図書館で「貧困パンデミック」という本を手にしたのです。
「寝ている『公助』を叩き起こす」ってか・・・
表紙に書かれたコピーに惹かれて、チョイスしたのです。
【貧困パンデミック】
稲葉剛著、明石書店、2021年刊
<「BOOK」データベース>より
2020年春以降、生活困難な層が急速に拡大し、貧困の現場でも緊急事態が到来した。「誰も路頭に迷わせない」と立ち上がった著者たちの支援活動記録と政策への提言。
<読む前の大使寸評>
「寝ている『公助』を叩き起こす」ってか・・・
表紙に書かれたコピーに惹かれて、チョイスしたのです。
rakuten貧困パンデミック |
ボブという名の猫
「第2章 2020年夏」でストーリートキャットやビッグイシューが語られているので、見てみましょう。
p76~79
<世界中の路上生活者を支えた猫の死>
6月15日、世界で最も有名な猫がロンドンで亡くなった。その死は、BBCやCNN等、世界各国のニュースで報じられた。
猫の名は、ボブ。飼い主で作家のジェイムス・ボウエンさんによると、ボブは「少なくとも14歳」だったという。
ボブが有名になったのは、2012年、ボウエンさんの自身の経験を綴った著書『ボブという名のストーリート・キャット』がベストセラーになったのがきっかけだった。
2016年には、『ボブという名の猫』として映画化され、ボブ自身も映画に出演した。
■「毎朝起き上がる理由」を与えてくれた猫
薬物依存症に苦しみ、20代で路上生活を送っていたボウエンさんが茶トラノ野良猫と出会ったのは、2007年。
「ボブ」と名づけられた猫は、ボウエンさんに「毎朝起き上がる理由」を与えてくれたという。
路上生活者の仕事をつくる雑誌『ビッグイシュー』を販売したり、路上でギターの弾き語りをしたりして生計を立てていたボウエンさんは、どこにでもボブを連れて行くようになった。
やがて、ボブがボウエンさんとハイタッチする姿が話題になり、取材が殺到。ボブとボウエンさんのコンビは人気者になっていった。
ボウエンさんはフェイスブックで、ボブが薬物依存症からの回復を助けてくれたと感謝している。
「ボブは相棒でいてくれた以上に、はるかにたくさんのものを僕にくれた。ボブがそばにいてくれたおかげで、自分が見失っていた方向性や目的を再発見できた」
「ボブは本当に大勢の人に会って、何百万人もの人と心を通わせた。ボブみたいな猫は今までいなかったし、これからもいないでしょう。人生の光が消えたような気持ちです。ボブのことは決して忘れません」
■ボブが支えた世界中の路上生活者
ボブが支えた路上生活者は、ボウエンさんだけではない。
ボブは、『ビッグイシュー日本版』を含む各国の『ビッグイシュー』の表紙を何度も飾った。ボブが表紙に登場する号は、ハリウッドの有名俳優が表紙に出る号に負けず劣らず、売れ行きが良いことで知られていた。
(中略)
私が気になるのは、もし路上生活の青年と野良猫が出会ったのが日本だったら、このようなストーリーが成り立っただろうか、という点である。
詳しくは映画『ボブという名の猫』をご覧いただきたいが、ボウエンさんがボブと一緒に暮らすことができたのは、彼が「ハウジングファースト」型のホームレス支援策を利用できたからである。
「ハウジングファースト」とは、住まいを失った生活困窮者に無条件で住宅を提供する支援の手法で、これにより当初、薬物依存から抜け切れていなかったボウエンさんも、ボブと共に暮らせる住まいを手に入れることができた。
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かつて読んだ『ボブという名のストリート・キャット』という本を哨戒します。
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【ボブという名のストリート・キャット】
ジェームズ・ボーエン著、辰巳出版、2013年刊
<「BOOK」データベース>より
ロンドンでプロのミュージシャンを志したものの様々な困難に遭い路上生活者となった青年ジェームズ。人生に目的も目標も持てないままいつまでもヘロイン中毒から抜けだせずにいた。そんな彼の前に突然現れた、一匹の野良猫ボブ。ホームレスの青年と野良猫の友情物語。
<読む前の大使寸評>
猫好きにとってはたまらない本で・・・表紙のボブの写真がええなあ♪
<図書館予約:(2/9予約、3/10受取)>
rakutenボブという名のストリート・キャット
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