脱Fly-jin宣言
3月11日の、東日本大震災と、福島原発事故の影響で、日本で働く外国人のうち、少なからぬ人数が、逃げるように、母国に帰ったことは、記憶に新しいことでしょう。彼らを称して、Fly-jin(フライジン、飛ぶ外人)という言葉が生まれました。この言葉は、今でも使われています。あれから4か月以上が経ちました。東日本が、復興に向けて歩みだした反面、原発事故は終息しておらず、かつ経済も政治も低迷中(でも円高!)という、微妙な状況のなか、Fly-jinの間でも、日本に戻ってくる人もいれば、そうでない人もいます。一時帰国を経て、日本の職場に戻ってきた外国人の中には、日本人の同僚から冷めた目で見られ、肩身の狭い思いをした人も、少なくありません。人生模様は、人それぞれ。マクロでみれば、Fly-jinという言葉が、ネガティブな意味で使われることから分かるように、今回の震災をめぐる一件で、日本で働く外国人が、評判を落としたことは、事実だと思います。その一方で、震災・原発の困難な状況のなか、日本人と苦楽を共にし、復興に力を貸してきた一部の外国人が、大きな称賛を受けていることも事実です。"Happy to stay when life is easy, running off when there is a bump in the road" 「ラクな時だけ日本に滞在したがり、面倒になるとすぐ逃げる」ような外国人が信用を落とす一方で"A friend in need is a friend indeed" 「困難な時に、手を差し伸べてくれる、本物の友人」としての外国人、「日本に責任を持ってコミットする外国人」が、真の友人として受け入れられ、信頼を勝ち得ているように思います。ここに出てくる、Hansという外国人男性も、Fly-jinではない、日本にコミットする外国人として、日本での就労を希望しています(リンク)。私は、彼の書いたメッセージに、日本人として、深く感動しました。日本での職探し、心から、支援したいと思います。今回の震災をきっかけに、日本人と外国人の間の、新たな関係性が生まれつつあるように思います。