたレーザー検知器や環境センサーは10式戦車と共通化されています。
 武装については他国の同種の車両でも一般的な105mm戦車砲をメインとしており、搭載砲は74式戦車で使用されているロイヤル・オーディナンスL7に10式戦車の120mm砲に似たサーマルジャケットと砲口照合装置を取り付け、砲口のライフリングの谷径部分に沿うようにマズルブレーキと思われる螺旋状の孔を開けた形状になっており、L7砲をベースに低反動化を図ったものと思われます。乗員は4名で、自動装填装置は備えず装填手が乗車するようです。なお、射撃統制装置やC4Iシステムは10式戦車と同等との情報もあります。
 上の機動戦闘車の動画では試作車による主砲射撃の様子も少し収録されており、スラローム走行で砲塔を横に向けての行進間射撃でも車体の動揺がほとんどないのが印象的です。この種の"装輪戦車"では主砲の発射反動の抑制が大きな課題になりがちで、アメリカのM1128ストライカー機動砲システムでも苦労していたと聞きますが、日本の機動戦闘車の場合、車体下部の足回りの構造を見る限りでは10式戦車と同様に何らかの車体制御技術が取り入れられている可能性がありそうです。

 機動戦闘車は2015年に開発完了、翌16年から部隊配備を予定していますが、制式化により15式または16式の名を冠することになるのか、それとも昨今の一部新規装備のように部隊使用承認のみで運用開始して制式名称を付けないか、ちょっと気になります。
 あと、機動戦闘車の開発が明らかになった頃から国内の軍ヲタの間で懸念されている点として、"機動戦闘車は戦車定数に含まれるのか否か?"があります。過去の防衛予算の資料の中では『機動戦闘車を装備化する場合、戦車と併せて戦車数量を超えない事を想定した開発を行う』との記述があり、これを根拠に主力戦車の定数に機動戦闘車が含まれた場合、ただでさえ少ないといわれる戦車の実数がさらに減る可能性があると考えられているからです。ただ、今回の報道公開に際しての技本担当者のコメントでは「戦闘部隊に配備する」という幾分曖昧な表現となっており、戦車定数との兼ね合いがどうなるかについては今の所判然としません。基本的に火力以外の性能は正規の主力戦車に及ばない"装輪戦車"の性格を考えると、機動戦闘車はある程度戦車の能力を肩代わりできる別種の装備として戦車定数とは別枠で調達されるべきだと考えます。
 なお、機動戦闘車の配備先についても現時点では判明していませんが、今回の報道公開では富士教導団偵察教導隊の隊員が試作車を動かしていたようで、これから予想すると普通科部隊と機甲科の偵察部隊への配備が考えられます。陸自の偵察部隊で威力偵察用に戦車を運用しているのは北海道の第7師団第7偵察隊くらいのものですが、そうした任務への割り当ても考えているのでしょうか。あと、普通科部隊に対しては連隊内に独立中隊or小隊を設けて他の普通科中隊へ適宜割り当てる運用が考えられ、実質的にはかつて使用していた60式自走106mm無反動砲の後継的な運用になるかもしれません。


 まだ試作段階とはいえ、この種の"装輪戦車"としては後発な分、必要な能力を吟味して思った以上に手堅く作り込んでるという印象です。10式や90式等の主力戦車を補完する新手の装甲火力として今後上手く活用されることを期待したいと思います。





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Last updated  2013.10.10 06:03:01
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