大使がリピーターとして通っているミュージアムを、その頻度順に並べてみると・・・
・横尾忠則現代美術館
・県立美術館
・竹中大工道具館
・市立美術館
・・・あたりになるのです。
竹中大工道具館の企画展には、大使のツボがうずくわけで・・・・
ネットで見てみると、以下ヒットしました♪
今回、
竹中大工道具館の企画展は「木組」を取り上げています。
<「木組」>より
日本には木組の精神が息づいています。豊かな森林に恵まれたため、太古の昔から木に親しみ、木と木を組み合わせることで、さまざまなものをつくり上げてきました。日常生活に使う小さな入れ物から家具、住宅に至るまで何もかも木組で。
しかしでき上がった作品の表面からでは世界に誇る職人の木組の技術や美意識は見えてきづらいものです。
そこで本展では、いろいろな木組を分解してみることにしました。伝統的なものをはじめ、世界的にも珍しいもの、中身を知れば驚くようなものなど、さまざまな木組を分解した状態で展示します。
合わせて西洋の木組やパズル的な木組も折り込みました。職人の手仕事ならではの美意識と心遣い、そして無垢の木ならではの柔らかな風合いと繊細さ。本展にて紹介する作品を通して、それら木組の魅力が伝われば幸いです。
会期:2019年10月12日(土)~12月15日(日)
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・・・ということで、新神戸駅近くの竹中大工道具館にでかけたのです。(10月16日観覧)
企画展の展示の一部を紹介します。
竹中大工道具館NEWS-Vol.41から引用します。
<特集 木を組む>よりp2
■継手・仕口について
木と木を組み合わせることを「木組」といいますが、そもそもなぜ木と木を組む必用があるのですか。
日本の木造建築のほとんどは、垂直材の柱を立てて、それを横架材の桁や梁あどでつなぐ、いわゆる軸組構造です。軸部を組んだ後、桁に垂木を打って軒を架けて屋根をつくります。
そこで、ある程度、広い空間をつくろうとすると、軸組には長い部材が必用になります。特に横架材は長くなりますね。その部材は、木と木を継がない一丁材を使うのが最も強度上は良いのですが、使える木材の長さには限度があって、必用な長さを確保しようとすると、木と木をつなぐほかないのです。村田健一氏も著書『伝統木造建築を読み解く』(学芸出版社)で書いていますが、良質の木材が多かった古代でさえ建築に使える木の最大の長さは10メートルが限度でした。
先ほど「木組」という言葉がでましたが、建築では木と木を組み合わせることを継手・仕口といいます。継手は材を長さ方向につなぐ場合、仕口は角度をもって材と材を組む場合の用語です。
この継手・仕口の種類はかなりの数にのぼります。構造面を考慮して、基本的には材と材を、釘を使わずにぴったり組み合わせることを目的とする場合が多いです。
日本の継手・仕口は、同じ東アジアの中国や韓国に比べると、かなり複雑で精度が高いものが多いのはなぜですか。
継手・仕口に限らず、木工事全体にいえると思うのですが、加工精度の問題は木造建築の工法の発展と、それに伴う大工道具の発展が関係していると思います。
法隆寺本堂(7世紀)や唐招提寺金堂(8世紀後半)などの古代建築は、大体チョウナとヤリガンナぐらいしか使っていないので、継手・仕口もざっくりしていて精度もそれほど高くない。それが鎌倉時代、12世紀になると、大陸から禅宗様という新しい建築技術が
入ってくることで変わっていきますね。
この新様式の建築は当時の建築が残っていないので何ともいえませんが、古代の建物より小さい部材で構成されています。組物はその様子をよく見せています。柱が細くなると他の部材も小さくなるので、それを加工するための道具、例えばノミ、カンナ、ノコギリなどが発達し、複雑かつ精度の高い継手・仕口が可能になったのでしょう。
では、日本はなぜ精度の高さを求めていくのか、ということですが、そうですね、結局民族性なのでしょうか(笑)
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ウーム 結局民族性なのでしょうかチャンチャン(苦笑)ってか・・・この傾向は現代まで繋がっているが、辺境の閉鎖性(行き止まり?)なんでしょうか。
古代建築には、大陸、朝鮮半島の建築が反映されていることが歴然として分かるわけで、この点は謙虚に敬意を持つべきでしょう。