●前日銀総裁・白川氏にとって、現黒田総裁との比較をされるのは酷だろう。
いわば民主党の政策で、財務省出身者が排除され、棚ぼたで総裁になったからだ。様々な制約の中で、デフレ脱却を思考したが、ほとんど効果を上げる環境になく退任した。
●安倍政権になって、ようやく環境が整い黒田日銀は、解りやすい目標数値・2年で2%の物価上昇を目前にしている。麻生財務大臣が 難しいのではないか? ・・と現職閣僚の立場で有りながら疑問を呈したが、その後の推移は日銀のシナリオに近い推移をたどっている。
●頼もしい限りだが、安倍政権が豪州と交わした経済・安全保障連携も 同じくらい頼もしい。集団的安全保障の閣議決定が、当然背景にあるが、牛肉やワインが安くなるのは好ましい限りだ。
●街角の景気も消費増税をクリアして、再び回復貴重にあるし、日本の経常収支も知財の所得収支が改善して、貿易赤字をさらに補いつつある。
●九電の川内原発もどうやら再稼働しそうだし、三井商船の北海航路が定着すれば、さらにエネルギー輸入の低コスト化が進む。
あわせて、洋上の大規模発電が進み、脱原発化もゆっくりだが進んでいる。
17年からのシェールガス輸入開始や、18年からの日本近海でのメタンハイドレートの商業生産が成功すれば、さらに経常収支は増加するのではないか?
●1億人の人口維持を安倍政権はようやくまとめたが、女性の能力活用を目指した国際会議を、今後毎年日本で開くそうだ。いわばダボス会議の女性版を目指すというものだ。 政策だけなら国内だけでも出来そうなものだが、世界に向けた、広報戦略の意味もあるのだろう。
●安定政権の時間を得た、安倍内閣は様々な政策を出してきており、よくやってるのではないか? 民主党の失政や期待ハズレは、そういう意味で日本に貢献した・・と言える。
●東南アジアへの外交はなかなかしたたかで、あとはロシアとの平和条約だね!領土を含めて、どう解決するか? 1昨日死去した旧ソ連シュワルナゼ外務大臣は個人的には北方領土は日本のものと言っていた。
秋まで待とう。同時期にはAPECもある。おそらくこの時に激変する可能性があるわけだ。 ロシアは中国と蜜月と思われがちだが、実はそうでもない。
インドやベトナムに潜水艦を売ってるし、警戒してるのだ。
既に中国の国力の方が勝り、今後むしろ中国包囲網の方になびくのではないかと思われる。
●今後50年 ロシアは中国への天然ガスをパイプラインで送る契約を交わしたが、ウクライナでも分かるとおり、立場を変えれば中国の生命線を押さえることになる。
●南シナ海は 米国などに海上封鎖されると、中国はエネルギーを運べない。スエズ運河は米国の影響下にある。日本は海上輸送路を東にずらせば運べるが、中国はそうはいかないのだ。ベトナムやフィリッピンとの南シナ海での係争はこういう背景があるわけだ。
●南シナ海の水深は深く、黄海のせいぜい200メートルと比べれば、原潜を潜らせるのに最適だ。黄海から沖縄方面に出るには、日本の優秀な哨戒機の餌食になる可能性が高いので、結局南シナ海しかないんだね。
●安倍内閣の支持率が10%下がったというが・・ 宰相は必要ならば、国民の反対があっても、やらなければならないことはある。歴史の検証しかその効果を証明できないからだ。
日米安保は 数十年前多くの闘争をもたらしたが、結果、日本の高度成長をもたらした。
民意が常に正解とは限らない・・ということはある。参考にしつつも政策を実行していくのが、ステーツマンの役割だろう。